![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/19032326/rectangle_large_type_2_98901cb454a5744f5e01dd623fd40cd8.jpg?width=1200)
かこのいぶつがあらわれた! 20.2.8
アンケート結果!
20% 自分は異性愛者。面白いと思う
56% 自分は異性愛者。面白いと思わない
8% 自分はLGBTQ。面白いと思う
16% 自分はLGBTQ。面白いと思わない
意外だったのは、「面白いと思う」の人の割合が、異性愛者とLGBTQで比較すると、
異性愛者 思う1 思わない2.8
LGBTQ 思う1 思わない2
LGBTQのほうが多かったこと。
さらに言えば、アンケート開始時点では、LGBTQ内での思う・思わないがほぼ拮抗していた。
一方、異性愛者側は、一貫して「思わない」の票が突出していた。
とは言え、LGBTQと合わせた全体としては「思う」も20%。
そして、異性愛者・LGBTQすべての票を合計すると、
思う28% 思わない72%
となる。
さて、この結果をあなたはどう見るだろうか。
僕は今50歳なのだが、僕が子供の頃は、異性愛者が(主に男性)同性愛者を笑いのネタにする番組がよく見られた。たとえば――
『積木くずし』なんかがそうだが、昔のドラマは規制が緩かったためか、未成年が煙草・飲酒をしたりしてるシーンがたびたびあり、その際は「未成年にふさわしくない行為がありますが」という「おことわり」テロップが流れる。さて、『噂の刑事トミーとマツ』というドラマで、
— 飛田流@50歳「一年生」、大人の休日倶楽部パスではじめての旅に出る note.com/hidaryu (@hidaryu) February 4, 2013
トミマツが男性サウナに捜査に行くと、見つかりそうになった犯人の男二人が、トミマツの目をくらますために、「即席カップル」になって、サウナ室の中で裸で抱き合うシーンが。仰天したトミマツ、あわてて休憩室に出てくると、なぜか厚化粧をした「オカマ」が出てきてトミマツにキスを迫る。
— 飛田流@50歳「一年生」、大人の休日倶楽部パスではじめての旅に出る note.com/hidaryu (@hidaryu) February 4, 2013
など。
他には、国民的お笑いグループのコントで、力士を目指す男が相撲部屋に行き、厳しい訓練を受けた後、所属する力士がいる奥の部屋に行ったら、化粧をしてリボン(?)を付けた力士全員が、(なぜか)男にすり寄る――というオチも。
当時のテレビに出てくる「オカマ・ホモ」(※)は
さほどイケメンでもない男に迫る「お笑い要員」
としての扱いがほとんどだった。
※「オネエ・ゲイ」が浸透する以前は、テレビでもそう呼ばれていた
「異性愛者の男が、非イケメンのゲイ(ホモ・オカマ)に迫られる」だけのオチは、コントに限らず、当時から(もしかしたらさらに前から)存在していた。
青年期でもその状況は変わることなく、それこそ保毛尾田保毛男(グーグルの日本語入力では予測変換候補に出る)など、異性愛者がゲイを「笑い者」として消費するネタが依然としてはびこっていた。
ちなみに2017年、保毛尾田が特番で復活した際、初登場時の28年前にはなかった(あるいは表ざたにならなかった)非難の声が上がり、当時テレビ局の社長が謝罪する事態になったものの、
LGBTQの人間による擁護、ないしは少なくとも否定まではしない意見も見られた。
ただ、擁護する理由の多くが、「『私は』面白かった」などのように、「私は」、が主語であることは指摘しておきたい。
ゲイのキャラクターが、コントではなくドラマに出てくるケースも、かなり以前からあったが、お笑い要員以外では、性風俗と密着したイメージでとらえられることも多かった。
それについては、過去のブログでも触れている。(注意・バナーなどに18禁表現あり)
「プライムタイムにおける連続ドラマとしては、初の同性愛を本格的に扱った作品」(Wiki)である『同窓会』(1993年)。
その他、『週末婚』(1999年)で阿部寛が演じた役柄(途中からゲイバーにホストとして勤める)もそうだが、バレたら身の破滅を伴う「隠すべき」性癖として扱われるのが定番だった記憶がある。
そして、現実でも、そのような扱いは今に至るまで(昔ほどではないにしても)完全になくなったとは言い切れない。
『同窓会』から23年後の2016年、のちに大ヒットになる二つのドラマが登場する。
一つは『逃げるは恥だが役に立つ』。
メインは男女の恋愛だが、「女装・オネエ言葉・すぐ男に迫る」のテンプレートとは無縁の、リアル寄りのゲイが登場している。(演・古田新太)
ただ、原作にそのキャラが存在していたので、そのまま登場させた、とも言えるが。
もう一つは、『おっさんずラブ』単発バージョン。(一話完結版)
ただし、こちらは、後半ゲイの部長が主人公に迫るホラー風味だった。
明日、『おっさん's love』が放送。今日の徹! この部屋に出たコータロー氏によると、BLだそうである。
— 飛田流@50歳「一年生」、大人の休日倶楽部パスではじめての旅に出る note.com/hidaryu (@hidaryu) April 20, 2018
……BL?
それはともかく、おととしのSPドラマも観たわけだが、これまでの「ゲイネタ」ドラマにありがちな
「ヒロイン」の主人公への執着心が異常すぎて後半ホラー
なところが気になった。
ただ、「ヒロイン」にチャラチャライケメンでも、お笑い芸人でもなく
— 飛田流@50歳「一年生」、大人の休日倶楽部パスではじめての旅に出る note.com/hidaryu (@hidaryu) April 20, 2018
おっさん(本格俳優)
を配したところは評価したい。
恐らくコータロー氏にクネクネさせて笑いを取るのだろうな、とは思うものの、きっとマジメに演じて下さるだろう。
近日再放送される『弟の夫』と見比べてみるのもいいかも。
この単発版が好評だった、という話は聞いたことがないが、なぜか2018年になり、連ドラバージョンが放送される。
これこそが、日本の地上波連ドラでおそらく初めての
普通のゲイ(女装でなく、オネエ言葉も使わず、ゲイバー勤めでもない)がメインキャラで、
性的な要素はほぼなく、
ゴールデンタイム、あるいはそれに近い時間帯に放送された
作品だったと思う。
ともあれこのドラマの大ヒットにより、一気にゲイ(トランスジェンダー)が主人公、ないしは主要キャラのドラマが激増した。
その中には名作・珍作・凡作数々あれども、普通のLGBTQの人たちが登場するドラマも珍しくなくなり、やっと「お笑いネタ」扱いされなくなったと安堵しかけた矢先、
過去の遺物だったはずの「それ」は、不意打ちで現れた。
今回のドラマ『アリバイ崩し承ります』の第一回を見た限りでは、ドラマ全体が、コメディー、かつ非現実寄りで、そこまで真剣に観るような内容ではないように思う。
その意味で、この「オネエの検視官」も、まったくの作り事としてのキャラとしてなら、「だからこそ面白い」と楽しめる人は、異性愛者・LGBTQ問わずいるのだろう。
いろいろと考えてみたのだが、この文章でそれについての結論を出すことはやめておこう。
ここで言えることは、
・今回のアンケートでは、「オネエ言葉をおおっぴらに話し、すぐ男に迫るゲイ」キャラを面白いと思う人が三割近くいた
・LGBTQでも、それを面白いと思う人が、「面白くない」人の半数いる
・令和に入っても、この手のキャラが地上波の準ゴールデンタイムで放送される
以上である。
個人的な意見を述べさせていただくなら、僕の書く同人小説(のようなもの)の中で、このようなテンプレートな「オネエ」キャラはこれまでも、これからも、登場することはないだろう。
と
ここで終わってもいいのだが
テンプレートなキャラ・展開を外すと、視聴者・読者に受けにくい(売れにくい)
それもまた現実である。
お見せできないのが心苦しいが
僕自身の作品の売上が、それを証明している。
投票ありがとうございましたー!!
いいなと思ったら応援しよう!
![飛田流@小説書く人](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/163100495/profile_276d28fe3acce0764457ca6a5c51b3b4.png?width=600&crop=1:1,smart)