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ZINE作成:1人で生きてきたと嘆く人にも
昨日の勢いそのままに「さぁZINEを作ろう!」と自分に問いかけるも、労働終わりの頭はもういくぶんも余力が残っていない。スマホの充電みたいに、人間も腰かなんかにプラグがあってチャージ!みたいになればいいのにと思うけれど、それは人間じゃないし、そうはなりたくない。 疲れたらきちんと寝て、美味しいもの食べて、たまにぷらーっと旅に出たりして、変わらずそうやって自分のごきげんを蓄えたい。
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でもZINE作成はしたい!決めたことだから。頭では追いつけないからとりあえずどんなZINEを作りたいかノートに殴り書き出してみた。ぽっと浮かんだのはZINEのサイズだったり、題名、写真か文章の割合などなど。販売はしたいのかな〜とか、色合いは〜とは、もう最後に考えれば良いことが、源泉の様にポコポコと沸き立ってくる。内容のことも考えたいけれども今はちょって違う。それは、自分が全集中している「ここぞ!」という時に溜まりに溜まった全てを書き出したい。
例えば、夜飯に高級すき焼きが出る旅館に泊まって日中は缶詰になって制作するのも良し、夜行バスで名古屋まで行き、朝喫茶店でモーニングを食べてそのままウェルビー栄にチェックインし、朝サウナをかます。全感覚が研ぎ澄まされた状態で、コワーキングスペースに行き、カチカチとパソコンと睨めっこもまた良い。
兎にも角にも内容は今じゃないのだ。なんせこの旅は、僕にとって人生そのものになったことだから、しっかりZINEとして残したい。
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なんてことを考えながら沸々と湧き立つアイデアを書いていた手をとめた。外は風が強く吹いている。隣人が壁を叩く音が聞こえる。毎度同じ時間。時計を見ると21時丁度。 最近はその音にも慣れて、お昼のチャイムぐらいの気の持ちよう。この音が聞こえたら照明を一段階落とす合図になっている。 というよりもした。少し暗くなった部屋で久しぶりに巡礼に行くきっかけをくれた一冊を手に取った。もう3周は読んでいるから表紙は皺になって所々かけている。
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僕がこの本からもらったように、自分の作品がきっかけで誰かの人生がコロッと曲がったり、ある言葉で誰かの情緒が上がったり落ちたりする。旅をしていてもしていなくても、頭の端っこで1人で生きてきたつもりと嘆く人も足跡を辿ればきっと誰かの何かを煙の様に吸ったり吐いたりしているはずだ。 それを思い返せるだけ何年経っても良いからその煙の一部になるようなZINEを作りたい。
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