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ヤングケアラーを見つけたときに出来ること

 ヤングケアラーという言葉が少しずつ、知られて来ました。
ご存知ない方もいると思うので、改めて意味を説明します。

ヤングケアラーとは

通学や仕事のかたわら、障害や病気のある親や祖父母、年下のきょうだいなどの介護や世話をしている18歳未満の子どもを指す。 家族の病気や障害のために、長期のサポートや介護、見守りを必要とし、それを支える人手が十分にない時には、子どもであってもその役割を引き受けて、家族の世話をする状況が生じる。

引用/Wikipedia_ヤングケアラー

 施設を通して子どもと関わると必ずひとり親、再婚家庭に接することがあります。
保育園ではお迎えがあるので、保護者の代わりに兄姉が迎えに来たりするのを目にした方もいるかもしれません。

 また、外国人労働者と呼ばれる方の中には家族で移住し、まだ小さなお子さんがいる家庭もあります。親が勤務している時間には兄姉が子育てをし、不登校になるケースもあるそうです。
 その背景には言葉が通じない友人も少ない学校へ行くよりも、家庭を優先するということも少なくないそうです。

厚生労働省ではヤングケアラーに対する施策を提言しています

ヤングケアラーに対する法律は定められてはいませんが、
・子どもの権利条約
・教育基本法
・児童福祉法 
・子ども・若者育成支援推進法 
・子どもの貧困対策の推進に関する法律
の中にある、人としての基礎的な資質や自立に向けての教育や訓練の機会を逃す危険性を訴えています。

 提言の中にはヤングケアラー支援法の制定を望んでいます。
具体的にどんな法律かと言うと、

1.認定・アセスメントを行い支援する
2.学びの機会とその結果を改善する
3.支援ニーズに対応するサービスの開発と 
  それへのアクセスを保障する
4.自立して社会生活を送れるよう支援する

という内容となっています。

ヤングケアラーの発見のために

 現在はヤングケアラーを見つけることにも課題が大きく残っています。ヤングケアラーを見つけるためには、事前の知識が必要となります。
ますばどんなケースからケアラーとなっていくかの理解や、子どもとの話しやすい環境作り、ケアを懸命にしていることに対して褒めすぎないなどがあります。

・障がいや疾患のある妹弟がいる
・親や祖父母に疾患がある
・単身赴任等、住居が離れている親がいる
・家庭の様子を話したがらない
・部活や遊びに消極的
・貧困家庭     ・・・など

 これはほんの一部ですが、一人ひとりによって環境の違いがあり注意深く話を聞いていかないと気づけないケースも多くあります。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの子ども・子育て支援推進調査研究事業にて、ヤングケアラーへの早期対応に関する研究をしており
『ヤングケアラーの早期発見・ニーズ把握に関するガイドライン(案)』が発表されています。
 上のPDFの14ページからは「子どもの権利」に関するアセスメント項目と題し、アセスメントシートとして利用できる具体的な項目が権利ごとに並んであります。ぜひ、参考までに1度目を通していただきたいものです。その後行う段階として家族の状況に関するアセスメント項目と題したアセスメントシートもあります。非常にシンプルで使いやすいものとなっているので、現場で活躍できるものとなりそうです。

どう支援へとつなげていくか

 ヤングケアラーやその家族の間では”自分が支援を必要としている人”という認識が薄い方もいます。支援自体に抵抗を見せる方も中にはいます。
 また、子ども本人の納得無しにソーシャルワーカーへ繋いで支援を始めることは、これまでしてきた家族へのケアを否定された気持ちになる子もいます。親の立場でも”子どもの権利を侵害させた”という否定的な感情を抱いてしまい、話をすること自体も拒否することも多くあります。孤立させてしまうことが一番危険です。

 そのため、「ヘルパーを利用する」というケースでダイレクトに「支援を誰かに変わってもらう」というやり方だけが支援・手助けになるわけではありません。
ケアしてきたことを肯定しつつも、過大評価せず、困っていることは無いかいつでも相談できる関係づくりをすることも大切な支援の一つです。

 このポットキャスト 福祉探偵団ではヘルパーさんがヤングケアラーを発見した時の事例が話題に上がっています。

 漫画で実体験をお話しされている方もいます。何よりたくさんの事例を知っておくことが予備知識となります。
 施設内での研修で事例を持ち合うことだけでも学びになりそうです。

追記です。

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ヒミズ
お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。