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Getting Over Itとゲームの上達

よく、Getting Over Itをやってブチギレている韓国人の動画がネタになる。

韓国人以外でも、にじさんじやらホロライブやらの絶叫集を楽しんで見ている人も少なくない。

この記事を読んでいる人も、フレンドから送りつけられたけど、1時間ぐらいやって全然進まなくてぶん投げたっていう人がいるんじゃないだろうか。

だけど、聞いてほしい。Getting Over Itを楽しめるタイプになれれば、あらゆるゲームの上達につながるかもしれないのだ。

Getting Over itをやると、なぜイライラするのか

Getting Over Itは意図的にプレイヤーにやり直しを強いる設計になっている。ちょっと操作をミスするだけで、時間を掛けて登ってきたところから、かなり後退してしまうのだ。

絶対無理だ、こんなの自分に登れるわけがない!

イライラして操作をミスすればするほど、どんどん落ちていってしまう。大抵の人間は、自分が積み重ねてきたものがなくなってしまうことに耐えられず、発狂する。

だが、本当に積み重ねたものが失われたのだろうか?

例えば、みかんの崖から落ちたときに、大抵の人は信じられない、という顔をする。ここまで時間を掛けて登ってきたのに! と。
2回、3回と繰り返し落ちていくうちに、「これはクリアできるのか?」ということすら疑問に思い始める。

しかし、その過程で上に戻っていくのが少しずつ早くなっていくのが感じられるようになる。さっきよりも引っかかる箇所が明らかに減っている。ジャンプのやり直しの回数が減ってきている。上に戻るまでの時間が、3時間から30分に、そして10分にまで短くなってきた。

これは何が変わっているのだろうか?

そう、あなたが上達している証拠なのだ。

上達を感じられるゲームデザイン

Getting Over Itがやり直しを強いる設計になっているのは、毎回登り直すたびに少しずつタイムが縮まっていることに気づかせるためでもある。やり直せばやり直すほど、少しずつスムーズに登れるようになり、早くなっていく。

もし、これが簡単にクリアできてしまうようなものだったら、同じステージを二度とやり直そうなんて思わないだろう。

だけど、このゲームは適度にやり直しが発生するように、難しく作られている。それに、みかんの崖を越えられれば、そこから下に落ちることって蛇に乗るぐらいしかないし、そうそう全部やり直しになることはない。みかんの崖を越えられれば、自分が成長したことを明確に実感できるように作られている。

このゲームは良く作り込まれていて、絶妙に気持ちいい物理演算と棒のしなりがあるため、上達すればするほど、どんどん早く登れるようになっていくのだ。

このゲームにはModを入れない限りオンライン要素も、ランダム要素もない。他者との関わりもなく、ただ自分自身の技術とだけ向き合うことに集中させられる。

自分の技量とはっきり向き合う時間が作られることで、自分の成長と向き合う時間を作らされるのがこのゲームの魅力なのだ。

人によっては、ずっとイライラしっぱなしで、ゲームやできない自分にヘイトが向いてしまうかもしれない。だけど、ドツボにはまればはまるほど、このゲームはクリアできなくなる。

「さっきよりも少しだけ早くなった!」という成長を感じられるかどうかが、このゲームを楽しめるか否かの要因なのだ。

余談だが、自分の成長を感じるという点をさらにストイックに、さらに難しくしたゲームとしてPogostuckというゲームがある。こちらはより自分自身の成長と、忍耐力の大切さを感じさせてくれるだろう。

おおむね、高難易度ゲームを好んでやるタイプの人はこの精神が身についている。

上達の認識はあらゆるゲームにおいて重要

あらゆるゲームでうまくなりたいときに大切な点が、上達を認識できるかどうかに隠れている。

上達を認識するためには、自分を客観的に評価する必要がある。

  1. 自分のできないこと、できていることを探す。

  2. できないことを克服する方法を考え、実行する。

  3. 上手くいったら上達した!

  4. 上手くいかなかったら、違うやり方を考える。

これを繰り返していくことで上達する。自分のできないことが1つできるようになっていくこと自体をモチベーションにできると、成長が一気に早くなる。

世の中のあらゆるゲームはできないことをできるようにすることで上達していく。

Apexで味方にキレても、勝てない自分に落ち込んでも、スプラトゥーンで死にまくる味方を後ろで眺めていても、そこで感情が爆発することが上達に繋がらないということが理解できると、自分ができること、できないことだけにフォーカスするようになっていくから、周りで起こったことに対して一喜一憂することが減っていく。

味方が死にまくったとしても、それは自分がコントロールできることではないし、もっと上手くなるにはそういう味方も含めてカバーしてあげることが必要だよな、と思えるようになっていく。

上達するためには、どんなゲームであれ、自分自身の成長と向き合うことが一番の秘訣なのだ。

Getting Over Itをやることは人生に生きる

自分の成長にフォーカスして自分自身をほめてやる行為は、仕事でも日常生活でも役に立つ。仕事で失敗することも、日常生活でやらかすことも、少しずつそれは仕方なかった、自分自身が成長するための糧だったんだと割り切れるようなメンタルに生かされていく。

何事もチャレンジしなければ失敗しないで済むけれど、課題を乗り越えるためにはやっぱりやって失敗するしかない。Getting Over Itの崖だって、何度も挑戦して失敗して乗り越えたんだ。現実でもやってみればいい。

これから、人生という崖を登っていくのなら、きっとこの経験が役に立つはずだ。

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響音カゲ
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