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今年知っておきたいキーワード「2025年の崖」

はじめに

今年は2025年ですが、皆さんは「2025年の崖」という言葉をご存じでしょうか? 今回はこのフレーズについて解説していきます。


言葉の意味

このフレーズの意味を改めて確認しましょう。以下の記事をご覧ください。

2025年の崖とは老朽化した基幹システムがもたらす弊害と経済的損失の大きさを象徴的に示した言葉です。崖といっても何かが突然変わるわけではありません。
(中略)
2025年の崖は複雑化・ブラックボックスと化したシステムとそれに付随する業務プロセス、それらの全体像を把握した人材の不足、最新ITへの理解不足など、複合的な要因から成る問題です。解決が容易なものは1つとしてなく、今すぐにでも手をつけなければ本当に大きな損失を招きかねません。

ついに訪れた「2025年の崖」イヤー、CIO/CDOが押さえておくべき3つの焦点 | 日経クロステック(xTECH)https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/03047/121700002/ 

2025年の崖とは、経済産業省が2018年に公開した「DXレポート」の中で用いた言葉で、端的に言うと

「基幹システムの保守切れ」などが起き出すので、今から準備しとけ

という意味を持っています。

DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~
(https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_01.pdf)

認知度が低い?

「DXレポート」の中で使われたフレーズであるため、「DX」とセットで語られることが多いこのフレーズですが、実際に2025年になった現在、その認知度はどうなったのでしょうか?

まず、経済産業省が2018年に提唱した、古い基幹業務システムの未刷新が長期的に企業や日本の産業競争力の低下につながるなどとする2025年の崖への対策状況では、61.0%が「認知していなかった」と回答。「認知しており、対応の意思はあるが、実行できていない」が15.0%、「認知しているが、対応予定なし」が13.0%、「認知しており対応をしている」が11.0%だった。
次に、回答者の勤務先におけるDXの取り組みの進展状況では、「分からない」が35.0%、「取り組んでいる」が23.4%、「計画も検討もしていない」が21.8%、「検討中」が19.8%だった。さらに役職別で見ると、「取り組んでいる」とした回答者が中間管理職層で44.0%だったのに対し、現場層では16.0%、経営層では24.3%にとどまった。また、「分からない」とした回答者は、中間管理職層で11.0%、現場層で8.4%だったが、経営層では52.9%にも上った。

製造業での「2025年の崖」認知度が低い状況に--八千代ソリューションズ調査 - ZDNET Japan https://japan.zdnet.com/article/35228489/

DXを扱う業界からすると、ほぼ常識というか、むしろ

「手あかのついたフレーズ」だと思っていた

節があるので、「取り組んでいない」どころか「知らない」人の方が多いというこの結果は意外でした。

(放置すると)どうなるのか

基幹システムは、文字通り会社の基幹部分を占めており、そのリプレースは非常に難航するものです。昨年のトラブルでは、特に江崎グリコ社のものが大きく取り上げられました。

「2019年12月:基幹システム刷新プロジェクト開始」から、本番稼働までに4年半ほどかかっておりますし、稼働後のトラブルから復旧を公表する2024年11月までに、やはり半年以上かかっております。

おわりに

今回は、2025年の崖について解説を行ってきました。上で紹介したように、トラブルが発覚すると非常に大きなダメージを受けるわけですが、これはむしろ「2025年より前の出来事」だったわけで、

今後、さらに大きなトラブルが連続して発生

しないとも言い切れません。むしろ、そうならないように各社は取り組みを進めると思われます。その点、今後も注目していきたいと思います。

(おわり)

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