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「私は大丈夫」と言えば言うほど長引く入院生活について

おはようございます☀️
社会福祉士のぽこです。

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多数派と少数派はどっちが正しいのか

今日は、私たちの生活の中にある「普通」に関する記事です。
先日投稿したこのつぶやき、読んでいただけましたか?

今日の記事は、この投稿をもう少し深掘りしようと思います。
精神科医療、福祉に関するお話です。

強制入院の現実について

先月の中旬ごろから、調子を崩している利用者(Aさん)がいました。
Aさんは、数年前にも一度調子を崩して入院している経緯があります。
その時と同じ前兆症状が現れ始め、職員たちは少し緊張感を持って関わりを続けていました。

Aさんの普段の様子は、他の利用者と比べると比較的温厚です。
こだわりが強く、職員からの提案を頑なに拒否する傾向にありますが、暴力行為や妄想的な発言は聞かれません。

しかしここ1ヶ月間、精神科の定期薬を拒否したり、食事を拒否したり、妄想発言が見られたり、職員に対して暴言を吐いたりと、かなり調子を崩していました。
定期の診察にも拒否が見られ、このままだと精神的不調が悪化すると判断され、主治医からは「入院加療」の指示が出ます。
入院するためには、Aさんを施設から連れ出さなければなりません。
何度も職員・家族から説得を試みましたが「受診しません」「薬も飲みません」の一点張り。
結果的に、拒否する本人を男性職員が両脇から抱え、車で病院に連れて行きました。

入院と聞くと、主治医と本人の間で「入院が必要ですね」「そうですね」と同意を交わして任意で行うもの、と印象があると思います。
もちろん精神科入院でも「任意入院」という形態が存在しますが、みんながみんな「そうですね、入院します」となるわけではありません。
そのため、精神科には他にも「医療保護入院」と「措置入院」という形態が整備されています。

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