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CTCひなりに来てわかったこと

 CTCひなりが運営するHINARI CAFE。2021年10月のオープン以来、店頭に置く商品を増やすことに取り組んだ企画部の社員にお話を伺いました。社員は、CTCで長年、情報通信分野の営業を務めたベテランです。30年以上に及ぶCTCでの会社員生活を経て、ひなりに来て何に気付いたのか……。ベテランならではの視点を「上」と「下」の2回にわたって紹介します

Q:ひなりに来る前は何をされていたのですか。

A:私はずっとCTCで営業をやっていました。27年間になりますか。CTCが上場していない頃は、3次元のCGだとか、アメリカのベンチャーのソフトを買って、日本で売ることをしていました。その後は製造系の営業をやって、一番長いのは、情報通信畑ですね。大手キャリアのプロジェクトに20年以上関わりました。

Q:仕事上の一番大きな変化は、CTCひなりへの異動ですか。

A:やることが全然違う、という意味では、そうですね。

Q:異動のきっかけは。

A:あと1年で定年退職となった時に、再雇用を考えました。条件が今いる部署での再雇用でした。今は変わっているかもしれませんが。漠然と「新しい仕事もやってみたい」と思いました。たまたま当時、私の知り合いがひなりの管理部長で、彼の話を聞いてみて「自分にできることあるんじゃないかな」と思いました。課題を見つけて、うまくバランスを取りながら解決していくことが自分は得意でしたし、好きでした。そのノウハウは、ひなりでも活きると思いました。それで、定年まで1年を残してひなりに移り、ひなりで再雇用されることを決めたわけです。

Q:戸惑いはありましたか?

A:やっぱりありましたよ。だって、障がいのある方と関わることがまずなかったですから。清掃している姿とかは見かけていましたけど、一緒に机を並べて仕事をすることはなかったので「どういうふうに接したらいいんだろう」ってわからなかったですね。

Q:一緒に過ごす中でだんだん、理解された感じですか。

A:おかげさまで。スタッフやジョブサポーターと面談もさせてもらっているので何となくわかってきた部分はあります。というか、あんまり違いがないんだと気づいたことが大きいかもしれないですね。障がいの有無にかかわらず、みんなどこか凸凹がある。社会制度の仕組みで線は引かれていますが、そういう明確な違いがあるわけではない、ということでしょうかね。

Q:営業担当者の頃とで変わった点はありますか?

A:営業担当者の頃、商材を仕入れるときは契約が絡んでロットや納期を詰めていました。今は、障がいのある方が働いている施設だと作れる量も限られてるし、納期は先方の都合に合わせています。作れる範囲でいい、納められる納期でいいです、と。向こうがあんまり頑張らなくてもいいように配慮しています。

Q:働く人にストレスがかからないように、ですね。

A:そうです。それに、納期が遅れても、実はあまり困らないですよね。そういう働き方はできると思いますし、ひなりは、大切なものを持っているようにも感じます。

Q:それは、どういう点ですか。

A:想いとか、心とか、そういうことを大切にしているところです。

Q:確かに、スタッフが力を発揮できるよう、ジョブサポーターを含めて周りが、一生懸命考えていますね。

A:社会の課題に対してどうするか、環境だとか、人手不足どうするんだ、とか。浜松の農家行くと必ず出てくるのは、人の問題ですよ。課題がいろいろ見えてきていて、直接的じゃないかもしれないけれど、ひなりがそれに何かで関われるんじゃないかな、と考えてしまいます。

Q:ひなりの仕事で大切にしている事って何ですか?

A:「どうやったら喜んでもらえるか、何をしてあげると嬉しいのか」ということ。自分だけが良くても満足がありません。ひなりの若いスタッフを見ていても同じです。スタッフとの面談でも、その人が働きやすい職場って何だろうと考えますし、若いスタッフは、時間をかけて教えていくというか、成長を促していくほうが良くて、抑え込む必要はないと思いますね。相手の立場になって考えることの大切さ、想像することの大切さを思います。

後編へ続く

後注

スタッフ:CTCひなりで業務に従事する障がいのある社員
ジョブサポーター:業務が円滑にできるよう障がい者スタッフをサポートする社員