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「20%の余力」”一生懸命”仕事をするとは〜私が応援する保育者のみなさんへ〜

先日、ある信頼しているお医者さんから聞いた話がとても胸に残ったので、備忘録も兼ねて記します。特に私が応援している保育士のみんさんはもとより、社会人として胸に刻んでおきたいことだったのでご紹介します。

一生懸命仕事をするとは

一生懸命仕事をするとは、無理をして身体を壊してまで仕事をすると言う意味ではありません。もちろん誠実さは大事です。苦手なことにも嫌なことにもチャレンジしなければ社会人としての成長は望めません。しかし、大事なのは頑張りすぎないこと。それをそのドクターは「20%の余力を残すこと」と表現しました。

100%のエネルギー放出は危険

社会人としては案件・タスクに対して「全力を尽くす」ことは大事なことだと思います。しかし、100%の力を出し切ってしまうのはとても危険なことだと教えていただきました。
「あのね、人間100%を続けるのは無理なんですよ。20%くらいの余力を残さないとね。20%の余力は生きる上でのクッションになるわけ。だから、何かあった時にそのクッションがあるからダメージが少ないの。クッションがないと、あなたの心は壊れちゃいますよ。」
「何かあった時」とは、例えば子育て中の方の場合、子どもの発熱などが考えられますし、仕事でミスをして落ち込んだり、予想外の誤解が生じたりといった心にかかる負荷のことを指すのでしょう。
社会で生きている以上、どうしても私的にも公的にも予想外の「何か」が起こることは避けられません。
ですから仕事の上では「20%の余力」が大事だとおっしゃったのだと思います。

ではどうやって20%を捻出するか

ドクターが仰っていた理屈はわかりました。ではどうやって20%を捻出するかが問題です。
私の知る限り、20%の余力を残しつつ充実した仕事をしている人はたくさんいらっしゃいます。ですが(私のように)20%の感覚がよくわからない人もいるのです。

今、私にできることはいかにスケジュールに「余力」を作るかなのだと思います。ついついスケジュールを埋めることを考えてしまうので、それではダメ、と反省したのです。そこで、、、

普段Googleカレンダーを使っているのですが、スケジュールに「休む」という「予定」を入れることにしました。
アポの連絡が入っても「休む」というスケジュールが既に入ってるので「スケジュールが空いていません」という回答になるわけです。
もちろん、勤務時間中には「休む」とはスケジューリングしませんが、勤務時間外(休憩時間も)、土日には積極的に「休む」というスケジュールを入れてしまうのです。
この部分はスケジュールが埋まっていますので、申し訳ないのだけれども、家族サービスも少しお休みさせてもらいます。その代わり、妻にも「休む日」があるわけです。

20%の余力を残した結果の「うしろめたさ」とどう向き合うか

でも、私のような社会人人生(ついつい無理をしてしまう)を送ってきた人間は、「休む」=うしろめたさとの戦いです。
なんか、自分、頑張ってないかも…という「うしろめたさ」。
でも前向きに捉えると、20%の余力を残し、しっかり休んで元気な身体で次の仕事に向き合うことは社会人としてとても大切な素養だと思うのです。
つまり、しっかり休んで元気になり、仕事のパフォーマンスを向上させることこそ、本当のプロなのだ、と自分に言い聞かせるしかないのではないでしょうか。今、私はこういう思考回路になるように努力しているところです。

まとめ

先のnoteにも書いた通り、保育園の先生や学校の先生は「休む」ことがなかなかできない環境であることは承知しています。これはやはり制度的問題であって、私たち保育学研究者にも大いに責任のあることだと思います。
特に対人援助の専門職は日々の仕事で予定外の「何か」が起こる可能性が大いにあります。ですから、「何か」が起こったときに自分が壊れないようにするための20%余力=クッションがどうしても必要です。
今回は自分自身に20%の余力を作ることと、どうすれば保育者が20%の余力を持ち、子どもたちの前に元気に笑顔で立てるか、という両側面から考えてみました。
引き続き、保育者の「休憩問題」を考えていきたいと思います。
今回も読んでいただいてありがとうございました。

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