anna kunimitsu¦なみま日記

音楽家と文筆家¦フリーランス・ライター¦あこがれの女の子というふたりぐみで曲を作ってい…

anna kunimitsu¦なみま日記

音楽家と文筆家¦フリーランス・ライター¦あこがれの女の子というふたりぐみで曲を作っています¦¦喫茶店が好き¦性にまつわるもやもやについて、常に考えております https://lit.link/hikarinokuni

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最近の記事

たとえわずかでも、自分の加害性から逃れられない

インタビューがあるため、宇都宮へ。 電車内で、携帯でも進められる仕事をこつこつとやる。本当は読書をしたい気持ちを抑えて、でもお家でゆっくりしたいもんと思いながら進める。 ふと、古河あたりで顔を上げると田畑が広がっていた。車窓の向こうに宝石のような黄金色の煌めきが広がっていて、惜しいことをしたと思った。胸いっぱいに、秋を抱きしめる。 わたしの書く詩には、車窓の描写が度々出てくる(隠れている)。それぞれの生活(それは人間以外でも)が垣間見える、この長方形を愛しているのよ。

    • テレタビーズの丘に住みたい/これまでの読書記録について

      近頃は、長めで個人的な文章が書けないでいる 移り変わる景色をただ、眺めているような それはたぶん 歌詞や短歌に心奪われているからだと思っていて 夢のような たぶんね 息を吸いたくなっている 「日記」につけている日記のほかに わたしはさまざまな場所に足跡を残している 読書記録や映画記録も 感想を書いているときもあれば 思い出してつらなる記憶を書いているときもあって 読み返すと なんだかおかしい 読書記録からいくつか抜粋してみます なんの本でしょうか 〇 日々揺らされてい

      • ナルコレプシー

        いくらかのサイクルで、自分という人間のえぐみにむせかえるときがある その輪郭は朧気なくせに、香りだけはやけに強烈でとたんに目眩 自分から自分がだんだんと離れていく いたたまれなさを抱えながら、波が寄せるのを待っていて 酸素 酸素 酸素 そんな自分も自分だと 言い切れるほどの強さをどうにか手繰り寄せるように 完熟だけがおいしい果実なのか 問うしかない 今日は楽しいことがあった 嬉しかった言葉が 頭を行ったり来たりしている 波が 波が 遠くのほうで 跳ねた

        • そうじゃないときも、素敵

          現在のわたしはというと、 以前 ある人の素敵な部分を 褒めた・伝えたこと に対して猛反省をしております。 言葉のゆくえは予想がつかない。 魔法にもなるし、呪いにもなる。 例えば、「あなたの優しいところが素敵」と伝えたとして 嬉しい!と思う人もいれば なわけあるかいな と思う人もいる。 そう見えるのねと思う人もいるでしょう。 本当の自分が伝わっていないなと感じる時もありますね。 そして 人から見える素敵な部分って 伝えられた瞬間 そうならなきゃって 気持ちが生まれるから

        たとえわずかでも、自分の加害性から逃れられない

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        • 日々と季節
          10本
        • お仕事のこと
          1本
        • 読書会
          1本

        記事

          プルーストによって

          なんだか気分が鬱々しくなってきたら 駆け込む場所がいくつかある。 自分の穏やかさを取り戻すための場所だ。 近所の喫茶店、池袋タカセ、よく行く花屋さん(いっとき通いすぎて「いつもありがとう」と言っていただいた時は嬉しかった)、ミスド… どの場所にもいつかの記憶のつぶがひしめきあっている。 ああ あの時も行ったわね などなど そんな避暑地のような場所たちに 最近ひとつ仲間入りした。 (と言っても、まだ2回ほどしか訪れてないけれど) そこは月にたった数日しか開いていない古

          プルーストによって

          開業のはなし、ていねいな魔法

          突発的に始めたこの日記(あるいは、そのようなもの)。 全ては「環境を変えたい」という思いから始まりました。 ではではご報告も兼ねて 今年に入ってからのさまざまな記憶を 一緒に辿っていきたいと思います。 「なみま日記」と開業届 8月、開業届を提出しました。 「なみま日記」という屋号とともに フリーのライターとしてお仕事していきます。 は〜〜〜 やっとやっと声を大きくして 言えるのが嬉しい (隠し事できないタイプなので、おしゃべり人間!) まずはなぜライターになろうと思

          開業のはなし、ていねいな魔法

          とおくまで 見渡して

          不思議だった 帰路、離陸する瞬間 なぜか 故郷と引き離されるような 不安感を覚えた なぜだか大量に涙が出てきたのだ 人生三度目の北海道旅行 故郷なんて呼ぶには程遠いのに なぜだかこの地はとても安心する 時間の流れが いつもと違うような わたしはつねづね 他人と流れている時間の速さが違う と感じる みんなが圧倒的に速い (先日、「人との時間の流れの違いに戸惑うことあるでしょう」といわれ驚いたことがあった 傍から見てもそうなのか…) まったくもっておいつけない ので 空回

          とおくまで 見渡して

          それしかできない

          先日祖母から手紙が届いた ミッフィーちゃんの歯磨きセットをくれたお礼のお手紙を何週か前に出していたのだけれど そのお返事  お礼のお礼だ!わはは わたしのお手紙には 小樽にいったときに購入したポストカードを添えたんだけれど(そういえば小樽にいったことも書き残したいのだった、ほんとうは下書きにかきたいものがたんまりある) 祖母のお手紙には ポストカード立てにいれてテレビの横に飾ってありますよ とかいてあって ポストカードもきっとうれしいでしょうね そんなすてきなところに飾

          食にまもられている

          先日 5年勤めた場所から離れた わたしにとっては大きな決断であったし 決める前も決めてからも  良くも悪くも心のゆらぎが大きかった のは置いておいて! わたしは最後の最後まで乗り切るために このこを注文し 冷蔵庫で延々とねむらせておいた (NO)RAISIN SANDWICH !!! 愛すべき フードエッセイスト 平野紗季子さんがプロデュースをするレーズンのそれ以外のサンド菓子、 ノーレーズンサンド やめるときもすこやかなるときも うちの冷凍庫にはノーレーズンサンド

          食にまもられている

          女ふたり、暮らしています。/キム・ハナ、ファン・ソヌ

          最近自分が考えることの中に 従来の“家族”の形にははまらず、かといって一時的なものには留まらず、信頼のおけるその人と向き合って 助け合って 暮らしていく その具体的な想像をしたい、 というのがある。(その人の性別は問わず、その人との関係性に対して恋愛を当てはめない) “家族”にも色々な形があり、“共に暮らす”ということにも色々な形があることは、勿論理解しているつもりだが、それを自分に当て嵌めた時に では具体的に「どう共に暮らしたい人を決める」のか、決まったとして「どうその人

          女ふたり、暮らしています。/キム・ハナ、ファン・ソヌ

          四倍速で歩く

          今月の半ばにうちの天使が17回目の誕生日を迎えました。うちに越してきてから3回目の誕生日。 よく人にいぬの話をすると「そんな昔から飼っていたっけ?」と聞かれるけれど、母方の祖母が身体を悪くしてしまってから引きとったので共に暮らしているのは2年と少し。 と、ここでちゃんと数字にして気付いたけれどまだ2年弱しか一緒に居ないんだ…今とても驚いております… それ程この子は私にとって(或いは私ら家族にとって)おおきなおおきな存在である。なんだか言葉にすると稚拙に聞こえるのがかなしい

          おじぎ

          春がゆりかごに揺れるように 近づいたり遠ざかったりしていて 風邪ひいちゃうよ と天気に向かって話しかけてしまいそうな日々ね この季節はいつも時間がわたしを置いていこうとするので 何かを始めたくなるのだなあと思う 私はたいへん天邪鬼なのでいつもは始めてたまるかっ!けっ!などと思っているのだけれど 今年は流れに身を任せてみます 近頃 わたしは言葉というものがとてもとても好きで 考えることがとてもとても好きで そこはどうしても妥協したくない! と思っていることに気付きまして