パリ散歩。桜とエッフェル塔にみとれる昼下がり。
空が濃くて青い。
2月のパリの朝。
細い通りから、コンコルド広場に出る。
雨上がりの石畳に太陽が反射する。思わず目を細めて、実感する。
「私、本当にパリにいるんだ、、、!」
今日は滞在期間のうち、一番天気がいい。
パリを感じられるスポットを存分にお散歩して、ときめきをいっぱい蓄えることにする。
シャンゼリゼ通りへ向かう並木道。
左右対称に整然と並ぶ、木々のラインが美しい。
今日のお目当ては凱旋門とエッフェル塔だけど、ランチの候補はシャンゼリゼの方が多そう。
それまでプティ・パレに立ち寄って、絵でも見よう。
プティ・パレ 誰にも邪魔されないアート時間
1900年のパリ万博の際に、美術展示場として建てられたプティ・パレ。訳して、「小さな宮殿」。
中に入ると、大理石の重厚な柱、細かな彫刻が施された壁、惜しみなく天井を覆う数々の絵画。
窓から自然光を採り入れている設計らしく、美術館なのに開放的で明るい印象。
中庭からの眺めも美しく、芸術鑑賞が目的じゃなくても、建物を楽しむだけで十分満足できそう。
広々としたスペースに、アートがゆったりと、贅沢に並んでいる。
ベランダと階段の手すりにある、アイアン細工が素敵。
この調子だと、一個一個の作品を眺めているだけで日が暮れてしまう。
30分程度でサクッと終わらせるはずが、2時間近くも滞在。
ようやく立ち去る気になれたのは、究極にお腹が空いたから。
やっぱりお肉だった
いかにもパリらしいガレットやキッシュを差し置いて、初ランチに選んだのはお肉。
どんな時でも、美味しいお肉は鉄板だ。
やってきたのは、地元で評判のステーキ屋さん。
ランチ開始直後は空いていたけれど、お昼前になると地元客で賑わってきた。
ステーキと山盛りフライドポテト。
ステーキをこれでもかと覆う、緑色のソースが見た目以上に美味。
濃厚な赤にゴールドの文字の外装が石造の建物にマッチしていて、ついパシャリ。
店を出たらもう行列ができている。
パリの街 美しさの秘密
それにしてもパリの街並みって、本当にきれいでずっと見ていたくなる。
そう、統一されている。
初めてこの美しさの要因を探ってみたが、景観を保つために厳しく規制されているのだそう。
例えば、道路の幅に応じて建物の高さや屋根の傾斜を決める、ベランダを設置するときは3階と5階に制限するなど。
ちなみに凱旋門やエッフェル塔など、主要なモニュメントがどこの大通りからも見えるように、後に建てられる建築物は高さの規制がかかっており、モニュメントを中心とした円錐に近い地形が作られているそう。
その他、主要観光スポットでは広告が禁止されていたり、禁止されていない区域でも広告の位置や出し方に厳格なルールがあるなど。
たしかに、凱旋門からもラファイエットの屋上からも、街中を眺めても目に入る広告がない。
きっといつ来ても、建物の再開発とかを除けば、変わらない眺めが、パリにはある。
今まで直感で感動してたけど、やはり美しさにはルールがあって、理由があるんだな。
ときめく景色のハイライト
昼からはひたすら歩き、ときめいた景色を自分の糧にすべく、目で見てカメラに収めて、「あー、きれい」とつぶやく。
お天気が良くて本当によかった。青く澄んだ空が最高。
凱旋門
シャイヨー宮から臨むエッフェル塔
(ハートバルーン売りのお姉さんが映えてる)
イエナ橋の手前から、メリーゴーランドとエッフェル塔
(ここは夜景も見応えたっぷりだった)
ビル・アケム橋
(グランメゾン東京のロケ地だったと思う)
エッフェル塔とセーヌ川
(昔も今も変わらないであろう、と勝手に思っている、いつまでも見ていたくなる風景)
ジャンヌ・ダルク像から臨むエッフェル塔
エッフェル塔と2月の桜
(日本人としてはなんとも嬉しく感慨深い)
歩くたびに、新しい角度でキラキラとした景色が現れる。
そのたびに立ち止まり、美しい眺めに見とれ、大きく深呼吸する。
なんて幸せなお散歩だろう。
気づけば日は傾き、私の影も伸びてくる頃。
さあ、そろそろ引き返そうか。
つづく
※原田マハさんの『美しき愚かものたちのタブロー』に心揺さぶられて、パリを旅した話を徒然なるままに書いています。
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