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写真って言うのは結局「絵画のバランス」だということ (構図の話4=シンメトリー)

シンメトリー(対称)とは

 さて、前回までに、画面構成の基本的な理論に触れましたが、
やはり、画面は美しく、リズムのあるものでなくては、
美しさや表現力はもつことが出来ません。

 画面の大きなリズムを生むには、
上下や左右の「リズム」を出す必要があります。
基本中の基本リズムは「二拍子」ですから、
画面における二拍子、それは「対称」という概念です。
専門用語で言うと「シンメトリー」というヤツです。

いくつか例をあげてみましょう。

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① 単純にシンメトリー(対称構図)で撮ったもの

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② グリッドごとにシンメトリー(対称)を意識

 よく日の丸構図という言われ方をしますが、
この構図って実は究極のシンメトリーだったりするわけです。
シンメトリーにさらに味を付けるのが「透視法」です。
透視法という技法は、中学校の美術でも取り上げてるヤツですが、
必ず「消失点」というものがあるわけです。

西洋絵画の中であみ出された遠近法の、
まぁ、ほとんど数学で言う幾何学の領域なんですが、
構図の中になにがしかの「消失点」を配置することで、
画面に奥行きが生まれるわけなんです。

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③ 9分割との連携応用、グリット8に重心を置いて、消失点を配置した

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④ 画面角(グリット7)に消失点を置き、三角形構図をブレンド

 この技法は「鉄道写真」とか「船舶写真」でよく使われる構図です。
アニメで言えば宇宙戦艦ヤマトの描き方なんか、まさにこれですね。

これもまた二等辺三角形を構図の中に描くっていう意味では、
シンメトリー的な絵のリズムを生んでいるっていうことなんですね。
写真とか「絵」っていうのは、実はすごく数学的だったりするんです。


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