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不感症という名の茹でガエル

わざわざ整体指導を受けたいと来られる方は

なんらかのカラダの違和感だったり

どこに行っても改善しないなんて異常を持っている方が多い。

だからカラダの鈍りがまだ完全にはカラダを覆い尽くしていない状態で訪ねて来られる。


実際にカラダを観察してみると

気がつかえている処があったり

異常な硬結があったりする。


その硬結を押さえると

本人も異常だと感じとれる場合はまだいい。

中にはものすごい異常なのに

何も感じない人がいる。

鈍りがカラダを覆い尽くしつつある。

もう鈍りというより麻痺と言ってもいいかもしれない。


背骨を揺すぶって可動性の検査をしてみると

あまり鈍っていない人は

痛い椎骨が1つか2つある。

ところがカラダが鈍っている人はどこを揺すぶっても痛がる。

どこを揺すぶっても痛みを感じなかった人は

頭が壊れてる人だった。


カラダの鈍りって昨日今日作られたものじゃない。

何年も何十年もかけて

徐々に育まれてきたものたち。


眼精疲労などはちょっと触れただけで激痛を感じる人もいる。

押さずに、ただ指を置いただけでそんなに痛みを感じる場所が

カラダにあるってそもそもおかしい。

しかもその異常を何も感じずにふだん生きてるって。

完全に鈍り適応して生きているってことになる。


ぼくらが生きている現代は

職業の分業が高度に進んでいるし

カラダを動かさない労働も増えているので

疲労する部位が偏っている。

動物というのは動いているのが基本なんだけど、

動かないで

かつ

高速で点滅している液晶を何時間も見続けている

職場環境や生活環境がいっぱい出現している。

それって人類の歴史始まって以来の

異常な環境なんだよね。

当たり前のように過ごしているけど

人類初のタイプの過酷な環境とも言える。


TVを見たり

PCで仕事をしたり

スマホで動画を見たり

眼精疲労は知らず知らずに

カラダを蝕んでいく。

毎日のことなので

その偏り疲労がいかに酷いものかという自覚もなく過ごしてしまう。

徐々にお湯の温度を上げていくとカエルは逃げずに茹で上がってしまうという

茹でガエルのように

ぼくらは酷い疲労を感じないで生きている。

無意識に鈍り適応しているカラダに気が付かずに。


だから鈍りである異常箇所をふれても

なんにも感じませんとか

分かりませーん

なんて方もいるわけ。

あまりにも凄い硬結で

その硬結を押さえているぼくの指が真っ赤になって

焼けただれるような痛みを感じるのに

押さえられている本人は何にも感じませんなんて方もいる。


先日、もともと癌を作っていたカラダの方が報告してくれた。

最初ぼくに押さえられていても何も感じなかったのに

頭が緩んできたら、押さえられている場所が異常だと初めて分かったって。

そんな異常を今まで何も感じなかった自分に驚いたって。

もう鈍りというよりも、

自分は麻痺していたんですねって。

そんなカラダだからこそ癌を育んでしまったわけ。


異常を異常だと感じられるから

カラダの無意識運動は

回復要求を生じさせて

発熱したり、活元運動を起こしたりして

ホメオスタシスが働きだす。


ホメオスタシスのスイッチは異常を感じるってことなので

異常を感じなければ働きださない。

だから生き物にとっては

感じない=死


ホメオスタシスが動かないから

慢性病と言われるような異常がカラダに居座り続けているんだし

妙な病気をつくりだしてしまう。


だからカラダにとって不感症ってすごく怖いことなの。

いのちを運営している無意識運動の働きを邪魔するのが

不感症だからね。


その感じないカラダは

生活習慣などや偏り疲労によっても育まれるんだけど

一番大きな原因は

自分の中から湧き起こってきた要求を

この世界に表現してあげなかったってこと。


いのちを大切にする=湧きおこってきた要求を大切にする


だからやりたくない仕事に就いていると

あっという間に目が死んでくる。

実は目だけじゃなくって

カラダも強張ってくるし

無意識運動も滞ってくる。


気持ちが離れてしまったパートナーと一緒に暮らし続ければ

あっという間に目が死んでくる。


日常生活でカラダから湧き起こる要求や意見を無視するのが

習慣化してしまうと

カラダはどんどん鈍っていく。

そうやって自ら創りあげていったものが不感症なの。

そして自覚がないままに自分で自分を茹でガエルにしてしまう。

だからカラダに不調があるとか

なんだかすっきりしないっていう違和感を抱えているカラダには

必ず不感症がある。


自分の要求をこの世界に出してあげる。

そんな心地よさ、快感に背を向けてきた在り方が

不感症を大きく育ててしまう。



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