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一瞬のきらめきを掴める自分になる-仕事を辞めることを決断した日-

我ながら、きらめくものを見つけるのは得意だと思う。

フィルムカメラで写真を撮るのが趣味なのだけれど、夕陽を反射している窓とか、道端に咲いている花とか、何も気にせずに過ごしていたら見逃してしまうような日常のきらめきを見つけては写真に収めている。
自然と、自分の心惹かれるきらめきに目が向いていて、見つけることができる。

人でも同じで、この人、きらきらしている…!好きだ!と直感的に感じることが多い。

この間とあるイベントに参加して、久しぶりにこの人と仲良くなりたい!もっと話を聞きたい!聞いてほしい!と思える人たちに出会った。
そして、そのような場を提供している仕事と仲間たちにもっと関わりたい、その人たちのように自分の人生を自分で決断して生きたい、という夢ができ、その日私はずっと悩んでいた今の仕事を辞めるという決断をした。

そのイベントが開催されたのは私の大好きな街で、思えばこの街に初めて来た時も、理由のないときめきを感じて、不便な坂道の真ん中でもなんとなくここなら生きていけそうだと思ったような気がしたのを思い出した。

仕事を辞めるという決断をした勢いのまま、次の日にはその街で暮らすための家を探し、仮押さえまでした。

もう一度その街で暮らせたらなあとずっと思っていたし、元々仕事内容などに興味があってそのイベントに参加してはいたが、その仕事ができることが決まったわけでもないし、応募したわけでもない状況で後を決めないで仕事を辞めることを決め、家まで決めてしまった突然の自分の行動力には私自身心底驚いた。

なぜなら、これまでの私は、きらきらを見つけるのは得意でも、きらきらをすぐに掴むことが苦手だったから。

明らかに心惹かれていても、本当にこれを掴んでもいいんだろうか?と
そのほかの条件を並べ立てて迷ってしまう。
でもそうやって迷っているうちにそのきらめき自体が光を失ってしまうこともあったし、自分の気持ちを押し殺してきらめきが見えなくなってしまうことも、ほかの人に取られてしまうこともあった。

条件ばかり見て、理由が説明できる選択ばかりしてきていたら、
きらめきが見つかるタイミングがどんどん減っていて、心惹かれない毎日を送っている自分がいた。きらめきを見つけるセンサーも、私の中から消えていってしまうのではないかと恐ろしかった。

人も、ものも、場所も、そして自分も、何一つ変わらずにそのままの状態でいて、優柔不断な私の決断を待ってくれることはない。
素敵な人も、素敵なことも世の中にはたくさんあるけれど、私が感じられるきらめきは一瞬だからこそ、そのきらめきを大切にしたいと思った。

条件面を見て、理論的に物事を決定していくことももちろん大切だ。
けれど条件ばかり気にして、理由がないと選択してはいけないと思っているときっとまた同じような味気ない選択をしてしまうだろう。

もっともらしい理由は後から探していけばいい。
今の私は「きらきらして見えたから」「心惹かれたから」そんな理由にもならない理由で、今までの自分では考えられない選択をしていきたいと思うのだ。

きらめくものを見つけるのは得意だから、それをすぐに掴んで大切にできる自分になるために。

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ひまり
ありがとうございます!ちょっと贅沢します。あなたにもちょっといいことありますように☺️