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2024年夏アニメを55本眺めてみた【個人的評価・感想】

というわけで2024年7-9月に放送されていた
2024年夏アニメをだいたい見終わったので
こちらに総括した感想を記したいと思います。
10行以内に一言感想を添えて。

ちなみに2024年春アニメの感想はこちらに記しておりますので
よかったら眺めていただけると幸いです↓


【甘口】面白かったもの

まずは面白かったものです。50音順。
※☆は満足度です。5点満点。


【異世界失格】☆☆☆★★

太宰治の異世界転生シュールファンタジー

とある文豪が愛人と心中しようとしたところで異世界転生。もうこの時点でシュール。「とある」と濁しているがタイトルからどう考えても太宰治。
自殺願望に執着していたり薬物中毒に侵されていたり史実に忠実。
作家なので戦闘力も皆無なのだが妙な威圧感で修羅場を潜り抜ける。

既に体が毒で侵されているので状態異常が効かない、どころか
吸血する敵にとっては逆に致命傷を与えることも。やっぱりシュール。
もちろん旅の途中も服薬を絶やさない。移動も棺桶に潜る。シュール。

他の転移者を元の世界へ戻せるという唯一のスキルが物語の鍵で
筆が乗った時にそれを発動できる主人公が頼りなくも活躍するのが面白い。
声のトーンも低いローテンション冒険ファンタジー。死にたがりは強い。


【異世界スーサイド・スクワッド】☆☆☆★★

著名なアメコミキャラが剣と魔法の世界で大暴れするバトルアクション。

ワーナーブラザーズがお送りする本気のエンターテインメントアニメ。
誰もが一度は見たことのある洋画の悪役ヴィランが一堂に会し異世界へと召集され
剣と魔法のいわゆるよくある異世界で任務を課せられ大暴れする異色作。

すでに出来上がってるキャラを動かすだけなので、キャラを説明する必要もないため何もしなくても個性を発揮できるのが強み。
加えて作画がかなり良くとにかくアクションシーンが素晴らしい。

なんだか異世界の姫が性格は真反対だけどビジュが似てるなと思ったら
最後主人公のハーレイのメイクを施して瓜二つに。分かりやすく熱い!
最初以外登場しなかったジョーカーも最後登場し暗躍。
特にストーリーに中身はなかったが作画で楽しめた作品。


【狼と香辛料 merchant meets the wise wolf】☆☆☆★★

交易ラブコメファンタジー。2クール目。

行商人である主人公の荷馬車にいつのまにか一人の少女が出現。
その少女こそが長年民から「豊作の神」と崇められてきた賢狼であった。
中世ファンタジーな世界観ながら魔法の類なものは全く存在せず
様々な騒動を交渉の知識とヒロインの腕力で解決しながら
主人公は彼女を旅のお供とし各地で交易し彼女の故郷を目指す

第二クール目では行商が失敗し追い詰められる部分を描く。
比例してヒロインの機嫌も悪くなり空気が良くない。
後ろ暗い教会で故郷の情報を探りながらなんやかんやあって逃走劇へ。
シリアスな面が続くがむしろそれが真骨頂でもありここが面白い。
このままヒロインの故郷まで続く旅を描き切ってほしいなぁ。


【推しの子】第2期☆☆☆☆☆

芸能の光と闇を炙り出すヒューマンサスペンス

中盤まで2.5次元舞台編ということで作中漫画の舞台化が外伝的に描かれた。
原作のある作品のメディアミクス化というこの漫画自体にも当てはまるセンシティブな題材で、アニメ化大成功した本作でなきゃ成立しない大博打。

物語は舞台の終わりと同時に主人公の復讐があっけなく幕を下ろし、毒気が抜かれた……かに見えたが、その後の慰安旅行で主人公の転生前の死体が発見されたことにより今度は妹が闇覚醒堕ち。どこまでも楽しませてくれる!

ほんとに先の読めない展開に常に前のめりに視聴させられた。
アニメで衝撃を味わいたいのでネタバレは全てシャットアウト。
全部終わってから原作をちゃんと読み直したいと思ってます。
そのくらい面白い作品。もうこれだけ見ておけばOKなほどの満足感です。


俺は全てを【パリイ】する〜逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい〜
☆☆☆☆★

無自覚無双の勘違いバトルコメディ。

現存する職業全てで修業を受けるもなんのスキルも習得できなかったため
自身は最弱だと思い込んだまま山籠もり、唯一の最弱スキルを磨く日々。
普通なら数日で逃げ出すその修行全てを終業する忍耐と欠かさない鍛錬で
本人は気づかないまま最強に近い力を無自覚なまま習得していた。

本来の層にはいないはずのミノタウロスを迎撃できたり、弱小のゴブリンのはずが異形強化されたゴブリンだったがそれもいなしたり、確実に大物狩りを繰り返す、そりゃあ王族にも気に入られて最強の剣も譲渡されるもの。
物語がシリアスなほど無自覚無双が映え討伐できる爽快感。
自己評価が究極に低いので勘違いに拍車がかかり非常に間抜けだが
根っからの善人なのでどれも平和的解決に進む。これは面白かったな。


かつて魔法少女と悪は敵対していた。☆☆☆★★

魔法少女と悪の参謀による殺しわないラブコメファンタジー

残忍にして狡猾な悪逆非道の限りを尽くす悪の参謀はある日一人の薄幸魔法少女に出逢い、一目ぼれする。眼鏡がパリーンと割れるほどに。それ以来
決闘と称してはスイーツを献上する甘いデートが繰り広げられていた。

まぁ何かにつけてラブラブな雰囲気に視聴者は胃もたれ注意報。平和。
周りの登場人物も変人揃いでからかいと妄想が過ぎてコメディが過剰。
……これ滑ってない?ちゃんと面白い?と思ってしまうこともしばしば。
原作を知ってる身としてはこの表現ヒいてしまわないかなぁと心配ですよ?

まぁ、気ままに見られる甘いシュールラブコメディといった具合なので
ちょっと隙間時間に紅茶でも飲みながら眺めるのがよろしい作品かと。


疑似ハーレム☆☆☆☆★

演劇部の大道具とアクターによる青春純愛ラブコメ。

ヒロインが持ち前の演技力でツンデレ、小悪魔、クール、おしとやか、等々
いろんな性格のキャラクターで主人公と会話する。つまり一人で何役もキャラを演じて好意を示すのが「疑似ハーレム」というタイトルの由来。

第一話からすでに仲睦まじいがそこに理由や説明等はなく、
主人公のどこに惚れてるのかは全くわからないが好感度は初めからMAX。
なんだかいきなり両片想いの状態からスタート。うらやまけしからん。
周りも察しており誰もそれを邪魔しない。というほど仲がいい。

とにかく一粒でいろんな早見沙織が堪能できるだけで素晴らしい作品。
ヒロインの素が恥ずかしがり屋なのがさらにポイントが高い。
ひたすらヒロインが可愛いアニメ。ライバルがいない純愛なのが最高。


義妹生活☆☆☆☆★

一つ屋根の下スローペース恋愛ストーリー

父の再婚をきっかけに同い年の美少女と同居することになった主人公。
お互い両親の不仲を経験しているため適度な距離を保って接しようと約束。
気遣い合い生活していく中でささやかに築かれていく信頼感。
それが恋愛に変わる"かもしれない"物語。

ヒロインがギャルな容姿をしているため、あーまたこの手のやつね、血の繋がってない妹との禁断のラブコメ的なやつー、と正直期待していなかったが
実際はコメディ要素は皆無で両者ローテンションの静かな作品だった。

描き方も述懐が多く過度な馴れ合いもない、緩やかに少しずつ近づいていく、かなり繊細で丁寧な心理描写に重きを置いている。これは面白い。
自分のようにタイトルで敬遠していた人は是非見てみてほしい佳作。


この世界は不完全すぎる】☆☆☆★★

ゲームの中に閉じ込められたデバッカーによる冒険譚

小さな村がドラゴンに強襲されるのを青年が救う場面からスタートする。
実はそれはフルダイブ型オンラインゲーム内の不可避イベントだった。
そこでなぜか一人生き残った少女と共に、ゲーム内の謎を探る旅に出る。

主人公はデバッカーで仕事でテストプレイ中にログアウトできなくなってしまった青年。同様の事態が他社でも起こっており多数発生していて
デバッグモードで好き勝手やらかす他の社員とは違い、主人公だけが真面目にその問題と向き合いながらゲームからの脱出を図る。

開発中のゲームということなのか案外バグが多くそれでピンチを潜り抜けるため、普通のバトルファンタジーとちょっと違った展開が面白い。
モンスターデザインが気持ち悪い、以外の不満がなくて好印象。


SHY 東京奪還編☆☆☆☆★

極度の恥ずかしがり美少女によるヒーローバトルアクション

全国各国にヒーローがひとりずつ存在する世界観。
日本のヒーローは極度の引っ込み思案である中学生の少女で
内気ながら人一倍心優しく正義感溢れる主人公である。
敵が精神に干渉するタイプでヒーローのトラウマを穿ってくるのがいやらしく、バトルアクションと並行して内省的な側面もある戦闘となっている。

今期は東京が占拠されたということで味方チームも総力戦。
敵チームもなかなか濃厚メンヘラでむちゃくちゃ見ごたえがある。面白い。
新キャラもじっくり描いており感情移入がしやすい丁寧な出来。
とにかく主人公が今どき純真無垢で気持ちがいい。応援したくなる。
てかエンディングキャラソン何種類用意してんの。全部いい曲じゃないか!


小市民シリーズ☆☆☆☆★

日常系何気ない生活の中でのミステリー群像劇

学校内で発生した盗難物の捜索に駆り出されたり、友人が作ったココアの作り方に矛盾を感じた姉に付き合ったり、盗まれた自転車が謎の発見場所だったことからその推理をしたりetc、と何かと謎解き能力を発揮する主人公。
刑事事件にまでは発展しないささやかな謎を解いていく静かな推理作品。

中学の頃に何かやらかしたらしく、高校生活は無事平穏に、一般的な「小市民」でいたいという願望がタイトルの由来。ということは調べてしまった。
まぁ地頭が良すぎてその小市民になる道はちょっと遠そうだが。

不憫ヒロインが可愛い。巻き込まれる主人公もまんざらじゃなさそう。
過去の因縁への報復に加担することになった主人公は決別を選んだのか……
結局この二人は付き合ってるんですかね。微妙なとこがまた悩ましい!


戦国妖狐 千魔混沌編☆☆☆★★

戦国妖怪バトルファンタジー。

第二期は前回のラスボスが主人公に交代。ヒロインは初登場。
頼りなかった武士が師匠として二人を導く。
主人公は全ての記憶を失っており、普通の子供のように扱われるが
狂神くるいがみとの戦いにより村が壊滅したのを機に旅へと出ることに。

第一期は人嫌いの戦士が主人公だったので苛烈な印象だったが
第二期は内省的な面が押し出されより面白くなったように感じる。
将軍の散り際とかかっこよくてアッパレだった。悲しい出来事だが。
というか将軍のキャラが最高によかった。前回同様こういうのが上手い。

やっぱり前回ヒロインが出てくると"戦国妖狐"という感じがしますね。
主人公が中盤で身体が成長するのだが声優の演技が自然で凄い。
エンディングもSuaraっぽくていい。七海ひろきさん、要注目です。


先輩はおとこのこ☆☆☆☆★

男の娘とその親友男子と彼に惚れる女子との三角関係ラブコメ

女子の制服で高校生活を送る主人公に一目惚れした女子が告白。
自分が実は男性であることを明かすが逆に惚れ直されてしまう。
一方幼馴染の親友のほうも特別な感情を抱いており、この恋の行方は……?

可愛いものが好きで女装もしているのだが、見てる限り性自認は女性っぽくなく感じるのが複雑。恋愛対象もおそらく女性、というところが後半効いてくる。ある意味親友が負けヒロインポジションに。複雑。

ヒロイン……というとややこしいが、新入生女子がとにかくかわいい。
本当の恋心がわからない、という闇も抱えているがそこがいい。
女装する男子、男子に惚れる男子、にも寛容な感性が素晴らしい。
あ、そういえばそもそもスタートが女子が女子に告白するシチュでしたね。


黄昏アウトフォーカス☆☆☆★★

映画部を舞台にした男子校ボーイズラブ・オムニバス

純朴なカメラマンと不良の臨時俳優、自信家の部長と対立する頑固な後輩、不愛想な副部長と軽薄な新入部員、3つのストーリーが展開する。
ちなみに同性同士が付き合ってると知っても周りは全く動揺しない世界観

全部同じ部活内で起こるのだが、どんだけ恋愛思考なのだと逆に面白い。
潔いというかなんというか。三者三葉だがいずれも一途で純愛。
だけど情欲強め。ヤることはヤッててその後の態度の変化も描写している。
全員が男性なので違和感だが動機や行動は割と普遍的。
コメディ色も強く、普通のハーレムラブコメなんかよりよっぽど楽しめた。

主要声優がみんな豪華でちょっとびっくりする。売れててもBLやるのかと。
あとエンディングテーマがかっこよくて好み。視聴後感がいい。


ダンジョンの中のひと☆☆☆★★

ダンジョンを運営する側を描くお仕事ファンタジー

主人公が前人未踏の層に達し強敵との戦闘中に壁の一部が崩落。
修理に現れたのが――このダンジョンの管理人と称する人物だった。
主人公はその強さを見込まれ(?)管理する側へとスカウトされる。

基本的にほのぼのしてるが管理人は違反者やならず者に対しては無慈悲。
ラスボスも兼任してるのでゆるふわな物腰に反して桁外れに強い。
主人公も手練れだが全く敵わないほどには。

それ以外は基本ゆる~くダンジョン管理の裏側を描く経営ファンタジー。
モンスターの管理、ダンジョンの形成、国との共同経営等、雑用を担う。
あくまでも自然発生的なものではなくすべて人の手が加えられているというのが面白い。シリアス成分は薄くきらら系のような美少女日常系の雰囲気。


杖と剣のウィストリア☆☆☆☆★

魔力を持たざる者の奮闘バトルファンタジー

強力なモンスターをトリッキーな武具と卓越した剣術で退けた主人公。
だが魔法至上主義の学園に於いて主人公は魔法が一切使えない「無能者」。
その中で厳しい試験や試練を潜り抜け徐々に周りに認められていく物語。

本当の意味で【魔法科高校の劣等生】。【マッシュル】と同じとも言える。
周囲からの非難のされ方が激しいが、折れない勇姿で受け流すポジティブ。
遥か高みまでいってしまった幼馴染との再会のためどんな困難にも打ち勝つ意思がかっこいい。動機が一人の女の子のためってのがいいじゃないか!

作画が良くアクションシーンが素晴らしい。キャラデザも独特でいい。
王道サクセスストーリーが映える。「CV.????」が逆に正体が誰だか想像しやすいのも面白い。出番ほとんどないのにエンディング彼女だし。


【転生したらスライムだった件(第3期)】☆☆☆★★

魔王にまでなったスライムの転生ファンタジー。2クール目。

魔王となり更に大規模の国交がメインということで会議に次ぐ会議。
序盤はとにかく難しい話のオンパレードで軍議が繰り返される。
同時に魔物を敵視する組織の暗躍で人類との全面衝突が謀られるが
より上位の魔王の介入と主人公の誠意で相殺。平和的な同盟が結ばれた。

仲間戦力のインフレが起きてるのでバトルに関しては主人公は死角なし。
よって自然と策略同士の理論合戦と相成っているが
それだけでも十分に楽しめるほどには政治的駆け引きも重厚
終盤は準備していたまつりごとと祭りごとが同時進行で盛り上がり
このシリアスと弛緩の繰り返しでいくらでも続けられそう。
惜しむらくはシリアスだった第一クールのほうが面白かったかな。


時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん☆☆☆☆★

実はロシア語ネイティブのハーレムラブコメ

タイトルがあらすじだが主人公は理解してるのをニヤニヤを楽しむアニメ。
その割に他の女生徒とも仲良くしてるようで多方面にフラグは立っている。
そんなよくある美少女ハーレムものだと思ってたら生徒会絡みのイザコザがあり、意外とシリアスな問題定義にも抵触して深みのある作品。

生徒会議会等、学内答弁駆け引きの話がしっかりしすぎていて、正直ロシア語でボソッとデレるのがどうでもよくなるくらい普通に面白い。それでいてフェチズムを刺激する描写にも抜かりない。どのキャラも魅力的。主人公も超優秀。

作画も異様によくエンディングも毎回違うし制作陣の気合が伝わってくる。
キャストもロシア語堪能な上坂すみれの起用は超適役。そんな非の打ちどころのない映像化大成功例だろう。世間では覇権候補筆頭のアニメなのかな?


菜なれ花なれ☆☆☆★★

私設チアリーディング部による美少女無差別応援群像劇

大会中のミスがトラウマで跳ぶことができなくなってしまった主人公。
その主人公が帰路で目の前を建物や塀を軽々と飛び移る少女を見つける。
また同時に少女を起用することで動画でバズろうとする帰国子女。
それらの要因が絡まり、主人公の過剰な他人への献身願望を叶える形で
ネット配信での活動を通じて全国みんなを応援するチア部が発足する。

パルクールが割と人間離れしてたり田舎のレコード店に世界的有名人が来店してたりご都合主義が見られるがまぁそれはフィクションの範疇か。
個性がバラバラなので喧嘩しがちだがやっぱり美少女は言い争ってナンボ
全員インナーカラーだったり主線がカラフルだったり作画に拘りが見える
特筆する部分もないが全体的に及第点だったのではないでしょうか。


逃げ上手の若君☆☆☆☆★

逃げることだけが特技な主君の権力奪還物語

時は鎌倉。信頼していた家臣の謀反により幕府は滅亡。
唯一追手から逃げ切り生き残った主人公は怪しい神官に身柄を引き取られ
子供が中心の仲間と共に成長しながら幕府再興を目指す戦国英雄譚。

国を追われた王子が再起を図る【アルスラーン戦記】日本版といった感じ。
戦乱レベルの鬼ごっこもこなす「逃げ上手」というタイトルだが
「避け上手」でもあり決闘でも真価を発揮する。
尚主人公「北条時行」は歴史上の人物で史実を元に作られているらしい。

主要キャラがショタ中心なのは【暗殺教室】作者らしい特色と言える。
作画も演出も申し分なく非常に見やすい。ただ主題歌は好みではない。苦笑
まだまだ始まったばかりといった具合で続編が楽しみです。


2.5次元の誘惑☆☆☆☆★

カメラマンとコスプレイヤーの同人活動ラブコメ

3次元に全く興味のない漫画研究部部長のもとに文系美少女が入部。
コスプレに身を費やす彼女が猛烈に推すのは主人公と同じキャラだった。
デジタル写真集を展開して主張するのは「これを作りたい」。
同人即売会に積極的に参加してコスプレ愛を叫ぶ青春ラブコメである。

始めはよくある低俗なハーレム・セクシー構成で正直第一印象は最悪。
だが回を重ねるごとに部活動ものとしての側面が増していき意外と熱血
部存続を賭ける頃には純粋に二人を応援したい気持ちになっていった。

期待値が低かっただけにその反動で超面白いアニメに評価が反転。
コスプレイヤーの矜持を問う裏側を描くので、見ようによってはジェネリック【推しの子】とも言える内容。人間相関図も良くできてる。


ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで☆☆☆☆☆

特殊能力カースト最下位からの復讐成り上がりダークファンタジー

一クラスまるまる異世界に召喚され全員にスキルが割り当てられたが
主人公へ付与されたのは攻撃の手段になり得ない最弱の能力と思われた。
理不尽な仕打ちで誰も脱出したことのない監獄遺跡へと落とされた主人公は
そこで出会ったモンスターを間一髪討伐するとレベルが飛躍的に上昇。
以後執念と怨念で世界中に復讐を果たすための昏い冒険譚となる。

この状態異常スキルでいかなる強敵も数秒で死に至らしめるので内容的には【即死チート】の完全上位互換。そして見心地は【盾の勇者】に似ている。
こういうダークな怨嗟に満ちた復讐劇は大好物である!
効果範囲がかなり限られているため駆け引きがモノをいう頭脳戦だし
人を信用しないくせにどこか甘いところも、人間らしくていいじゃないか。


VTuberなんだが配信切り忘れたら伝説になってた☆☆☆☆★

清楚アバターと下ネタ全開の素を行ったり来たりのドタバタコメディ

主人公はお嬢様キャラで売っていたが数多あるVtuberの中で埋もれていた。
そんなある日配信を終えた後不注意で回線を切り忘れ缶酎ハイを豪快に開ける音と他配信者視聴しながらの下ネタ駄々洩れ音声を全国に晒してしまう
炎上すると思われた失態はしかし逆に大ウケしバズり人気配信者へ。
一癖も二癖もある同事務所の先輩後輩VTuberとの配信日常異常新喜劇。

言葉遣いがアレなだけで性格が悪いわけではないので心地よく見られる。
美少女アバターしか登場しないので百合っぽいやり取りも多い。
どのキャラも過激な言動で会話やリアクションが十分濃いので
VTuberのことはよく分からなくてもハイテンションギャグとして楽しめる。
エンディングテーマも毎回変わるし、これは面白かったな。


負けヒロインが多すぎる!☆☆☆☆★

恋に破れたヒロイン達を取り巻く青春ラブコメ

ぼっちを自覚してる主人公はある日偶然クラスの人気女子がフラれる現場を目撃してしまう。立て続けに陸上女子や文学少女のフラれる現場に遭遇。
そんな負けヒロイン達と交流して駆け抜ける敗走系青春ストーリー。

前提としてそれぞれに想い人がいるので主人公とどうこうというのはあまり・・・ない。ラブコメというよりは純粋な青春学園生活が描かれている。
ヒロインたちは須らく魅力的で各々ファンがついてそうな説得力があり
主人公もそこそこ優秀なのでそのやりとりは視聴者には羨ましく映る。
実際傍から見ればいい感じに映るであろう場面も多数存在するのではないだろうか。演出も良くラノベらしい言葉選びワードセンスが秀逸で面白い。
個人的には吃音気味で口下手な人見知り少女がお気に入り。超かわいい。


魔導具師ダリヤはうつむかない☆☆☆☆☆

魔道具で冒険の手助けをするお仕事異世界転生ファンタジー

親が取り決めた婚約者に従って地味な立ち振る舞いをしていたが相手の不貞により婚約破棄、それを期に自分の商会を立ち上げもう俯かないと決意。
中世ヨーロッパの世界観で現代の日本の電化製品や料理の知識を応用して
魔道具知識として一目置かれる存在へと成り上がっていく物語。
天涯孤独となるが各地で父の遺した人間関係に助けられていくいいお話。

幼少期からを描き父との絆に時間を使った序盤の演出によって死別では涙。
素晴らしい導入。父の忘れ形見が主人公の支えになるのが素晴らしい。
そこから相棒と出会い恋愛面もゆっくりとだが進展していくし
直接戦いには参加しないものの魔道具で貢献する手腕を発揮する強さ。
【暁のヨナ】【赤髪の白雪姫】のような強い少女ヒロインの活躍がいい。


真夜中ぱんチ☆☆☆★★

ヴァンパイア美少女グループ配信者によるハイテンションコメディ

人気動画配信者グループだった主人公が配信中の問題行動にて脱退。
再起を図る彼女は自分の血液を担保に出逢ったヴァンパイアを勧誘。
超常現象は禁止で登録者100万人を目指して奮闘するドタバタギャグ。

現役のYouTuberのエミリンが取材協力もしてるし、案外シビアに動画配信と向き合っている。そのエミリンも声優として参加。真摯である。
ただ作中企画自体は昔ながらのYouTubeを下地にしており、時代が変わった今やっても動画は伸びんやろ……というのが本音。

なのであくまで動画を撮ってる美少女がわちゃわちゃしてるのを楽しむアニメ。やっぱり美少女は言い争ってナンボですよ。
声優的には長谷川育美結束バンド羊宮妃那MYGO!!!!!の共演が熱い。両者ED歌ってるし。


【魔王軍最強の魔術師は人間だった】☆☆☆★★

人間であることを隠しながら魔族の中で奮闘する戦争ファンタジー

大魔術師に拾われたことから魔族側に属しているが、
実は人間のため密かに魔族と人類の共存を目指す平和主義者。
実際統治している領地では人間の尊厳も尊重しており共存している。

人間であることは秘密であるが実際は上司や部下の一部にはバレてる模様。
魔王もそのことについて特に言及しない。意外と平和じゃないかなこの国
戦争がメインで戦略とか知将とかで話を進めたいように見えるのだが
相手が浅慮で割とあっさり片が付くため無双しているように見える。

やはり視聴者側的にも人族には平和になってほしいので
主人公の思惑には共感できると思う。こうなってほしいが詰まってる感じ。
特別面白くもないがつまらなくもない、といった感想です。


〈物語〉シリーズ | オフ&モンスターシーズン☆☆☆☆★

独白型怪異現代ファンタジーオムニバス

完結した大人気シリーズの閑話休題というか小終結部というか
各話のヒロインに焦点を当てて深堀する今シーズン。
序盤は漫画家になりたい千石撫子に斧乃木余接が余計な入れ知恵をして大変なことになるお話。後半はようやく主人公の阿良々木暦が登場し忍野忍とともに世間で頻発しているミイラ化現象の解決に勤しむお話。

スタイルはこれまでのシリーズと一貫しており視聴感は変わらない。
基本小難しい節回しの独白で進行する安定感と安心感。
独特な実写描写も使われておりまさに見る小説。
奇天烈な美少女の言動を観察して楽しむ作品。やっぱりちゃんと面白い。
Abemaで見ていてまだ最終話に到達していないけど2クールなのかな?


【夜桜さんちの大作戦】☆☆☆★★

スパイバトルホームコメディ。

交通事故で家族を失ったショックからヒロイン以外に心を開けなくなった主人公。それを好く思わない学校の教師から命を狙われたことによって
ヒロインがスパイ一家ということを知り彼女を守るために結婚を決意
様々な脅威と対峙する特殊能力現代バトルである。

割とコメディタッチではあるものの死人は出る世界観。
ヒロインとは第一話で結ばれ最初からおしどり夫婦っぷりだが
両者ともモテるためラブコメ風味もある。
後半は対立組織とのシリアスなアクションバトル。
複雑な家庭事情に裏付けられた盛大な家族喧嘩が盛り上がる。


ラーメン赤猫☆☆☆★★

ネコだけで切り盛りするラーメン屋のほのぼの日常ドラマ

猫だけで営むラーメン店にバイトの面接で訪れた人間の主人公。
正直に「犬派」と答えたらなぜか採用されてしまい従業員たちの世話役として働くことに。ブラッシングで交流する癒し系ハートフルアニメ。

猫が喋ることや二足歩行していることに特に説明はないが
普通に過ごしている猫も存在するためその区別は謎。
猫によってそうなったりならなかったりというのは作中で語られたが……

努力で猫毛を落とさない訓練ができたり、働く猫は下半身が大きかったり
もろもろ設定が細かい。虎もネコ科かぁとかツッコミどころもあり面白い。オープニング主題歌も秀逸。まさにこのアニメのためのアニソン
と、単純にいろんな面で超好感。満足度の高い作品でした。


【辛口】完走はしました

次に個人的に刺さらなかったものです。50音順。
でも完走する程度には視聴意欲が継続したものです。


ATRI -My Dear Moments-☆☆☆★★

海とロボット少女のサイエンスフィクションラブコメ

片足を失った少年が祖母の遺した潜水艇で海底に潜ると装置カプセルの中で眠る不思議な少女を見つけるサルベージ。彼女は精巧で感情豊かな人造人間だった。
元々祖母の助手だったという彼女は「主人公の足になる」と付きまとうことに。穏やかな海辺の田舎で騒々しい生活が始まる

【ARIA】のような海面上昇に沈みゆく街が舞台。タイトルも似ている。
美少女ノベルゲームが原作なのだが攻略対象が複数あるタイプではない?
いや一人だけ幼馴染が恋慕を寄せているが負けヒロインの匂いしかしない。

機械と心を通わせることができるのか、真正面から向き合う作品。
う~ん、【AIR】にも言えることなのだが私はこの終わり方をハッピーエンドだとは認めたくないな。どうにかして仮想でなくくっついてほしかった。


【異世界ゆるり紀行 ~子育てしながら冒険者します~】☆★★★★

双子の子供と周る異世界転生冒険譚

神様の手違いにより現代で命を落とす。
その代償にチート盛り盛りで異世界へ転生。
その能力と現代から持ち寄った知識で無双するよくある転生モノ。
最初にさまよった森で双子の子供を拾うとこが唯一の個性。

子供を連れてるせいかいろんな面で知能指数が低い。まるで子供向け。
主題歌もアイドルの斉唱なのでよけいその傾向が強い。
無自覚チートで「何かやってしまった?」と述懐も【賢者の孫】を思わす。
やけに料理に詳しいがそういう過去でも持ち合わせているのだろうか。
タイトル通り全体的にゆるい雰囲気で盛り上がりどころも皆無。
全部が順調で張り合いもなく典型的なろう系。正直面白くない。


エルフさんは痩せられない。☆☆☆★★

美少女だらけのドタバタダイエットコメディ

整体医の主人公のお店にニット帽にマスク姿の怪しいおふとりさまが。
よく見ると長耳で、実はフライドポテトに篭絡されたエルフだった。
逆異世界転生で、以後ふくよかな様々な亜人が頼りに彼の元に訪れてくる。
来た時と同じ重量でなくては異世界に帰れないが、一様に現代の食事で体系が著しく変化しており、それを解消するために皆でダイエットに勤しむ。

エクササイズと称していろんな方法を施行していくが
なんだか無駄にセクシーさを助長するアングルやハプニングが多い。
特殊な性的嗜好のある人にとっては願ってもないサービスショットだろう。
……ここまで徹底的に胸部と臀部と贅肉を強調されると作者の嗜好が顕著。
コンセプトが非常にわかりやすい。が、出オチ感が強いので23分が長い。


【神之塔 -Tower of God- 王子の帰還】☆★★★★

異能力と頭脳戦のバトルロワイヤル

頂上に到達するとなんでも願いが叶うという塔に挑む生き残りバトル。
第一期を見ている前提なのか特に説明もなく試験が始まる。
これは見てない自分が悪いのだがルールがよく分からない。
バトル物っぽい雰囲気もあるのに非戦闘員が生き残ってる意味も解らない。
作画もなんだかトロいのだがずっとこんな感じだったのだろうか。

登場人物が多すぎて一話ごとに「こいつ誰だっけ?」となる。
序盤出てきた人物ほとんど出てこなくなったような……?
……ちょっと楽しめる要素皆無だった。見当違いなこと書いてたらごめん。
一期を見たいと思う気力も湧かなかったかな。ちなみにまだまだ続きそう。


【烏は主を選ばない】☆☆★★★

和風大河ミステリー。

平安時代のような世界観。
気難しい皇太子に仕える八咫烏の直情的な少年が主人公。
烏へと変幻するのが日常的なようで特にはそこに言及はない。
ゆっくりと時間が流れる宮内にて政争の様子が描かれる。

コメディ要素皆無のシリアスで硬派な作風。会話劇のみで進行。
慣用句も鳥を思わす表現で徹底していて凄い
第二クールは異形の者との対峙も増えアクションシーンも多い。
もともと作画は良かったので臨場感が凄く盛り上がってると感じる。
個人的には趣味ではないが高く評価する人も多そうというのはわかるかな。


キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦 Season Ⅱ☆☆★★★

異世界ファンタジー

Season ⅡらしいがⅠは見ていない状態。
美少年美少女でキャラデザはいい。あとはストーリー……なのだが
残念ながら第四話で制作中断。
おそらく改めて作り直すだろうがその前にSeason Iを見直すか迷い中。
これ面白いですか?面白いならちゃんと履修して臨みたい。


監禁区域レベルX☆☆★★★

マンションを覆う巨大生物との密室ホラーサバイバル

未確認生物の襲来により部屋から出られなくなってしまった男女の
脱出劇。どうやらループ物のようで死ぬとスタート地点に戻る仕様。
の低予算紙芝居ショートアニメーション。なかなかグロい。
声優が同じということで【見える子ちゃん】と雰囲気が似ている。
終わったかと思ったらもう一段階残したところで終了。
続き作られるのか……?結末は気になる。


グレンダイザーU☆☆★★★

古き良きスーパーロボットアニメの令和版リブート作品

記憶喪失の主人公が砂漠で拾われ、療養をしていくうちに仲間と友情を育むが、その施設で地球を防衛する巨大戦闘ロボットを見てフラッシュバックを起こし、自分が異星人であることと使命を思い出す。

あの有名な【マジンガーZ】をサブに置く贅沢な作品。
キャラクターデザインも【エヴァ】等の貞本義行を起用して興味を惹く。
声優も近年活躍している人気どころを起用しているし
大きく”子供向け”という雰囲気は逸脱していないが
ちゃんと大人が見ても楽しめる作品になっているのではないだろうか。

昔ながらというか、非常にベタでストーリーに既視感だが悪くはなかった。
主題歌のGLAYBAND-MAIDでなんとか完走できた次第。


恋は双子で割り切れない☆☆☆★★

双子の姉妹が振り回す三角関係ラブコメ

もともと妹に憧れていたが姉にアプローチされなし崩しに付き合うことに。
姉と付き合ううちに彼女に惹かれていくが一方的にフられてしまう。
その姉に促されて今度は妹に告白されるがまだ主人公は姉に未練が。
サブカル趣味が合う妹のほうがお似合いだがこればかりはそうもいかない。

……少年の恋心を何だと思ってるんだ、というのが第一印象。
優柔不断はともかくとして、正直振り回される主人公がかわいそう。
フったくせにがんがんアピールしてくる姉はなんなんだ。
まだ一定の距離を保とうとする妹のほうが節度ある。わがままだけど。

とりあえずどのキャラにも感情移入できないので惰性で眺めてた感じ。
主人公に同情するという新鮮さはあったけど、好みではない。


【ザ・ファブル】☆☆☆★★

殺し屋稼業のアクションコメディ。

依頼された殺しを完璧に遂行する凄腕の殺し屋に一年の不殺ころさずが命じられ
大阪で無事平穏に暮らせというミッションが課せられる
当然平和に淡々というわけにはいかず様々な抗争に巻き込まれるが
なんとか殺さないように手加減しつつなるべく平和にそれを解決していく。

長年殺し屋をやっていた主人公なので一般常識からはいろいろズレてる
ある意味それがユニークに映るコメディが日常パートで
ヤクザとの命のやり取りに巻き込まれたら最強でこれ以上ないくらい頼りになるという、ある意味【るろうに剣心】みたいな見心地。

2クール目最終章の車椅子の少女とのやり取りは普通に感動。
最後結局一人殺しちゃったってことでいいのかな?隠蔽したけど。


しかのこのこのここしたんたん☆☆★★★

鹿娘を巡るカオティック日常コメディ

ある日通学路を歩いてたらツノが電線に引っかかってる少女を発見。
品行方正清廉潔白で通してた主人公は無視しようとするが
ヤンキーだった黒歴史をバラされそうになって仕方なく保護する。

うん、あらすじを書きだすだけでも訳が分からない。
【邪神ちゃん】をも凌駕する不条理ギャグアニメ。訳が分からない。
え、むちゃくちゃ話題になってたけどこれみんな楽しんで見てるの……?
と【ポプテピピック】が流行った時と同じような置いてけぼり感がある。
残念ながら全く自分には面白いとは思えなかったかなぁ。
美少女作画は良くてみんなちゃんと可愛くはあった。
あ、OPだけがバズった説?個人的にはそちらも好みではないです。


下の階には澪がいる☆☆★★★

美少女3人とのハーレム青春ラブコメ

高校の頃から憧れていて友達として仲のいい先輩と、下宿先の一階に住む謎の元アイドルのわがままな奔放美少女と、合コンで出会って惚れられた派手な先輩、との間で揺れ動く青春群像劇。
その元アイドルがメインヒロインというわけでタイトルに由来する。

冴えない青年が3人の美女に言い寄られるよくあるハーレムもの
憧れの人がいるのに他の女性にもほだされる優柔不断な主人公で
雰囲気は一昔前のトレンディドラマといった感じ。

やっぱりこの手の作品は主人公に感情移入できなくて困る。
中国産なためちょっと日本との価値観の違いもあり
特に物語に破綻もなかったがのめり込むことはできなかったかな。


【新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。】
☆☆☆★★

アラサーから始まる英雄冒険譚アクションコメディ

才能がなく事務員だった青年が齢30を超えてから冒険者試験へ挑戦。
大陸最強パーティから施された地獄の修業を乗り越えた主人公による
成り上がりバトルアクション。
6つの秘宝を集める目的でバトルトーナメントで優勝するまでが描かれる。

タイトルがあらすじで本当に修行で幾度となく命を落としている
師匠の蘇生術で無理やり生き返させられて修行を乗り切っている。
それにより最強に近い戦闘力を有しているが心根は真っすぐで正義漢。
試験で嫌がらせに遭ったりトーナメントの闇に触れたりもするが
正面から対峙して結局は無双して大活躍という展開。
主要以外がかませ以上の活躍を見込めないあたり、まぁベタの範疇かな。


0歳児スタートダッシュ物語☆☆★★★

異世界転生ショートアニメ

生まれながらに前世の記憶を所持。
転生時に神様から何らかのチートスキルを与えられるわけでなく
幼少期から大人の判断力と行動ができるので結果チートになるというわけで
【無職転生】パターンの無双アニメ。
こういう設定の場合、脳の物理構造ってどうなってんだろうね。←野暮か。
生前ゲーム馬鹿だったので魔法の能力を磨くことに喜びを覚える。

既視の展開ばかりで特に目新しさはないが
ショートアニメのためテンポがよく見やすい。紙芝居だが。
恋愛に初心なようなので前世は喪女だったのかな?


多数欠☆★★★★

理不尽なデスゲーム。

いきなり2択の質問がスマホやパソコンに表示され、多数であるほうが死ぬという残酷な生き残りバトル。
ゲームというか……その設問に自由意思はなく、例えば「性別」とかいって自分ではどうしようもない要素で殺されるので頭脳戦要素にはなりえない
身近の者が死亡しても大して悲壮感も抱かず淡々と話は進むし
なにで=そうなる、の道筋が曖昧で納得のいく結果であることが少ない。

そもそもこの手のゲームで生き返るというのはご法度ではないだろうか。
これのおかげで緊張感も一気に失われた。何で生き返ったかも謎。
一応結末だけ気になって見続けてみたが――あれ、これ終わってない?
ちなみに半ばでまた主人公が死んだが、それからのほうが幾分か面白い。


天穂のサクナヒメ☆☆☆★★

豊穣神による稲作とアクションのファンタジー作品

天の都に住まいながらも自堕落な生活を送る主人公。文字通りの穀潰し。
下々の者の侵入を許し献上物の倉庫を台無しにしてしまったことにより都を追放され、最果ての島にて自給自足の生活を強いられてしまうようになる。

ほぼ子供しかいない所帯でイチから稲作を始めるという苦行。
農業の苦労を忌憚なく描くので勉強になるし、米の大事さに改めて感謝。
主人公の傲慢さは目に余るがそこは物語の進行により軟化していく成長譚。

意外とバトルファンタジーでアクションシーンもありそこも見ごたえあり。
作画等は安定のP.A.WORKSということでアニメ自体のクオリティは担保。
あとは作風の好みの問題。登場人物がもうちょっと年長だったら好みかな。
キャラデザで子供向けという雰囲気が濃かったような印象を受ける。


【TRUMPシリーズTVアニメ『デリコズ・ナーサリー』】☆☆★★★

4人の高潔貴族ファーザーによる子育てサスペンス

吸血種を狙った連続殺人事件が発生。主人公一家もそれでほぼ壊滅。
最高統治機関からの任務を請け負うと同時に育児との両立も図ると宣言。
ゴシックな世界観と騒々しい育児で奔走するシュールコメディ。
陰を描かない壮麗な絵柄でキャラデザもクール。ギャップが激しい。
大の大人イケメンたちが子供の世話に手を焼いている姿を楽しむ作品、だろうか。

登場人物が大人はみなかっこよく子供はビスクドールのようにかわいい。
この絵柄で育児に勤しむのでその時点でシュールな絵面が完成する。
それ以上でも以下でもない感じ。謎は深まるが任務は進んでる気配がない。
中島美嘉が歌うオープニング主題歌は今期トップレベルで好み。


なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?☆☆★★★

並行世界に迷い込んだアクションファンタジー。

戦争が終結し平和な日常を過ごすある日突然世界が改変される瞬間を目撃。
すっかり変幻してしまった景色はかつての戦争での英雄が存在しなかった世界戦で、誰も自分のことを覚えていない荒廃した絶望的な世界だった。
この史実に存在しないはずの場所で不思議な少女と出会った主人公は、この書き換えられた運命を打ち破ることを決意し強大な敵種族に戦いを挑む。

ディストピア然とした世界観で全体的にシリアス路線。
今どき真っ当にバトルファンタジーしてるのは良いが
設定盛々でガンガン物語を進めるのは悪手だと思う……。
結局「世界輪廻」はどうなったって言うんだ……ラスボス倒しても何も変わってないように見えるが。広げた風呂敷を畳めてない感じがする。


NINJA KAMUI☆☆☆★★

抜け忍の復讐サバイバルバトルサイエンスファンタジー

名前も変え一般家庭に偽装して慎ましく過ごしていたある日強襲を受け
母と子を殺されてしまう。息を吹き返した主人公は組織への復讐を決意。
ヴァイオレンスなシーンも臆することなく描いており大迫力
「シノビ」を巡る信頼と絶望が絡み合うスペクタクルがここに始まる。

テックノワ-ルで硬派な、残虐描写もあるおそらくCERO指定のある作品。
知人であるFBI捜査官とその相棒の協力を仰ぎながら、失いながら
最新鋭のパワードスーツを纏いながら部隊に挑んでいく。
その辺りは【メタリック・ルージュ】っぽくなる。ゴツイ男性版だが。

バディの関係性や皮肉口調とかの演出が洋画っぽい雰囲気。いろいろ渋い。
息抜きするようなシーンは皆無で、全編海外向けといった感じ。


NieR:Automata Ver1.1a☆☆★★★

ディストピアでのアンドロイドバトルアクションファンタジー。

まずキャラクターデザインは優勝。ゴシックな服装に乾杯。
超絶美麗な3Dモデリングも見事だし、大迫力の戦闘シーンも満足。
ただ相変わらず汎用ロボットの会話が機械音声で全く聞き取れないのが難儀。この機械生命体にまったく感情移入できない自分のほうが間違っているだろうか。何が起こっても何してても「機械だしなぁ」以外の感想がない。

最初からゲームをやってる人向けのストーリー構成で、初見には全く理解させるつもりもないらしい。全体的に微妙だったけどかっこいい絵は見れた。
そして中盤、主人公交代が起こってしまう。ヒロイン2Bを目当てに見てただけにこれ大きな損失。以降何を楽しみに視聴すればよかったのか……
ヒロイン2Bを失ってからの相棒9Sの闇堕ち具合はよかったけれども。エグい。


ばいばい、アース☆☆☆★★

孤独な主人公が自分のルーツを探すために冒険したいファンタジー

周りの人々はすべて亜人なのに主人公だけが人間な世界観。
自分の出自等何かしらの関わりを探すために旅人になりたいと願い
懇意にしていた師匠とも袂を分かち大都市へと身を投じる。

なんだか見たことあるタイトルだなと思ったら10年以上も前の冲方丁の作品らしい。道理で。当時のラノベ特有の盛り盛り設定な作品。
【マルドゥック・スクランブル】とかは好きで読んでいた作家。

途中まで主人公がかっこよくてかわいいので個人的には高評価だったのだが
終盤相棒が主人公を異性として襲ったところで失望。一気に陳腐だなと感じてしまった。おまけにマザコンだったし。以後どんだけかっこつけても「こいつただの強姦魔なんだよな……」と冷めてしまいそう。惜しいなぁ。


FAIRY TAIL 100年クエスト☆☆★★★

王道少年漫画バトルファンタジー

真島ヒロの漫画は【RAVE】しか読んだことがないのだが、当時はとても楽しませてもらっていた。なのでせっかくの機会だしこの【FAIRY TAIL】もこれまで全く触れてきてないのに眺めてみた次第だが……ノリが完全に少年向けで、正直自分はターゲット層に含まれていないな、と強く感じてしまった。
これは【シャーマンキング FLOWER】にも同じことを思っている。
表面だけで話を浚っても理解できるので1.25倍で見てちょうどいいかも。
【EDENS ZERO】も正直同じ感触だし、逆に言えば年齢を食っても同じ価値観で漫画を描けるということで改めて真島ヒロを評価したい次第。
とりあえず1クールは全部見たけど2クール目まで見るのは……迷っている。


僕の妻は感情がない☆☆★★★

家事専用ロボットに恋をした夫婦ラブコメ

人型ロボットを一般家庭でも手軽に購入できる世界観。
人面を備えていて人型ではあるのだがボディがメカメカしい外見の彼女につい恋をしてしまい「妻になってほしい」と主人公が尋ねてみると承認されヒロインはプログラムに無い行動もするようになる。

主人公の言動・愛情表現が気持ち悪い。と思うのは自分だけだろうか。
個人的に無表情美少女は大好物なはずなのにまったく琴線に触れないのはなぜだろう。……いや、これは無表情じゃなくメカだ、それは対象外だ。

ロボットの詳細設定が甘い気がする。それができてあれができない、とか。
ヒロインも存外ポンコツ。それがまぁコメディ要素でもあるのだが。
あれかな、主人公に従順に過ぎる都合良すぎるから嫌悪感が発生してしまってるのかも。


未来の黒幕系悪役令嬢モリアーティーの異世界完全犯罪白書☆★★★★

名犯罪者が少女に取り憑いて事件を解決するミステリー

いじめられっ子の美少女が完全犯罪でいじめっ子を学園から追い出す物語。
作画も紙芝居だしストーリーも非常にベタな出来事のショートアニメで
なぜアニメ化したのかよく分からない作品。モリアーティである必要性……
面白がって見てた人はいるのだろうか。


女神のカフェテラス(第2期)☆☆★★★

ひとつ屋根の下美少女ハーレムカフェ経営ラブコメ

5人のグラマーなヒロインに、第一期最終話に主人公の子供が出てきて嫁は誰だと予想させる展開。つまり【五等分の花嫁】他人バージョン
つまるところ至極普通のハーレムラブコメである。

第二期をやるほど人気があったのか。世論というのは不思議ですね。
ライバル店も出現してさらに美少女が5人追加。多すぎる。
ヒロイン達の家族の泣かせ系の話も入れてくるのがまたちょっと鼻につく。

普通であればラッキースケベ程度である事柄に対してこちらでは割と直接的な、言葉を選ばずに言うととても下品に表現している。こいつら下半身の話しかしていない。よって非常に頭が悪い作品に見えてしまう。低俗。
作画は無駄によかったと思う。


モブから始まる探索英雄譚☆★★★★

バイト感覚で潜るダンジョン探索ファンタジー

特に理由もなく現代にダンジョンが出現し、特に理由もなく主人公がそこを探索し、特に理由もなく主人公にレアアイテムが出現し、無双する。
出会う人物も女性ばかりで特に理由もなくハーレムも形成される。

現代に出現するインスタントダンジョンという設定のため、
視聴感は【俺だけレベルアップな件】の完全下位互換。

ほんとに、なぜ3年間スライムだけを討伐していた主人公の元に女神を召還できるレアカードが出現したのかが不明。
更にもう一枚、またもう一枚と同等の激レアカードが手に入るのも不思議。
ダメ押しに不治の病でお涙頂戴展開となるがそれを解決するのも激レアアイテムで、ちゃんと主人公がそれをゲットできる。だからなぜだ!?


お口に合わないもの・視聴断念

伊藤潤二 マニアック

趣味じゃない。

エグミレガシー

カオスすぎてわからない。

カードファイト!! ヴァンガード Divinez Season2

子供向け。

現代誤訳

声優が企画したアニメ。単純に面白くはない。

JOCHUM

子供向け

太鼓の達人 アニメば~じょん!

子供向け。

貼りまわれ!こいぬ(第2期)

子供向けカオス。

闇芝居(第13期)

趣味じゃない。

よあそびぐらしっ!】

エロいだけ。

まだ見れてないもの

キン肉マン 完璧超人始祖編


総評

とにかく【推しの子】一強。とにかくダントツで一番面白かったです。
あまり第二期とか2クール目はサムネに使わないようにしてるのですが
それを無視できないほどには圧倒的に高評価。

次点に【ハズレ枠】【魔道具師】
ただどちらも序盤が超面白かったけど
後半ちょっと物足りなかったあな、というのが本音。
【ハズレ枠】は本文でも書きましたが【盾の勇者】と同じ楽しみ方をしてるので、もっとエグみが欲しい!と思いながら眺めてました。
【盾の勇者】もやっぱり序盤の手のひら返しが楽しい作品でしたからね。
【魔道具師】は父との死別がピークでしたが、そこに時間を割いたのは賛否ありそう。個人的には以降のエピソードで父の交友関係の広さに助けられている部分が多かったので、この采配は正解だと思ってるんですが。
あと放送前に炎上していたので世間の評価良くないですね。
個人的には全く気にならないですが。始まる頃には忘れてました。

この二つは異世界転生モノですが、
今期はそれよりも純正ファンタジーが多かったように感じます。
【新米おっさん】【ダンジョンの中のひと】【天穂のサクナヒメ】【ばいばい、アース】【魔王軍最強】。【この世界は不完全すぎる】も入れていいかな?個人的評価も上々です。【キミ戦】【なぜ僕】は微妙だったけど。
特に逆勘違いの【パリィ】と純真熱血の【杖と剣のウィストリア】は面白かったな。どちらも世間的評価も良いのがなんか嬉しかったです。

個人的にサムネで起用するこの”四番手枠”が熾烈でした。
結果的に【ニゴリリ】を採用しましたが
ロシデレ】【マケイン】と迷いました。三つ巴。
世間的にはこの二つが覇権争いしていたようです。売上的な意味で。
どっちも主人公が性にだらしなくないのが良かったですね。優柔不断じゃない。一応それぞれメインヒロインと一番距離は近いようには感じましたが。
そういう意味でも【ニゴリリ】は、ほんと期待してなかったですよ。
ただのエロアニメじゃなかった!熱い想いが迸っていてよかったなぁ!

ここに【疑似ハーレム】と【義妹生活】も拮抗していて
個人的にはラブコメが今期は強かったように感じます。
どっちも一途でいいですねぇ。純愛がやっぱり正義です。
先輩はおとこのこ】もよかったし。LGBTを問う近代らしい作品。
ふたきれ】も悪くなかったですよ。姉の行動が理解できないというのは強く思ってますが、主人公が不憫に感じるというのは新鮮でした。
ATRI】は逆になんか懐かしい感じがしましたね。20年位前のギャルゲーみたいな。調べてみたら最近のでしたけど。

覇権候補といえば【逃げ上手】の評価も高かったんじゃないでしょうか。
個人的には【暗殺教室】もそうでしたが多分漫画で読んだほうが面白いんじゃないかなという予感がしています。
ただねー。主題歌がねー。特にエンディングが癪に障る。笑

そういえばなんだか複数エンディングを用意している作品が多くなかったですか?【SHY】はオリジナル、【ぶいでん】【ロシデレ】【マケイン】はカバーで。【まよぱん】も特殊エンディングあったり。

主題歌は【デリコズ】の中島美嘉の曲が好き。
あと【なぜ僕】のUnlucky Morpheus。
ラーメン赤猫】の水曜日のカンパネラも超好感。

あと今期はやたら鈴代紗弓の名前を見た気がします。
メインで【異世界失格】【ダンジョンの中のひと】【逃げ上手の若君】
あとはサブで【SHY】【なぜ僕】【多数欠】【ニゴリリ】【FAIRY TAIL】【女神のカフェテラス】等。
私は【ぼざろ】で認識しましたが映画もありましたし【ぼざろ】ブレイク中でしょうか。長谷川育美も【まよぱん】主演でしたし。

そして微妙に今期のアニメ、評価(☆)が全体的に辛い気もしてます。
☆☆☆☆☆が3つしかない
2024秋アニメも始まってるので見てるのですが、やっぱりニコニコ動画でコメントがあるかないかの差が大きい気がしますね。
面白いものはより面白く、面白くないものでもそれなりに見られるので。
ひとによってはコメントないほうが集中して見られるという意見もあるとは思いますが、自分は感想共有できたほうが楽しいです

【キン肉マン】は見たかったんですけどねぇ。声優が豪華だったので。
ただNETFLIX入ってないので……

といった感じで今季も様々なアニメを楽しめたと思います。
今期はそんなに世間の評価と乖離してなかったかな……?
面白かったほうに分類されてるものが順当に面白かったと思います。
【しかのこ】だけ、まったく好きになれませんでしたが。
今後もニコ動・アマプラ・Dアニメで見れるものは全部見るつもりですが
それ以外でしか見れないものは興味が惹かれたら見る感じになりそうです。


Afterword

というわけで、ほぼ完走しました。
徐々に「全部視聴」にこだわらなくなってきてますが……
見れるだけは頑張って視聴してみますので
散文ではございますが参考にしてもらえたら幸いです。

今回も【2万文字】超えてます。長いな!
年々アニメが増えているという証拠でしょうか。
周りでアニメ見てる人少ないんで
いやこの作品はこう言うところが面白いんだよ!
え、それのどこが面白かったんですか!?

とか是非意見交換をコメントで残してほしいです。

あくまで個人的感想なので意見反論バッチコイ!
ぜひ語らいましょう。


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最後まで長文お読みいただき誠にありがとうございました。 つっこみどころを残してあるはずなので 些細なことでもコメント残してくれると嬉しいです!