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【ラノベ】a ラストティア

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【ラノベ】a ラストティア ~荒野の楽園編~ 第一章	満ちた世界と天変地異

【ラノベ】a ラストティア ~荒野の楽園編~ 第一章 満ちた世界と天変地異

ほんのり柔らかい暖かさを含んだ冷たい風が、薄く白い服がめくれ出たおなかに触れる。
―また同じ夢の続きを見ていた。
 自分が物語の主人公で、その物語は剣や魔法が使える世界で、たくさんの冒険者達がダンジョンや洞窟に踏み入れお宝探しをしながら生活をしている中で、魔王軍と戦う戦士なんかもいて・・・。その中でも自分が伝説の勇者として仲間と共に魔王を討ち滅ぼす。
 でもその物語はいっこうに完結する気配も見せず

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『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 08自然の楽園に住む美少女?

第二章セピア世界 08自然の楽園に住む美少女?

中に入るとまず目についたのは、前方に見える、遙か上の方から滝のように流れる水と、それを受け止め貯水している噴水広場のようなもの。それが全体の3分の1程度を占めている。残りの3分の2程度は宝の山のように摘まれた煌びやかで艶のある美味しそうなフルーツだったり、無造作に咲き乱れる花々や植物だったりと、自然の産物が色とりどりにある。壁は大樹の中なので、カボ

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『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 07自然の楽園

『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 07自然の楽園

第二章セピア世界 07自然の楽園 

優理が目を覚ましたのは翌日の昼過ぎであった。
 昨日の疲れもあってぐっすり寝むれたようだ。
 んーーーっと声にならない声を出しながら腕を横に伸ばし広げると、右手に何かが当たった。
「ん?なんだろ」
 半開きの目をこすりながらそっちの方を見ると、そこには赤くさらさらした長い髪の女の子が・・・・・・。
「えっええ!なんでカレンが隣に・・・・・・」
隣で添い寝をする

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『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章 05イレイザ=ナイトメーア

『aラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章 05イレイザ=ナイトメーア

第二章セピア世界 05イレイザ=ナイトメーア

一方、優理達にボコられ、一時撤退をした骸骨兵士のギロとチン等は上空にいた。
「本当にこんな辺鄙なところに凄腕の剣士がいて、カッターがやられたというのか?」
 図太く低い声をうならせながら彼らのボスであるイレイザ・ナイトメーアは二人に聞く。
「本当です、イレイザ様。うちらギロ・チン・カッター3兄弟のカッターは、その女剣士の使う炎の剣で灰に・・・・・・」

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【ラノベ】a ラストティア ~荒野の楽園編~ 第二章 01セピア世界

第二章 セピア世界

01セピア世界

 遠のいていく意識の中、淡白い光の中で優理は不思議な夢を見ていた。
「君が、あの・・・」
「ティアに選ばれし者ってなんだか照れるねっ」
「精霊と力を共有することで・・・」
「みんなが安心して暮らすためには必要なんだ」
「これが僕らの王国」
「神の待つ楽園ってこの世界のどこにあるんだろう?」

「本当にこれが最後なんだな・・・」
「みんなで力を合わせれば奴もき

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『a ラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 02得体の知れぬ生物

『a ラストティア』~荒野の楽園編~ 第二章セピア世界 02得体の知れぬ生物

第二章セピア世界  

02得体の知れぬ生物 

優理が子供達の相手をするようになってから1週間が経った日、いつものように子供達と遊んだあとでヘロヘロになっていた優理は村長に呼ばれて、村長の家に居た。
 村長はそわそわと貧乏揺すりをしながら優理の方をちらちらと見ている。
「あのー、どうかしましたか?」
 警戒するように優理が尋ねると、村長は狂ったように叫んだ。
「どうかしましたじゃないでしょう!も

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