教育の”曖昧さ”。許容範囲はいかほどか?〜非認知的スキルの視点から〜
教育にとっての”曖昧さ”は
命綱のようなものだと思う。
人が育つ場では
白黒はっきりさせたり
正解を一つにしたりすることは
難しいし
望ましくない。
ただその曖昧さには
許容範囲が必要だと思う。
非認知的スキルの視点から
表現してみた。
<非認知的スキルとは>
今回の記事によく使う言葉。
【認知的スキル】と【非認知的スキル】
【認知的スキル】とは、
一般的な知能検査で
測定できる能力のこと。
いわゆる学力。
【非認知的スキル】とは
協調性や主体性、創造性など
数値化することが難しい能力のこと。
社会情動的スキルとも呼ばれたりする。
非認知的スキルは、
ノーベル経済学賞を受賞した
ジェームズ・ヘックマンによって
2001年に提唱された概念。
その後、
アメリカ政府、大学、大企業などが連携し
社会を生き抜く力として
「21世紀型スキル」をまとめた。
日本の学習指導要領でも
この21世紀スキルは参考にされていて
昨今の日本の”新しい教育”と呼ばれるものは
認知的スキルではなく
非認知的スキルの向上を目指す教育
だと言える。
しかし、非認知的スキルを
学力の対義的な存在と捉え
測らないことを”美徳化”しがちな
教育現場がある。
この記事で伝えたいことは
まず前提として
認知的スキルだろうと
非認知的スキルだろうと
それが
大人から子どもへの押し付けに
なっているなら
結局は、カラフルなパレットを
黒一色に塗りつぶすようなもの。
要は、使い方次第で
天使にも悪魔にもなる。
でも少なくとも
非認知的スキルを目標においた
教育現場の場合
測ることに対して
積極的な姿勢を取らないのであれば
それは、残念な曖昧さをうむということ。
[参考資料]
加藤 智(2020)
「小学生の非認知的スキルの測定に関する基礎的研究」
池迫浩子・宮本晃司・ベネッセ教育総合研究所(訳)
「家庭、学校、地域社会における社会情緒的スキルの育成」
ここから先は
¥ 200
サポートしてもらえたら、飛び跳ねるほど喜んで、もっと良い記事を書こうって頑張る子です。よろしくお願いします♪