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映画批評より映画感想、 映画の楽しみ方の違い

映画って、本当に色々な楽しみ方ができるものだと思います。ハラハラドキドキのアクションに手に汗握ったり、美しい映像に心を奪われたり、感動的なストーリーに涙したり…。

映画を観た後に、ラジオとかPodcastで批評家の解説を聞く機会があったんです。
監督の意図や社会背景、監督本人の生まれから成長過程から作品の隠されたメッセージを読み解いていて、なるほどなぁと感心しました。でも、正直なところ、いらない。
映画ファンとかコアな映画ファンとかという人は、そういう情報が大好きで、映画好きな人にマウントを取る上では必要な情報だろうけど、私にはいらない。

だって、映画を観ている間、私は純粋に物語の世界に浸っていたい。難しい解釈や分析は、私の素直な感情を邪魔してしまう、いくら私がひねくれ者だと言っても、違う。
まるで、感動的なシーンで涙を流していたら、「それは監督が巧みに計算した演出によって引き起こされた涙ですよ」と指摘されたような気分。

もちろん、批評家の解説が役に立つこともあります。特に、難解な作品や、背景知識が必要な作品の場合は、理解を深めるためのヒントになるでしょう。でも、私にとって一番大切なのは、映画を観た後に湧き上がる、あの純粋な感情。
というか、映画の中の違和感に自分なりの理由を考えて楽しむことなのです。

だから、私は映画批評よりも映画感想の方が好き。
感想なら、批評家のように知識や分析をひけらかす必要はありません。ただ、自分が感じたこと、心を揺さぶられたこと、面白かったこと、つまらなかったこと…、その時の自分の感情を教えてくれるだけで充分。

例えば、「主人公のセリフにグッときた!」とか、「あのシーンの音楽が最高だった!」とか、「ラストシーンは予想外で鳥肌が立った!」とか…。

映画感想は、もっと自由で、もっと個人的なものです。まるで、友達と映画の話をしているような、そんな親近感があるものでいいのです。

それに、色々な人の感想を読むことで、自分とは違う視点に気づかされることもあります。「あ、そんな風に感じる人もいるんだ!」と、新たな発見があるかもしれません。

映画批評も映画感想も、どちらも映画を楽しむためのツールです。大切なのは、自分がどんな風に映画と向き合いたいか、ということ。

だから、映画批評として、映画の裏側を読み解いて、映画の内容を監督本人の生き様とかと絡めて監督派実はこういうことを観客に伝えたいんだという説明はいらない。
むしろ、知りたくないし、映画を観てそれがわからないことを映画以外の知識から類推して、みんなは知らないけど実はこういう意味があったんですよと言う解説はいらないし、聞きたくない。
それを知りたいという人の気持ちもわかると言えばわかるんだけど、私は違うというだけなんです。

あなたは、映画を観た後、どんな風にその感動を味わいたいですか?

誰かと映画の話を分かち合いたいと思っていますか、それとも、映画の裏側を語りたいですか?

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