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ひなの将来

今日、とても素敵な小説を読んだ。

ある男性と女性が付き合って、夫婦になる話。

内容はごく普通で当たり前のことのようだけど、その表現が温かくて、将来ひなもそうなりたいな、と思うようなものだった。

「憧れの人であった亜弥ちゃんを妻の亜弥へ変えるのに、さしたるミラクルや力業は必要なかった。私たちはただ歳をとったのだ。」

「二人でいるのが『特別』から『普通』になり、互いに怒りや笑いのツボを押さえて、かけはなれていた食の好みが似通ってきて、子どもが生まれ、エネルギー温存のために喧嘩をしなくなり、そうして少しずつ時を積み上げた。」

森絵都「青空」による
※一部中略あり


こんな感じで、ただの男女が好きになっていって時を重ね、気がついたら結婚していたっていう、当たり前のようなことがひなにとっては素敵に思われる。

すきな人と当たり前のように一緒にいて、当たり前のように結婚して、当たり前のように生活を送る。

これがひなの憧れる将来。

そして、その好きな人が今の彼だったらいいな、なんて思ったり。

でも、その当たり前に毎日感謝できるようになりたいな。

よく言われることだけど、当たり前だと思っているけど実はそうではないことが多い。

前までひなは彼が好きでいてくれるのが当たり前だと思っていた。

だから好きじゃないような素振りをされたら、彼を責めてしまうようなこともあった。

でも、彼と距離を置いてみて、ひなのことを好きでいてくれるありがたみを強く感じれるようになった。

こういうふうに、当たり前への感謝を忘れずに、当たり前のように好きな人と一緒にいれたらいいな。

そして、気づいたら結婚して、気づいたら二人とも仲のいいおじいちゃんおばあちゃんで。

当たり前に憧れる。

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