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「ヨシ!」の効果はいかほどか
はじめに
現場猫をご存知でしょうか? 私はこの現場猫のデザインが大好きなのですが、今日は
彼(?)の特徴的なセリフである「ヨシ!」という掛け声について
考えていきます。
生まれた経緯については上の記事に詳細を譲るとして、この「対象を指差しながら『ヨシ!』と発声する行為」は製造現場や建築現場では日常的に行われています。また、いまや農林水産省などもこのキャラクターを使って「安全ヨシ!」を啓発しているほど。
「#仕事猫」とコラボした作業安全イラストがとっても可愛いからみんな見て。
— 農林水産省 (@MAFF_JAPAN) January 21, 2022
ください。
くまみね @kumamine ×農林水産省 @MAFF_JAPAN #安全ヨシ!#安全こそ何よりの収穫だ#作業安全ステッカー pic.twitter.com/QRQRJqXupM
そこで今回は「ヨシ!」の効果について解説いたします。果たして、これはどの程度効果があるのでしょうか?
「ヨシ!」の正式名称は?
そもそも、この行為、つまり
対象を指差しながら『ヨシ!』と発声する行為は「指差呼称」
と言います。よくわかる指差呼称というサイトによれば、
指差呼称は、日本国有鉄道(現在JR)で創設された日本オリジナルの安全確認手法である。明治末年には、神戸鉄道管理局でルール化され、「機関車乗務員教範」(神戸鉄道管理局 大正2年7月発行)には【指差呼称】が記載されている。
とのことです。100年も昔から「ヨシ!」が行われているのですね。
「ヨシ!」の効果を検証した鉄道総合技術研究所
上に書いた通り、指差呼称は元々国鉄が作り出した手法ですが、この手法の効果についても、鉄道技術の研究・開発を行う鉄道総合技術研究所が実験を行ったそうです。
1994年(平成6年)、財団法人(現、公益財団法人)鉄道総合技術研究所により、効果実験が行われた。同実験によれば、「指差しと呼称を、共に行わなかった」場合の操作ボタンの押し間違いの発生率が2.38%であったのに対し、「呼称のみ行った」場合の押し間違いの発生率は1.0%、「指差しだけ行った」場合の押し間違いの発生率は0.75%であった。
一方、指差しと呼称を「共に行った場合」の押し間違いの発生率は0.38%となり、 指差しと呼称を「共に行った」場合の押し間違いの発生率は、「なにも行わなかった」場合の発生率に比べ、約6分の1という結果であった。
指差呼称だけでヒューマンエラーの根絶を実現することはできないが、上記の実験、研究から指差呼称は、「意識レベルを上げ、確認の精度を向上させる有効な手段」であるといえる。
このように30年も前に行われた実験では、黙って見るだけより、「ヨシ!」と指差すとエラーが」1/6に減ることがわかったそうです。すごい効果ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1673362959648-Hjkisu7r2X.png?width=1200)
おわりに ~ ゼロ災で行こうヨシ!
というわけで、
何事も指差し確認、「ヨシ!」の発声
が大事だと改めてわかりました。
ちなみに、冒頭にも書いた通り「対象を指差しながら『ヨシ!』と発声する行為」は製造現場や建築現場では日常的に行われています。そのような現場において、災害がゼロであることを「ゼロ災」と呼び、「ゼロ災で行こう、ヨシ!」という掛け声とともに指差呼称をする現場が日本の至るところあることをご存知でしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1673361855349-I884AaTJmN.jpg?width=1200)
皆さんも安全を守るために指差呼称を心がけましょう。それでは、
今日も一日、「ゼロ災で行こう、ヨシ!」
(この項終わり)
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