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飛騨地鶏とキタアカリとあぶらえのカムジャタン風カレー


畑で見つけた掘り忘れのキタアカリ

家の外壁におびただしい数のカメムシが日向ぼっこをしている秋の晴れた日。草むらと化した畑の草取りをしていると掘り忘れていたジャガイモ「キタアカリ」が2株分もあったので、「忘れていてごめんよ〜」と収穫。
夕飯は彼らを主役にしたコロッケでも作ろうか…と考えていた。

その後高山にあるマハルに行きカレーランチ。
ランチカレーはジャガイモのカレーで、ウチの奥さんは「ここのジャガイモカレーの少し煮くずれた感じが好き」と注文するも、この日のジャガイモはいつになくシャキッとしていて、これはこれで美味しいのだけれど奥さんからしてみれば少し期待外れのよう…
「あの煮くずれたカムジャタンみたいな感じが好きなのに…」
と言うので、
「キタアカリがあるから夕飯はカムジャタン風のカレーにしようか?」と提案すると、
「あぶらえ(エゴマ)をふりかけたら美味しいんじゃない?」
というので、
「グッドアイデア!それにしよう」
ということに。

冷凍庫の奥から出てきた飛騨地鶏の手羽元

ウチに冷凍している肉が何かしらあるだろう…
と仕事用の冷凍庫を探してみると奥から飛騨地鶏の手羽元が出てきて、これはこれはスペアリブではないものの十分カムジャタン風になるぞ!
と大発見。冷凍庫の整理をちゃんとしないとダメだな…と反省しながら、ワクワク感が止まらず反省もそこそこに、どうやって調理しようか?と考えていた。
スパイスカレー研究所として色々カレーを作ってきたおかげで、美味しくするためのレシピはだいたい頭の中で構成できる。こうなってくると料理はより楽しくなってくる。

飛騨地鶏とキタアカリとあぶらえのカムジャタン風カレー

スタイルはココナッツオイルとココナッツミルクを効かせた南インド風。
テンパリングオイルは仕上げにかけて、これに合わせる米はバスマティライス。
手羽元はしっかり旨味を出したいからコンフィに。
キタアカリも小さいサイズばかりだったので皮を向いただけでカットはせず途中から手羽元の鍋に入れてコチラも軽くコンフィする。
キノコも欲しいなぁと台所を見渡すとシメジのブロックが半分ほどあったのでこれも入れよう〜

なんてみるみるレシピが出来上がりいざ台所に向かいます…

料理の途中でブラウンマスタードシードとあぶらえ(エゴマ)がごっちゃになって一瞬頭がバグりながら…完成したのがコチラ。

奥さんに食べてもらうと
「コレコレ、まさに理想通り!コレが食べたかったのよ!売れるレベルよ!」
とのお墨付き。
コンフィしたので手羽元は簡単に骨が外れるほど柔らかく、飛騨地鶏の旨味はカレー中に染み渡っている。その旨味を存分に吸ったキタアカリもスプーンで簡単に崩れる絶妙の具合で、キノコも含め全体が南インド風に渾然一体となっている感じ。
最後にかけた乾煎りしたあぶらえ(エゴマ)のぷちぷちとした食感と香りが程よく飛騨にローカライズしていて、コレは十分にメニューになりうるカレーだな…と自画自賛であります。

…というわけでレシピはコチラです。
ジャガイモの代わりに秋らしくサツマイモでやってみても美味しいです。
ぜひチャレンジしてみてください!

【レシピ】

材料 ー4人分ー 
□飛騨地鶏手羽元 500g 
※残しても仕方ないので今回は手羽元1パック豪盛に全て使いきりましたが、もっと少なくても大丈夫です。
□玉ねぎみじん切り 1個分 約200g
□にんにくみじん切り 10g
□生姜みじん切り 14g
□トマト 1個
□基本のカレーパウダー 大さじ2
□キタアカリ 小〜中サイズ×8個 
□シメジ 半パック (舞茸やエリンギなど3種類いれるとより美味しくなります)
□レモン果汁 1/2個分(国産レモン推奨)
□塩こうじ 小さじ1※ 塩小さじ1でもOK
□梅酢 小さじ1※ なくてもOK
□酒粕 大さじ1※ なくてもOK
□テンパリング用ココナッツオイル 大さじ1(なければ米油でもOK)
 ※ココナッツ風味が増します
□コンフィ用植物油(米油) 大さじ6
□ココナッツミルク 200g 
□水 100g
□乾煎りあぶらえ(エゴマ) 小さじ1

-A-テンパリング用ホールスパイス
Aカレーリーフ(乾燥)10枚ほど
Aブラウンマスタードシード 小さじ1/2
Aフェンネル 小さじ1/2
Aクミン 小さじ 1/2
Aあぶらえ(エゴマ)小さじ1/2

-B-コンフィ用ホールスパイス
Bクローブ 小さじ1/2
Bカルダモン 6個

【作り方】
□下準備
・手羽元は小さめの鍋に米油とクローブと潰したカルダモンと共に入れ、片面30分ずつ低温でコンフィにしておく
・ジャガイモは皮を向き、大きい場合は一口大にカットして手羽元が片面コンフィが終わった段階でコンフィ鍋に投入して30分コンフィする
・玉ねぎはみじん切りにして、少量の塩(分量外)を振っておく
・ニンニク、生姜はみじん切りにしておく
・トマトは角切りにしておく
・あぶらえ(エゴマ)は少し弾けるまでフライパンで乾煎りしておく

1.鍋にコンフィに使った米油大さじ2を入れ、みじん切りの玉葱を少し色づくまで強火炒めたら、弱火にしてみじん切りのニンニク・生姜・カットトマトを入れ水分を飛ばし、塩こうじと酒粕、梅酢、基本のカレーパウダーを入れ弱火でよく混ぜておく。
2. 1にコンフィした手羽元とジャガイモをオイルごと入れ中火で手羽元の表面の色が変わるまで炒めたら、ほぐしたシメジとココナッツミルクと水を入れ弱火で20分程煮込む。
※水は全体の水分量をみながら調整してください。
3.別のフライパンにココナッツオイル大さじ3とAのテンパリング用ホールスパイスを入れ弱火でテンパリングし、スパイスが泡立ってきたらココナッツオイルごと2の鍋に入れ、全体を軽く混ぜる。
3.最後にレモン果汁を(国産有機レモン推奨)入れ、必要とあれば塩で味を調整し、乾煎りしたエゴマをふりかけたら完成です。


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