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hideonakane 映画日記

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中根秀夫の映画日記。美術家です。ふだんFBに書いているものをまとめ直して公開します。基本的に映画館でしか映画は見ません。
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記事一覧

幻の光/是枝裕和監督

是枝裕和監督の「幻の光」(1995年製作)を見る。宮本輝の同名小説を原作としたこの映画は、是…

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4週間前
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ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督の傑作選。37年の短い生涯で40本以上の作品を手がけ…

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1か月前
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至福のレストラン/三つ星トロワグロ/フレデリック・ワイズマン監督

巨匠フレデリック・ワイズマン監督(1930年生まれ)の「至福のレストラン/三つ星トロワグロ」…

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2か月前
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夜の外側 イタリアを震撼させた55日間/マルコ・ベロッキオ監督

マルコ・ベロッキオ監督(1939年生まれ)の「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」を見る。 …

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2か月前
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風が吹くとき/レイモンド・ブリッグズ原作

レイモンド・ブリッグズ(1934〜2022)は、「スノーマン」の作者と言えば分かりやすいだろうか…

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3か月前
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マリウポリの20日間/ミスティスラフ・チェルノフ監督

ミスティスラフ・チェルノフ監督の「マリウポリの20日間」を見る。 マリウポリは、ウクライナ…

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3か月前
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リッチランド/アイリーン・ルスティック監督

アイリーン・ルスティック監督の「リッチランド」を見る。ハンフォード・サイトに核燃料生産拠点が建設された戦争末期の1943年、「マンハッタン計画」に従事する労働者とその家族が近隣の町リッチランドに移り住んだ。4年半に及ぶ現地での取材で、ルスティック監督は地元住民のさまざまな意見に対して慎重に耳を傾け、アメリカという国の「かたち」を静かに見据えてきた。 ドイツに先駆けて原子爆弾を開発すべく、秘密裏に進められた「マンハッタン計画」には3ヶ所の拠点があった。ロバート・オッペンハイマ

壁は語る/カルロス・サウラ監督

先週の「情熱の王国」(2021年)に続き、カルロス・サウラ監督(1932〜2023年)の遺作となった…

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3か月前
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情熱の王国/カルロス・サウラ監督

スペインのカルロス・サウラ監督の「情熱の王国」を見る。今回初めてサウラ監督の作品に触れる…

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4か月前
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アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家/ヴィム・ヴェンダース監督

ヴィム・ヴェンダース監督の「アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家」を見る。 自分は美術家…

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4か月前
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Ryuichi Sakamoto | Opus / 空音央監督

「Ryuichi Sakamoto | Opus」を見る。2年にわたる闘病生活を続けていた坂本龍一(1952〜2023年…

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4か月前
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人間の境界/アグニエシュカ・ホランド監督

アグニエシュカ・ホランド監督の「人間の境界」を見る。名匠と言われるホランド監督は1948年ポ…

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5か月前
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バティモン5 望まれざる者/ラジ・リ監督

ラジ・リ監督の「バティモン5 望まれざる者」を見る。 2019年の「映画メモ」を読み返してみ…

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5か月前

青春/王兵監督

ワン・ビン(王兵)監督の『青春』を見る。映画の舞台となる浙江省湖州市織里(ジィリー)は、長江流域の子供服の加工工場が集まる街である。 遡れば『三姉妹 雲南の子』(2012年)の、中国で最も貧しい雲南省の高地に暮らす三姉妹の話、『収容病棟』(2013年)も雲南省の精神病院の話である。それらを踏まえ、雲南から200キロ先離れたここ織里に出稼ぎに来た労働者を追ったドキュメンタリーが『苦い銭』(2018年)である。低賃金・長時間の労働で「苦い銭」を稼ぐ、経済大国中国を支える「駒」で