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毒書人の楽園(映像版)

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観ている映画やテレビドラマについてあれこれ
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2024年11月の記事一覧

『室井慎次 生き続ける者』ネタバレ注意する必要はあったのか

映画を見終わった人達の賛否両論、感動した人から、駄作だと怒り狂う人まで両極端な映画評があふれていますが、私は見終えてどうだったのかというと、2024年に観た映画の中で、現在映画館で観た映画20本の中で、残念ながらワースト3に入ってしまいました。 だいたいにして、今回の映画、いろんなニュースでも見ていましたが、俳優の柳葉敏郎さんを室井慎次という役から解放してあげたかった、という言葉を読んだ時点で、もう室井慎次さんをこの映画で殺すつもりなんだなぁと思ってしまったのですが、更に先日

【ネタバレ注意】ヴェノム ラストダンスは序章である

ヴェノム最終章、三部作完結。 という触れ込みのこの映画、1作目2作目よりもスケールは大きくなりすぎている気もしますが、MCUの世界がいろんな作品と融合して大きくなってきているので、仕方ないことなのかもしれません。 二人?の人間とシンビオートのバディ映画とも言えるでしょう。 今回はヴェノムを創った神?であるヌルが登場、この宇宙が出来る前から存在するらしいヌルが自らの創造物であるシンビオートによって幽閉されていて、そこから解放されるためには、ヴェノムの中のあるものが必要だという

ACMA:GAME 最後の鍵?だったのか

テレビシリーズをやってから映画で完結というのは最近のテレビドラマのパターンではあるが、原作のファンとしてはテレビシリーズがある意味がっかりな出来だったのにそれをスケールアップして映画というのは大丈夫なのかという心配しかない。 原作漫画で主人公と最後のアクマゲームを闘う事となった父親との対決を終え、原作とは全く違った展開で続いてしまった本作。 しかも、敵役のトップがまさかのあの人?? しかも予告編を見ると、悪魔がゴジラかというようなトンでも映像も見えて、もはや心配しかない。

八犬伝 虚実の割合の是非

南総里見八犬伝というと日本ファンタジーの原点とも言える作品として有名ですが、今回の原作は山田風太郎の本が原作となっているので、八犬伝自体は原作の原作といったところでしょうが、映画の尺の問題もあるのだろうけど、二十八年もかけて書いてきた八犬伝が短すぎる。 というか、ずいぶんエピソードを端折ってるよね、というのが私の印象です。 これは作品自体の評価は原作本読んでからだなと思うので、本屋に買いに行くつもりです。 この映画の見どころとしては、八犬伝という虚の物語と、それを描いた滝

2024年秋ドラマ中間報告

今年の秋ドラマは私的には豊作で、楽しませてもらっています。 その中でも一押しのドラマというと、まだ最終回まで半分近く残しているので難しいので、期待の三作をあげていくことにします。 まずは、『全領域異常解決室』超常現象が絡んだ事件を解決する日本古来からの捜査機関という触れ込みだったのが、ドラマ中盤でまさかの展開に。 こうなると、「すべてをわかろうとするなんて人間の傲慢です」という言葉も、初期の事件解決の意味合いから大きく変わってきて、面白すぎます。 最終回までスケールアップ

劇場で観るか、家で観るか、それより問題は…

映画を観るというのは基本的に劇場で観るというのが正当な方法であるといえるだろうけど、最近は家でストリーミングで観る映画も結構増えてきている。 というか、私の場合は劇場1に対して、家で観る映画2本という割合で観ている感じです。 ただ、家では映画だけでなく、テレビドラマを見る時間もあるし、映画のように超大作のシリーズもの(主にスタートレック)を観たりするので家で映像を見る時間は圧倒的に多い。 特に最近ではテレビドラマシリーズだけど、映画並のクオリティものもが多く製作されて生きて

アガサ・オールアロング 魔女の道の果てにあるもの

Disney+で配信中のマーベルドラマ「アガサ・オールアロング」 「ワンダヴィジョン」で強烈な存在感を放った魔女アガサ・ハークネス。あのアガサが主人公のスピンオフ作品というか、続編というか。 「ワンダビジョン」の物語をそのまま受け継いでいる作品といって良いでしょう、ですから、観ていない人には観ていて驚きというか納得感がまるで無い作品とも言えると思います。 個人的な感想 率直に言って、期待以上の面白さでした! ただ、この作品単独としての面白さではなく、あくまでマーベル作

映画「室井慎次 敗れざる者」レビュー「事件は家のすぐそばで起きてるんだ」

あの「踊る大捜査線」シリーズの室井慎次が帰ってきた! 今回は、シリーズ本編ではなく、スピンオフ作品として、また室井慎次を主人公に迎えた新たな物語が展開されます。 「容疑者 室井慎次」から、盛り返して警視庁での活躍を期待していましたが、警視庁を去り、地方で新たな人生を歩み始めた室井。彼は、過去に起きたある事件の責任を背負い、静かに暮らしていました。しかし、平穏な日々は長くは続かず、新たな事件に巻き込まれていくことに…。 本作の魅力 室井慎次の新たな一面: これまでのシリ