【実録】『みっしょん!?』 の話。・7 25.2.13
【校長は知っていた】
何度となくキレそうになったが、●十万先払いしている以上、ひたすら我慢。
ただ、30年経ってもこうやって覚えているので、結果的には自分の身になった――のだろうか。
いや、覚えているのは「あの教官にこんなことをされた」ということだけだが。
なんとか仮免を取得し、路上教習を開始した頃には、道路は完全な雪道。
(もっと気候がいい時に、教習を受ければよかったかなあ)
と一瞬思ったが、雪国である我が故郷を考えると、やはり雪道で路上教習をしたのは良かった。
そんなこんなで順調に――とはいかず、何回かの延長を重ねて(追加料金発生)、いよいよ卒業検定。
カーブを曲がる時に、つい大回りする癖を指摘されたものの、無事合格。
そして、卒業式。
晴れて免許取得というわけでもないので、あまり感慨はなかった気がする。
卒業証書を渡されたかどうかは定かではないが、運転免許証を入れるパスケースはもらった記憶がある。
形式的な式次第の最後に、校長が登壇。
「えー、教官の中にはついつい指導に熱が入り、方言で強く言った人もいるかもしれませんが、どうか卒業に免じて、水に流していただければ……」
……知っててそのままにしとるんかい。
(つづく?)
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