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重度知的障害・光と闇
こんにちは。
実は息子には妹がいます。
今日はその子についてもお話ししたいと思います。
発達障害って、たとえ知的障害があったとしても、なかなかすぐには気づく事ができない障害です。
私も息子に時々違和感は感じていたものの、確信を持つようになったのは1歳半頃になってからでした。
なので、その頃にはもう娘がお腹に宿り、スクスク成長してくれていました。
妊婦の状態で息子の障害を受け止めていくのは、お腹の子は大丈夫なのかというくらいストレスをかけてしまったと思います。無事に産まれてきてくれてからも、まだ受け止めきれず闇の中にいた私はとにかく酷い状況の中で2人を育てていきましたが、あまり記憶がありません…。
その中でも覚えている事をお話ししたいと思います。
娘を育てて驚いたのは、とにかく表情が豊かで泣いていても理由が分かることでした。
昔から、母親なら赤ちゃんの泣き声で要求が分かるみたいな事を言われているけど、息子の時はさっぱり分からず…。でも娘の時には分かり、なるほどこれか〜と思ったのを覚えています。
あまりの育ち方の違いに驚き、娘の成長が嬉しかったことと同時に、やっぱり息子には障害があるんだという現実に、私の心がぐちゃぐちゃで一番辛かった頃です。
息子の特性は日々強くなっていき、毎日何回も起きるパニックや泣き声に私自身も闇に呑み込まれていき、酷い言葉を言ったりしていたと思います。
ある夜、連日繰り返されるパニックに私の心はとうとう壊れ、泣き叫ぶ息子に私は泣きながら土下座をして『お願いします。もう許してください。』と何度も言っていました。
息子をどうにかしてしまいそうで、毎日仕事で遅くまで帰らない旦那に仕事中はじめて電話をかけましたが、出ませんでした。
そして、もう無理だ家に火でも点けようかな…と思ってしまったその時に、娘がハイハイしながら私の所に来て、頭を撫でてくれたのです。
『いい子いい子』と言いながら。
娘を抱きしめながら『ごめんね。』とさらに泣いたのを今でも鮮明に覚えています。
この子を連れていけないし、置いてもいけない…と、私が生きていく覚悟を決めた瞬間でした。
変わらず平等に大切に想っていると思っていた我が子達でしたが、この時一人は私に死を意識させ、一人は生を意識させる…そんな現実に、なんて残酷なことなんだろうとも思ったことを覚えています。
息子を授かる時は時間がかかったけれど、娘はすぐにお腹にきてくれた。きっと私達を生かすために、救うために早くきてくれたのだと思います。もう少し遅かったら、息子の障害を確信し、2人目を諦めていたと思うから。
そんな暗黒期を乗り越えて、今はそれなりに幸せを感じながらみんなで過ごしています。
こんな暗黒期を過ごした後も息子は私を好いてくれて、毎日笑顔を見せてくれます。
本当に私を強く逞しくしてくれました。
まだ一言も話せない彼ですが、いつか一言でも言葉が聞きたいなぁ…とママは諦めていないよ。
そんな希望を胸にまた毎日を頑張って共に生きていこうと思います。
私のように暗闇や絶望のどん底にいる人の心が少しでも軽くなりますようにと祈りながら。
暗い話の部分が多くなってしまいましたが、本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。