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毒書人の楽園(小説版)

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読み終えた小説をいろいろ紹介していきます
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2024年12月の記事一覧

『火の鳥 大地編 桜庭一樹』火の鳥は漫画でなくても火の鳥だった

手塚治虫の火の鳥というと知らない人はいないでしょうというと、最近の若い人は知らない人が結構いるらしいので、ジェネレーションギャップを感じています。 でも、漫画が好きなら火の鳥は絶対に読んでもらいたい作品群の一つではあります。 火の鳥は1作ではなく、古代日本から、現代、未来、宇宙の果てに至るまで、様々な時間と場所の物語を生き血を飲むと不老不死になる火の鳥を大きな軸として語られます。 昔の漫画で読みにくいものもありますが、全巻読み終えると、火の鳥の世界というか宇宙を、人の因果を巡

『探偵はパシられる カモシダせぶん』史上最弱の探偵短編集ですけど

自分で選んで買う本というのは、偏ります。 というか、好きな作家が決まると、その作家の本を買い続けるという習性を持っている私としては、好きになった作家の本を中心に買っていくので、新しい作家に巡り会うというのが、ちょっと難しい。 でも、新たな作家とも出会いたいので、人から本を薦められる機会があればできるだけ聞きたいのですが、全く知らない人に本を薦められてもちょっとなぁとなってしまいます。 そこで、先日から御書印を集める事にしたので、御書印をもらうときにその書店員さんに本を薦めても