【読書の付箋】経営陣はなく、ミーティングもほとんどない(『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』フレデリック・ラルー著、英治出版)
不定期かつ習慣的に読書するごく平凡な日常。
スローリーディングが好きなので、遅読ですが、その日に読んだ本の、その日に読んだ部分だけ、自分なりの湯上がり感を、綴ります。
今日の書籍は、
『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』(フレデリック・ラルー著、英治出版)
【今日の付箋】
オレンジ型組織からフィール組織へのパラダイムシフト【経営陣はなく、ミーティングもほとんどない】
欧州の自動車部品メーカーFAVIでは、機能別組織構造が無くなったため、経営陣のミーティングも無くなり、チーム毎のミーティングのみ残った。
オランダの地域看護をになうビュートゾルフでは、CEOのヨス・デ・ブロックと地域コーチが定期的に会合することはない。本来それを行えば、現場を深く知る地域コーチの情報をもとに問題点や機会を見つけてどう解決するか意思決定をすることができる。しかし、それにより、CEOや地域コーチに、「自分たちは何をすべきかを現場より知っている」という上から目線の意識をもつリスクが生じる。ヨス・デ・ブロックや地域コーチ達は、ミーティングのせいで皆があらゆる面で忙しくなることを知っている。経営陣が、自分たちのやり方で現場を統率しようとするリスクの回避なのだ。
ビュートゾルフやFAVIなどのセルフマネジメント組織では、チームは定期的に短時間のミーティングで方針を確認し意思決定をしている。特別な事情が生じた時にのみ、関連する人々がテーブルに集まって臨時でミーティングを行うことはあるが、これは有機的な組織化であり、最初に組織ありきではないのだ。
次回は、「チーム間の人員調整と知識の交換」
【ひとこと】
ビュートゾルフでは、CEOや地域コーチによる定期ミーティングはない。その理由が、上から目線の意識を生じさせるリスクの回避というのは、実感として納得感がある。目先の課題解決ではなく、課題解決に進める組織づくりを優先するという視点が学びとなった。