「死にたがりの君に贈る物語」を読んだ中三女子の感想
冷静になれば予想できたのかもしれないけれど、この結末は予測していませんでした。
この物語の内容と雰囲気に呑みこまれていて、普通の思考が出来なかったんですよね。
こういう関係、いいなぁ・・・と羨ましくなるくらい。
素敵なラストでした。
ずっと書店で見て、いいなぁ面白そうだなぁと思っていたんですよ。
それで読んでみて、やっぱり面白かったです。
この本の一つ前に読んでいた本をなかなか読み終わらなかったのが噓みたいに、休み時間も総動員して一日で読みました。
人気作家のミマサカリオリの死亡の発表の文で、この本は始まっています。
そしてミマサカリオリの小説の続きが読めないことを嘆いたファンたちがその小説の模倣を始め、物語の結末を探ろうとする・・・という。
実はその「模倣」にも思惑が絡まっていたりするのですが、その辺はネタバレになるので置いておいて。
よくよく考えたら、タイトルからも予想できたんですよね、このラストって。
もう完全に吞まれてました。
登場人物の一人ひとりに感情移入できてしまいますしなんかもう、もう。
そしてミマサカリオリの正体も、予想外だった・・・。いや、これは本当に。
よく考えたら、とかじゃなくてわかんなかったです。
登場人物たちのミマサカ先生のとの出会いは割と、現実感がなかったのですが、ミマサカ先生の感じはすごく好きです。
天才作家ではあっても、決して人間が出来ている訳でも、超人じみているわけでもなくて。
それでもこうして皆に愛されていて、いいなぁって。
安直ですが、そう思いました。
それから、「もしかしたら自分は物凄く嫌な人と思われているかもしれない」って思ったりして不安になることがあっても、皆に嫌われているわけではなくて、ちゃんと好いていてくれる人がいるって、信じてもいいんだなって思うんです。
というか、まあ、そうだといいなぁ、と。
ここに出てきた純恋ちゃんみたいに、ミマサカ先生みたいに、誰かのヒーローになって、誰かの救いになりたい。誰かに救われたい。そう思ってしまいました。
最後、みんなが幸せになれてよかった。
みんな勇気を出せてよかった。
社会に立ち向かったり、社会に適応するのが本当に正しいことなのか、私にはまだよくわからないけれど。