外国人彫師が語った日本のヤンキー青年の悲劇
友人に日本でタトゥースタジオを営む外国人の彫師がいる。
彼はもう日本に来て15年以上、日本語はペラペラで難しい単語や慣用句なども使うのだが、イントネーションが日本人の多くが想像するようないわゆるカタコトの日本語だ。
しかし彼は「この方が外人っぽくて面白いデショ?」なんて言っているので、本当は流暢に話せるところをわざとやっている節もある。
いつもユニークな発想をする彼ならではのジョークかパフォーマンスのようなものなのかもしれない。
そんな彼と何人かで話している時、友人の1人がタトゥーについて興味を示し、彼に色々な質問を投げかけていた。
「タトゥーってやっぱり痛いの?」
「ウーン、ボクは全然痛くないと思うヨ。でも痛いところは痛い。痛くないところは痛くない。」
「どこが痛いの?」
「やっぱり皮膚が薄いところは痛いだよね。あとあまりお肉がないところ。耳のうしろとか、みんな好きだけどやや痛いと思う。」
「へぇ〜、そうなんだ。」
「まぁ、普通に転んで弱いところが痛いかな。腕とか強いでしょ?」
「あーなるほどね!」
「まぁ、耳の後ろ、転んでもすりむけないけどね!ハハハハ!」
確かに。
彼は陽気に笑った。
もう1人の友人が聞く。
「ねぇ、じゃあ今まで来た人で変なお客さんとかいた?」
「変...。ウーン、変っていうか、昔おもしろい人がいたよ。ある青年だった。彼は日本のヤンキーだね。オラオラの人。彼はこう言ったの。
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