モンブランと銃


散歩をする。

狂ったように綺麗な青空と綺麗な空気の朝だった。

サラサラしてた空気が。


日曜日だからかやけに近所が、静かで自分しかいないみたいで不思議な感じがした。

歩いてすぐの高台に登って街全体を一人で10分くらい見渡してた。

マインドフルネスだの禅だのの考え方をほんの少しだけ齧ってはいるけど少しだけ分かったような気がした。

言葉とか文字とか価値観とか概念だとか、
そういった類のものを一気に超越したところにある領域。

感覚。


思考に流れる文字ゼロ。


感覚のみ。


過去とか未来に考えを巡らす事が完全になくなって今現在の自分の肌感覚だけを体が認知し続けてる体験みたいな。


い〜〜〜〜や!!!スピリチュアル系人間の日常ブログゥ〜〜〜〜👋


中村文則の『銃』

ぽつらぽつらと読み進める

今作の主人公に限らずこの作者の主人公ってどこかしら共通点がある。

孤児院育ちで冷徹で人と深いところで交わろうとしないでやたら性欲だけは強くて自尊心が強くてエゴイストで暗くて、、、、

銃を手に入れてからどんどん運命の歯車が狂い始める、

ように最初の方読んでて思った。


しかし後半にかかるにつれてそうではなかった。
銃を手に入れてから狂い始めたのではなく、人生の初めの土台のところから狂っていたのだ。どうしようもなく歪んでいたのだ。それらの最終的な引き金として銃が登場したに過ぎない。


主人公は一見うまく世の中を立ち回っている普通の青年。
だがその心の奥底にはどうしようもない空洞とつめたさと暗闇が潜んでいる。


人は愛される事でしか愛を知る事はできない。

幼少期の複雑な家庭環境下において人格形成に問題をきたすが、周囲の人間だけでなく自分自身さえも無意識下でそれを直視せず誤魔化したまま成長した。


自分自身を心から大切にできる人間であれば
あるほどそれを他者にも向けられるだろう。

反対に自分自身の存在の価値がどこまでも低く見えてしまう人間には同じように他者の存在までひどく無価値に見えるように感じる。

中村文則作品の主人公は高い次元の

論理的な思考回路を持ち合わせているが、突発的に理性を無視した逸脱した大胆な行動を取る事が多い。

ひとこと言っておくとめちゃくちゃ引き込まれるしめちゃくちゃ面白い作品である事は間違いない。純度が高い!!

読み終わった後に作者書評コメントの中で

「内面に“銃“を抱えてしまう構図は僕の人生そっくりです」
という一文に全てが詰まっている気がした。

中村文則は今作を23-24の時にフリーターをしながら狭いアパートの中で引きこもりながら書いたという。


一日がおわる


良かったこと

・朝散歩したら気持ち良くなった
・気持ちが穏やかな日だった
・ご飯が美味しく感じた。
・本を読んだ
・自分磨き気持ちよかった
・タップルで上手いことたくさんの人と関わった
・筋トレした
・マインドフルネスした

内定先の企業から社宅の資料が送られていた。

現時点での社会人人生というものに対する私個人の見解としては圧倒的に灰色で退屈で我慢でつらくて、無色で、ゴツゴツしてて、最後はやっぱりがまんで、、、

ってなイメージをあと3ヶ月で社会人になるニートは考える。

怖いよ。

割と前に友達が運転する車に乗っていた時、運転してた友達がふと「怖いよ、めちゃくちゃ怖いよ社会人になるの」って言ってたのがよぎる。その時窓の外に映った東京の夜景の姿がやけに記憶に残ってる。

なんというか、始まりでは到底なく。


言ってしまえば『終わり』という認識である。

4月までの命のセミみたいな感覚で生きている。気がする。

余命3ヶ月のひもにーと。


でも今日送られてきた資料の社宅をGoogleマップで見たらなんとなく好感が少し持てた。


「宮本からきみへ」
という漫画はある意味で自分にとっての救いの作品である。

世の中の多くの漫画とかストーリーは「社会人一年目』がスタートの漫画ってそうそうない。
吐くほど高一スタートの作品は溢れかえってるのに。

でもその作品は社会人スタートから始まりいろんな人生の面白さとか苦しさとか痛さとか美しさが表現されている。


なんとなくgoogle mapに映るその社宅を視界に入れた時自分の中でその社会人スタートラインというものはあくまで終わりでなく綺麗なスタートなんだと感じられた。


青春コンプはあるかと聞かれればあると即答する。


人生について考える時間が前より増えた。


やめてくれたれほんまにって気分、、、


今日は六畳一間に居続けることになんだか
嫌気がさしたので全く予定はないけど午後に外に出た。

近所のカフェに行ったけど日曜日だし良い席は埋まってて今世紀このまで劣悪な居心地の悪い席はあるものかというくらいひどい席に座って本を読んでいた。


途中に注文したモンブランの味はいつまでも思い出される。


妙にこれだけは味が上手いのが逆に腹立つ。

過去最短時間で退出し近所の図書館に避難。


「死ぬほど図書館の方がカフェより居心地いいやんけぇぇ!!!あほんだらぁぁ〜〜!!」

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