土地とは(1)
土地とは誰のものか、と考えながら、車に揺られています。幹線道路を逸れた途端、道は、凸凹道に変わり、その凸凹坂を登った先にゲル地区がありました。
「18歳になると、国から700平方メートルの土地がもらえます」とEさんが教えてくれました。それは、社会主義から資本主義への移行策のようです。
そしてそれは、遊牧民の定住策のようにも見えます。けれど都市の中心部には住めず、このような郊外のゲル地区にゲルやバラックを建てて暮らしています。
かつての遊牧民は、家畜と共に広大な草原を移動しながら生活していました。土地には固執せず、移動の自由こそが彼等の大切な価値でした。
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