デジタルスキル人材の「デジタルスキルパラメータ」を見える化してみた
はじめに
このnoteでは、ここのところ「デジタルスキル標準」を取り上げておりますが、前回は5つの人物タイプを「いらすとや」で表してみました。
ところで、これら5つのタイプはそれぞれどんなスキルセットを持っているのでしょうか? デジタルスキル標準の中では、各ロール(役割)に必要なスキルのレベルをa~dにて定義しています。たとえば「ビジネスアーキテクト」の場合は以下のように、「戦略・マネジメント・システム」にa(高い実践力と専門性が必要)とされています。
私は仕事でデジタルスキル標準を見ながらデジタルスキルマップを作っておりますが、このシートは非常に詳細であるため、企業でスキルマップを作る時にはとても役立ちます。一方で、
ロールという概念がわからない人に「パッと、ザックリ知らせたい」
という願望をお持ちの方も多いので、それに応えるためには、精緻な表より、むしろパラメータによる見える化が有効ではないかと考えておりました。
パラメータの作り方について
ザックリ知らせる用のパラメータは正確である必要はないのですが、概要は把握できないといけません。そのためには、デジタルスキル標準におけるスキルの考え方を正しく理解する必要があります。
デジタルスキル標準では、スキルのカテゴリーは実は4つで、人材タイプの5分類と数があっていません。(※パーソナルスキルについては、本書では項目は定義されているものの、ロールスキルレベルは定義されていません)
そこで、ロール数に合わせて、ビジネス変革を二つに分け、以下の5カテゴリーに対して、カテゴリー毎のスキル必要度を分類しました。(※この辺の分類は厳密ではなく、感覚的に実施しています)
すべて同じパラメータだと、円グラフは等分(20%ずつ)となりますが、実際にはスキルに偏りが生じるはずで、これが各ロールでどのように示されるか?を見てみたいと思いました。
パラメータ付きデジタルスキル人材
これを先日示した「いらすとや版デジタルスキル人材」に表示すると、以下のようになりました。
こうやってみると、それぞれ核となるスキルが重要でありつつも、
それ以外のスキルバランスに特徴が出ている
ような気がします。このような見える化をせずに議論すると、ロール名からステレオタイプというか、俗にいう「全振り」なタイプをイメージしやすいですが、実際はそんなことはなく、むしろいかにバランスよくスキルを身に着けていくかを考えることができるようになると思われます。
デジタルスキルについては、引き続き深堀をしていこうと考えております。
(つづく)