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HSPのわたしは夏が怖い。

極暑である。

日本全国からうめき声が聞こえてきそうな極暑である。

かくいう私も、思考停止気味のもったりした頭と、
消しゴムカスみたいなショボい集中力のもと、
ハト麦茶片手によよよ。。。とうめいている。

東京に引っ越してきてから、夏が苦手になった。

アスファルトからの照り返し、
エアコンの室外機からのもわわんとした熱風。。。

森もない街中だと、温水の水槽に閉じ込められているような
息苦しさに見舞われる。

外出後はぐったり体力を消耗する。

いや、もうこの暑さだとHSPどーのこーのいう以前に
まっとうに健康的に動いている人だってダメージは
受けると思う。

打ち水や風鈴という細やかで儚い涼の試みなど
吹っ飛ばすほどの東南アジアのような強烈な、色で例えるとギンギンの極彩色のようなドキツい気候に日本がなっているのだ。


今から9年ほど前。。。

やはり猛暑の中を魚市場を歩き回って
帰宅後、凄まじい下痢と発熱で
20日間トイレと寝床の往復という
最悪の夏を過ごしたことがある。

原因はわからなかったけれど、

その時以来、夏に怖気付いてしまった。

太陽照りつける梅雨明け宣言がなされると同時に、
まるでシャッとカーテンを閉めるかのように
外に出ることも少なくなった。

買い物は夜に買い出しか生協がメインとなり、
日中はエアコンのきいた部屋で引きこもり、夏を
過ごすようになった。


南の島。。。
ウクレレ。。。
ブルーハワイ。。。
川辺でバーベキュー。。。


そういった健康的な夏のアイテムから程遠い
もやしっ子のような数ヶ月を過ごすことになる。

なので、毎年夏がくると憂鬱だ。

生命が燦々と謳歌できる時期をみずから
ドブに捨てているかのような背徳感がある。

梅雨明けする頃に自分の誕生日なのに、
大抵この時期は湿気で体調を崩して
病院に行っていることも多い。

全然めでたくない誕生日が憂鬱だ。


今年もまた。。。

私にとって暗い夏がやってきた。

大半を引きこもって過ごすことだろう。
早く過ぎてくれよ、酷暑。


けれど、今年は自分にとって久しぶりに行きたいと
思う場所がある。

来月7日から汐留美術館で開催されるキースヴァンドンゲン展。


8月20、21日に浅草で開催される紙博である。

https://kamihaku.jp/202208/about


このふたつは自分の魂が心から吸い寄せられる場所である。

まじで楽しみ。

家族の帰省や旅行、お出かけもあちこち出向くことに
なるけれど、これはあくまで「付き合い」であり、
心からの開放感は味わえない。

私の夏を夏らしくしてくれるのは、
ドンゲンと紙のみ。

このふたつをもってして、2022年の夏は
ひっそりと花開くことかと思う。