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犬の介護と看取り・・・その5
加齢に伴って何らかの病気を患うと、大なり小なり痛みを抱えた状態で生活することが余儀なくされてしまいます。
老犬が見せる微妙な変化を敏感に捉え痛みにいち早く気づいてあげることがとても大事です。
体重管理
変形性関節症や骨関節炎といった筋骨格系の疾患を抱えている老犬の痛みをコントールしていく上で、体重管理は極めて重要です。
犬の肥満は筋骨格系の負担を増やすばかりではなく、関連疾患を誘発してしまう危険性もあるので、肥満を放置放置しておくことは非常に危険なのです。厳しいようですが怠慢飼育と言われても過言ではありません。
体力の衰えた老犬に無理やり運動させて体重を減らすのは酷なので、適切な食事管理によって、そもそも太らせないようにすることが何よりも重要となります。
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温熱療法
温熱療法の効果
・痛みの軽減
・血圧を下げる
・筋肉の痙攣を軽減する
・血液循環や代謝を高める
・温めた箇所において白血球の分裂が高まり、組織の修復を促進する
・神経伝達速度が増す
温熱療法の禁忌と注意点
・急性炎症部位には行わない
・出血している部位や最近出血した部位
・心不全疾患がある
・熱がある
・妊娠中
・体温調節機能に障害がある
・放射線療法後
※おうちでできる簡単な温熱療法はホットタオルや小豆ボールなどを使った『温パック』です。熱々のパックを直接体に当てると火傷の危険性があるので、使用する際は必ずタオルに包み込み、飼い主さんが手の甲で温度を確認してください。
※犬が噛んで中身を誤飲しないように十分に気をつけてくださいね。
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冷却療法
冷却療法の効果
・疼通を軽減する
・血流の低下と出血の抑制
・炎症とむくみの軽減
・筋緊張の軽減
・代謝を低下させてヒスタミンの放出を抑制する
・一時的に筋肉の粘着性を高めて急速な動きを制限する
冷却療法の禁忌と注意点
・進行した心疾患
・急性の発熱性疾患
・寒冷刺激に過敏な体質
・湿疹や皮膚炎などの急性の皮膚症状
・末梢血液循環が障害されている部位
・血液障害による血虚部位
・凍傷や体温調節機能の障害部位
・半年以内に放射線療法や電離放射線の部位
・外傷や感染症の傷がある
・転移組織
※最も簡単な方法は砕いた氷を袋に入れたものを布で包み、幹部に10分〜15分当てる。
※過度な冷却による凍傷を防ぐため、冷却パックがマイナス20度以下にならないように注意しましょう。
※また保冷剤などを使用する際は中身のゲルが動物にとって毒性を発揮することもありますので犬が中身を誤飲しないように厳重に注意してください。
本日も最後までご拝読いただきありがとうございました。