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今年の23本目

今年の23本目、カラオケ行こ!、観ました。

変声期。それは、子どもでも大人でもない、不安定で鬱屈した時期です。そんな変声期に悩む合唱部の男子中学生が、歌がうまくなりたいヤクザと出会います。

異なる世界に生きる2人の心の距離が、歌を通してほんの一瞬、近付きます。それは、友情のようであり、同時にBLのようでもある、甘美な関係です。

でも、これがヤクザ映画でもある以上、観客は、「この関係が永遠に続くわけではないかもしれない」という予感、あるいは不安を抱いてこの映画を観ます。

これは、人生の中の限られた時間の中でだけ近付いた2人を描いた物語です。刹那的な関係の2人だからこその、おかしくて、愛おしくて、はかない物語です。

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皮膜
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