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Hime library

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本にまつわるお話。特にお気に入りの本やおすすめの本について感じたこと、好きな小説が映像化や舞台化されたものの感想などを綴ります。
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記事一覧

私の"推し活"論―『推し、燃ゆ』を読んで

宇佐美りんさんの『推し、燃ゆ』を読んだ。 これまで芥川賞受賞作は読みづらくて、私には合わ…

Himeka
3年前
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多様性とか正義っていったい何なのか―朝井リョウ著『正欲』

朝井リョウ氏の『正欲』を読んだ。読んだ後も、しばらく胸のあたりがザワザワしていて、この感…

Himeka
3年前
12

前半と後半で景色が変わる!とにかく薦めたい良書『いつかの岸辺に跳ねていく』

2年ぶりに大好きな小説を読み返してみました。2019年に読んだ本ベストワンの作品、加納朋子さ…

Himeka
3年前
4

人生や仕事に悩むすべての人に―『お探し物は図書室まで』

先月、編集制作会社を退職した。たったの2カ月で早期退職。 ホワイト企業を謳う会社だったか…

Himeka
3年前
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私はアイに共感できない―西加奈子著『i』

これまで私のnoteでは、好きな本、おすすめしたい本、お気に入りの本について綴ってきた。 今…

Himeka
4年前
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仲間がいつもそばにいる―心に寄り添う感動作『かがみの孤城』

先日、辻村深月さん原作の舞台『かがみの孤城』を観に行った。 場所は池袋のサンシャイン劇場…

Himeka
4年前
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二人の奇妙な関係にドキドキ!怖くて優しい物語―『暗いところで待ち合わせ』

乙一氏は多彩な覆面作家である。温かく優しい作品の”白乙一”に、グロテスクでダークな作品の”黒乙一”、他にも青春や恋愛小説の多い「中田永一」、「山白朝子」や「越前魔太郎」といった別名義も多く持つ。さらには「安達寛高」として、映像作品も多く手掛けている。 これだけ多くの作品を多様な作風で書き分ける、その才能を素晴らしいと思う。私は『箱庭図書館』と『失はれる物語』という短編小説から乙一氏を好きになり、その後で中田永一氏が同一人物であることを知った。始めはその事実に驚いたが、引き込

自分らしく生きる―私のバイブル『本屋さんのダイアナ』

数ある本のなかで、「一番お気に入りの本は何か」「1冊選ぶとしたらどれにするか」と聞かれた…

Himeka
4年前
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老いるって素敵なこと―『世界でたったひとりの子』

絶版になってしまったけど、何度も読みたい、そして多くの人にぜひ読んでほしいと思う作品があ…

Himeka
4年前
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