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報酬の形

このコロナ禍の中でも業績を上げている企業様はいらっしゃると思います。
そうなると必然的に利益があがり、それを社員に還元したくなるでしょう。
臨時ボーナスでも出そうかなと思われている経営者の方は少しお待ちください。

お金を与えることが社員への還元としてベストとは言えないかもしれないからです。

お金で得られる幸福は一時的
友人が引っ越しをするので手伝ってほしいと依頼されました。
その日は特に予定もなかったので承諾し、当日は丸一日重労働に従事しました。

ある程度片付いたので帰ろうとすると友人が「はい、これお礼」と一万円を財布から抜いて渡してきたので受け取って帰りました。

友人が引っ越しをするので手伝ってほしいと依頼されました。
その日は特に予定もなかったので承諾し、当日は丸一日重労働に従事しました。

ある程度片付いたので帰ろうとすると友人が「ご飯でもいこう。お礼もかねて私が出すから」というので二人で近所のレストランで一人五千円の豪華な夕食を食べて帰りました。

この二つのお話、あなたならどちらの手伝いのお礼に満足すると思いますか?

いずれももらった直後はラッキーという気持ちになります。
しかしその後、長く満足感じられるのは後者なのだそうです。
ホモサピエンスはお金をもらっても直接的な幸福を感じづらいのです。

臨時ボーナスよりも環境整備
このような特性から臨時ボーナスを渡すよりも、何か具体的な物として渡したほうが社員の満足感は上がります。

とはいえ毎度毎度豪華な食事に連れて行ってしまうとありがたみも薄れるでしょう。
そこで、社員のモチベーションアップと業務効率向上を同時に行う報酬の渡し方があります。

それが環境整備です。

例えば、会社のパソコンが古く、動作が重くなっているのであれば買い替えを検討するとよいでしょう。その際、それぞれの従業員にどのパソコンがいいか選んでもらえばなおさら効果は高くなるかもしれません。

あるいは社内の一角に仮眠スペースを設けてみてはどうでしょうか?
業務効率の改善のために以前から導入を要望されていたランニングコストのかかるSaaSを導入してみるのもいいでしょう。

いずれも従業員の直接の利益にはつながりません。
むしろ会社のためという向きのほうが強く見えるかもしれません。

しかし従業員は一日のうちの長い時間を社内で過ごします。
そんな彼らにとって社内環境が快適であることは自宅が快適であることと同じぐらい重要なはずです。

加えて、経営者が積極的に環境整備に投資を行う姿を見れば、従業員もおのずと生産性へ意識を高めていくでしょう。

こういった社内環境への投資は直接的に利益を生まないことから経営者は二の足を踏みがちです。

その姿は従業員にばっちり見られています。

業務改善や生産性の向上を謳うのであれば、経営者自身がそこに積極的に参加してく必要があります。
何事においてもチームリーダーはチームの先頭に立っていてほしいなあと考える次第であります。

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