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あなたが「新たな何か」に出会う確率はおよそ0.3%
はじめに
みなさんは「ハインリッヒの法則」をご存知でしょうか?
先日、製造業以外の方と会話をしたのですが、その方はハインリッヒの法則という言葉は聞いたことがなかったようでした。ですが、製造業にお勤めの方であれば、この言葉を最低でも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか? 実はこの言葉、
別の業界で言うところの「千三つ」と同じような意味
なのです。
また、この二つの法則というか言葉を通じて、「新しいアイデアを創出する時の考え方」について書いていきたいと思います。
ハインリッヒの法則とは
まず、ハインリッヒとは人名です。この法則はハインリッヒという人が提言したもので
ハインリッヒの法則(ハインリッヒのほうそく、Heinrich's law)は、労働災害における経験則の一つである。1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリハット)が存在するというもの。「ハインリッヒの災害トライアングル定理」または「傷害四角錐」とも呼ばれる。法則名はこの法則を導き出したハーバート・ウィリアム・ハインリッヒに由来している
この1:29:300という数字は、経験則です。したがって、工場に限らず、ありとあらゆる現場で通用する考え方だと思います。
たとえば以下のサイトでは、顧客クレームに置き換えて説明されていますが、なるほどと思わされます。
アイデア出しには「千三つ」のトライが必要
一方、営業やマーケティングの領域においては「千三つ(せんみつ)」という言葉があるそうです。
千三つとは「1000件のうち3件の確率」、つまり反応率が0.3%程度という意味の慣用句。読みは「せんみつ」。
不動産物件の成約率が1000件に3件程度だったことから、土地売買の職業のことをかつて「千三つ屋」と呼ぶことがあった。そこから派生して、商品開発の難しさやインターネットのバナー広告のクリック率なども概ねその確率であることから、「千三つ」と表現されることがある。
https://makitani.net/shimauma/sen-mitsu
1/(1+29+300) = 1/330 ≒ 3/1000 ですから、この二つが事実上同じことを言っているというのがよくわかりますね。
※タレントでコメディアンのせんだみつお氏の芸名の由来でもある。
https://makitani.net/shimauma/sen-mitsu
これは知りませんでしたが…
300個のたわいもないアイデアが一つの価値に繋がる
工場の現場では、300レス活動という(あるいはそれに類する活動名で)安全活動が行われることがあります。これは「1件の重大事故が起きないように、普段から300件のヒヤリハットをレスする活動」のことで、現場の危険個所を事前に書き出し、メンバー間で共有しています。
※ちなみにヒヤリハットとは、カタカナで書いてはいますが「ヒヤリとした」「ハットした」という日本語に由来します。
ここでポイントなのは、300レスで挙げられる項目というのは、結構しょうもないというか、たわいもないことを書くことが多いということです。
そもそも、日本の工場というのは、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)がしっかりと行われている現場も多く、そうなると「そもそもほとんど不安全な場所がない」という現場も多いのです。
しかし、この300レス活動の本質は、どんなに安全な職場であろうが、ヒヤリハットが生まれそうなところを無理やりにでもあぶり出すことであり、また、それを
絶え間なく行い続けることで日本の工場現場の安全を保ち続ける
ことです。そして、そういった活動を絶え間なく続けてきたことが、日本の工場の安全を守ってきたということもまた事実でしょう。
おわりに ~ アイデアは質が量を担保する!
つまり、あらゆるアイデア出しの取組は、この300レス活動と同じような姿勢で行わない限り、有効なものはなかなか出てこないのではないか?ということです。
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