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超極寒、野宿

「超極寒、野宿」をしてきた。
あまりの寒さに相棒のテリオスキッドは冷凍保存され
人間である僕も"限界だった"がなんとか生還できた。

今回はこの経験から得られた
”ライフ限界野宿ハック”
について書いてく。

12月14日

☀︎空白の時間が好きだ。

「道具は全部あるからこいよ!」と友人から半ば強制の誘いで行った野宿が今では、立派な趣味になっている。今日もその友人と野宿へ行く。いつも大型のスーパーで食料を購入する為、だいたいそこが集合場所になる。

ギリギリに着くことが苦手な僕はいつも1時間、早い時は2時間前には到着するように家を出る。ギリギリでも焦らない性格だったらなあと悩む時期もあったが、最近は空白の時間を楽しめるようになってきた。

今日も1時間前に到着してしまったからマクドナルドで時間を潰すことにした。

☀︎朝方のマクドナルドが好きだ。

朝方のマクドナルドは居心地が良い。
人はまばらであたりを見渡すと新聞を読む老人、本を片手に窓を外を眺める若者、イヤホンをして、スマホを横持ちしている中年男性とそれぞれがそれぞれの朝の時間を楽しんでいる。同じ場所でも時間によって雰囲気が全然違う。空間を創るのは人なんだなと感じた。僕もカバンに入っていた本を読むことにした。

最近読んでいる本はこちら。
「どこにでもいいからどこかへ行きたい」

僕にもその感情が突如襲ってくることがあり、前日ゲットしたチケットで屋久島に行ってみたり、車中泊をして日の出を眺めに海へ出かけてみたり、とにかくどこかへ行きたいということがたまにある。その感情を具体的に文字で表現されていて面白なあと同時に作家さんはすごいなあと感心する。

本を読みながら560円で味わえる最高峰の朝食をいただいた。ホットケーキにたっぷりとシロップをかけて口に運ぶ。脳天を突き刺すような甘さに包まれる。ハッシュドポテトを頬張る。しょっぱい。それをコーヒーで胃に流し込む。味覚の大渋滞。幸せを全身で体感しているとそろそろ集合の時刻。

僕の心の中に余裕を楽しめるだけの余裕があることが幸せだと感じた。

☀︎車時間が好きだ。

スーパーで合流し食材を購入した。その時々で食べたいものを各々カゴに入れていく。今日も美味しいであろうものたちでパンパンになったカゴを見て僕はニヤニヤしていた。ひとまずスーパーで解散し各々野宿場所まで車を走らせる。別行動でも目指すべきポイントが同じ。なんだかサンティアゴ巡礼に似ている気がする。相棒に乗り込みいざ野宿場所へ!

☀︎モルックがマジで好きだ。

野宿場所に到着し、寝床の準備をそそくさと終わらせて僕たちは「モルック」を始めた。これがまた面白すぎた。ルールは簡単で数字が書かれたピンを倒して、先に50ポイントとった方が勝ち。シンプルなルールには奥深さもあって、まんまとモルック中毒になってしまった。気づいたら日が暮れるまでひたすらモルックを楽しんだ。もういくつ寝るとお正月になるわけだが、お正月には「モルックして〜」と心で歌った。

モルックは世界を平和にする。
いつの日か「モルックやります!誰でも歓迎。○○公園に○時集合で」ぐらいのノリで皆さんにお声がけをしてモルックをやりたい。その後は、コーヒーでも飲みながらおしゃべりをして解散したい。人の話を聴くのが好きだから色々な話が左右から聴こえると幸せになる。そんな空間をモルックを通して作り上げたいと思った。

普段、外を歩いていると学生の笑い声はよく聞こえる。しかし、大人の笑い声というのはなかなか聞こえない。野宿場所では僕はもう学生に戻っていた。自然とモルックと友達がそうさせてくれた。僕は環境に生かされている。

☀︎陽が落ちる時間が好きだ

辺りが暗くなってきた。
太陽が沈んで空の色が変わり、空気がスッキリひんやりし始めた。昔住んでいた家の近くのビンテージショップで購入したランタンを取り出して灯りをつける。小さい太陽がそばにいる気持ちになれるこの色が好きだ。だんだんと冷えてきた。ここらで焚き火としよう。

☀︎焚き火が好きだ

薪を割って並べて火をつける。
「火って同じ動きをしないから飽きないんだよ」その言葉をふと思い出した。確かに飽きない。海の波も、風に靡く葉っぱだってそうだ。
焚き火の周りに椅子を並べて暖を取る。モルックのこと、ライブのこと、来年のこと、将来のこと。話は尽きないけれどそろそろ腹が減った。

☀︎野宿飯が好きだ

飯を作る時間にはもう超極寒になっていた。
焚き火から離れると耳たぶが凍るように冷たくなる。
「あれ、これ夜越せんの?」と本気で思ったが、そんなことはさておきとりあえず飯の時間。
男が3人集まっている以上ワイルドに調理する。
キャベツは手で千切り

モツ煮スープを流し込み、焚き火の上に鍋を置く。
(隣の丸いのは大失敗した玉ねぎ)

ニラも投入し、なんだかんだで完成!
言葉では言い表せないほどのありがたみを感じる。こたつの中で食べるアイスだって、プールで食べるカップラーメンだって、極寒の中の鍋だって、数万円のおしゃれ料理を食べるよりも僕はおそらくこっちの方に幸せを感じる。それも誰かがいた方が強く感じる。

普段食べることのできないご馳走の黒毛和牛だって、

超豪快に塩をまぶして直火で焼く。薪を香りがいいアクセントになった。野宿飯って何を作れば良いのか分からないという声を聞いたことがあるがもう「とりあえず焼いて食えばいい」と思っている。大体がうまいし、そういう環境にしてくれる。結局の所、環境が大切なんだと思う。

☀︎お喋りが好きだ

だいぶ時間も経ったところでまた雑談タイム。
20代も後半に差し掛かると、数年前にしていた会話とはまた違った話もするようになる。同棲、将来、仕事…でもやっぱりまだまだ僕たちは、音楽、野宿、モルック、海外とかの話の割合が多い。どんな話もみんな聴いているようで聴いていない。焚き火を囲んで、普段心の端っこにある話したいことをただ話しているこの「環境」が何よりも幸せだったことに気づく。

鍋で温まった身体は、流石の極寒で冷える。湯が飲みたい。せっかくの野宿だから直火で湯を沸かす。火があるだけで生活は豊かになる。ガスコンロやIHが普及したのはここ数100年の間。人類の元を辿ると、「火」で生活をしていた期間の方が圧倒的に長いはず。そして日本を飛び出せば「火」を使って生活する人もまだまだ多く存在する。野宿は、生き物としての当たり前のことを振り返るのに最適な環境なのだ。
※コップがチタン素材でできています。

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焚き火もだんだんと小さくなっていく。それにつれて嘘のような寒さが襲ってくる。全身が震える。しかし、僕たちはここから夜を越さなくてはならない。
考え事をしている余裕などない。

☀︎夜を乗り越える

超極寒野宿で実際に夜を乗り越えられたのは、
寝る前に「ある3つの事」をしたからです。

「夏の野宿は好きだが冬は躊躇っている…」
「初心者だけど野宿をしてみたい!」
「この冬挑戦してみたい!!」


生業として医療業界で働いている為、
人体の知識については自信があります。
今回は「人体
✖️野宿」をテーマで執筆しました。

野宿を愛する万人にオススメできる内容になります。ご興味がある方はぜひ
⤵︎記事も読んでみて下さい。


☀︎澄んでる空気が好きだ

「ある3つの事」をしたお陰もあり7時間の爆睡をかましてしまった。あろうことが僕のテントが凍っていた。

恐る恐る外に出ると昨日まで座っていた椅子やランタン、フライパンまでもがカチカチに凍っていた。
しっかし空気が汲んでいる。東京で働いているから毎日排気ガスやら近くの人の二酸化炭素を吸い込んでいる事もあって、一気に浄化されるのを実感する。やっぱり人間が多いと疲れるし、東京は、便利は便利だけど何かと言って不便のように感じる。きっとそれはマインドの問題なんだろうけど。

美味しい空気を吸い込んでいると、仲間たちも自分のテントからゴソゴソと出てきた。冬眠から目覚めた熊のようにみな恐る恐る出てきては、眠気まなこの状態で朝の寒さに震えている。

しばらくすると、太陽が昇ってきた。1日が始まる。
毎日、1日が始まっているわけだが野宿をすると「あぁ1日が始まる…!」という気分になる。だいたい野宿たまに家。とかの生活でもやって行けると思う。

☀︎代わりを探すのだ

いやいや、前言撤回したい程の寒さだ。
昨日の夜で薪を全て使い果たしてしまったが、流石にこの寒さ、「火」がないとやっていけない。あたりに落ちている木の葉や枯れ木を集める。薪がなければ木を集める。代わりなんて何とでもなる。

集めた木材やらを火につけて、簡易焚き火の完成。モクモクとする煙が目に入って痛い。煤の匂いが心地よい。便利じゃなし、効率なんて良くないけれども生活しているよりもずっと楽しい。だいぶ身体が暖まった。

☀︎コーヒーが好きだ

焚き火を浴びながら凍った机の上で湯を沸かす。
ガス缶は5℃以下になると気化してしまい使い物にならなくなる。そうならない様にお腹にガス缶を入れて少し温めていた。

3人分の珈琲をセットして、均等にお湯を注ぐ。
こうやってる時間が幸せだからそれが日常になればなぁと思うがそう簡単にはいかないんだろうな。

朝最高の一杯。
椅子に腰掛けで昇った太陽に照らさせて虹色に反射する結露を眺めながら、そろそろ来年の目標でも考えるかと心の中でそう呟いた。

☀︎ noteが好きだ

思い出は忘れてしまうからこうやって記録として残しておく。たまに、自分のnoteを見返すとそこには、今の視点とは違う自分がつらつらと文字を繋いでいる。
いつか僕の文字が、紙という媒体で皆さんの目に届けば良いなとうっすら思ったりもする。

でわ!!

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