【キャリアキャンプ】キャリアについて立ち止まって考えたら、夢見た以上の未来に向けて歩き出せた
最近の私の人生は、1年前の私が見たら驚くものになっていると思います。
好きなことを仕事にしていて、エッセイを思いっきり書いて、仲間たちとイベントを運営して、素敵な人たちと一緒にボランティア活動をして……。昨年の自分にはとうてい考えられないような未来を生きているからです。
1年前の今頃は、必死に仕事をする一方で、毎日モヤモヤしていました。そのモヤモヤを言語化することなく、仕事に打ち込んでいる。そんなふしがあるほどでした。
では、いつから人生が変わったのか。
それに対して、私はこう答えます。
2023年11月と、2024年1月。
前者については、以前記事にしたのですが、今日は、2024年1月に参加したイベントについてお話しさせてください。以前の記事で言っていた「新しい人たち」たちと出会った、大切なイベントなのです。
そのイベントとは、「キャリアキャンプ」(主催:一般社団法人 Raise your Flag)です。公式の説明をお借りすると、
これを見た時、まさに自分にぴったりだ、と思いました。
このイベントを教えてくれたのは、2023年11月に参加した「くりこむ万博」で偶然知り合った友人で、内心、「怪しいイベントじゃなかろうか?」という気持ちもなくはありませんでした。
でも、これに参加しなければ、何か大事な機会を逃してしまうという直感もありました。
社会人になってからは、高校の友達にすら数か月に1度会う程度で、自分の世界が狭くなっている自覚があったのです。でも、「キャリアキャンプ」なら、これまで自分が出会ってこなかったタイプの人たちに、色々な職種の同年代に一気に会うことができる……。そう思ったら、迷いを吹っ切ることができました。
キャリアキャンプ(以下「CC」)には、さまざまなバックグラウンドをもつ20代が集まっていました。仕事の内容やスタイルも違えば、出身地も、現在住んでいる場所もさまざま。福岡や北海道からの参加者もいました。
初めは、知らない人ばかりの空間で怖い気持ちもありました。でも、年齢や職業関係なく、初めましてかどうかに関係なく、わいわいと賑やかに過ごす仲間たちを見ているうちに、私の心もほぐれていきました。そして、「今はIT企業で営業職をしているんだけど、”書く”ことを仕事にしたいんだよね」と本音を話すようになってきました。
そんな風に言われるんじゃないか、と少し不安に思ってもいました。でも、これは私が私自身に対して思っていた言葉でした。
「書く」ことを仕事にしたいと言葉にしても、誰も否定してきませんでした。それどころか、「いいね!」「素敵!」と会ったばかりの私の夢を応援してくれたのです。
沢山の人と話す中で、私の「会社を辞めたいかも」というモヤモヤとした気持ちが、もっとはっきりとした言葉になって、自分に聞こえてくるようになりました。
滅茶苦茶な理由に聞こえるかもしれませんが、今いる場所から離れてみるのに、十分正当な理由のように私には思えました。
でも、それを阻むものの存在も、同時に可視化されました。「本当はどう生きたいか」を考えるワークの時に紙に書いたものを、そのままここでもシェアします。
一方で、自分がどう生きたいかも言語化することができました。その時に私が掲げた自分の「やりたいこと」は、
でした。
壮大なことを言っている、と思われるかもしれません。
でも、言葉で自分の経験をシェアしたり、素敵な取り組みや人を紹介したりすることで、読んでくれた人の"心"を少しでも変えることができたら。その人の世界を、1ミリでもより良い方へと変えることができたら。そうすれば、読んでくれた人の"世界"は変わるでしょう。そして、そんな連鎖が沢山起きれば、私たちが生きる世界そのものだって、より良いものへ変わるはずです。
私は、そんな仕事がしたいと思ったのです。
そうして、キャリアキャンプからおよそ1週間後。
私は、上司に退職の意向を伝えました。キャリアについて立ち止まって考えたからこその、決断でした。
次の仕事を決めずに会社を辞めた”キャリアブレイク”中は、さまざまな人に会いました。キャリアキャンプで話した人や、当日にはあまり話せなかった人とも、後日会う約束を取りつけて、話しました。
それ以外にも、ここには書ききれないくらい、性別も、年齢も、職業も、出身地も違う人たちと沢山出会い、語ることができたのです。
まだ学生の人とも話しました。
同い年の人とも話しました。
私の2倍以上生きている人とも話しました。
安定した職業に就いている人とも話しました。
自分の心に従って日々を生きている人とも話しました。
「つまらない大人になってる気がする」と顔を曇らせている人とも話しました。
「やりたいことが沢山ある!」と顔を輝かせている人とも話しました。
私は、その中でまだ何者でもありませんでした。
2024年2月の私は「有休消化中の会社員」で、3月の私は「無職」の人。
盛大に人生を迷っているような感じがありました。
でも、迷っている方が、今の私には合っているような気がしました。少なくとも、会社員としての生活は、その時の私には合っていなかったのです。
毎日同じ時間に起きて、同じ時間に家を出て、同じ人と会って、ビジネスの話をするために社外の人に会って、疲れ果てて家に帰ってくる生活は、もう変えるべき時が来ていたのだと思います。
でも、そうは言っても、人生の針路を変えるのは、案外恐ろしいものです。
楽しい方向に、心がワクワクする方に向かおうとしているはずなのに、心が冷え切ることがあるのです。
これまで、キャリアブレイクしたことを美談のように書いてきましたが、会社を辞める直前には、夜にめそめそ泣いていたこともありました。
だって、周りの人は口では応援してくれても、私の居場所を提供してくれるわけではありません。どんなに優しい人でも、私を守ってくれるわけではありません。結局、自分で自分の道を切り開かないといけないのです。
そう考えたら、怖さがつのったのです。
でも、私は決めた。
「言葉で、世界をより良くする」と。
これが、私にできることであり、私の願いでした。たったの2日間でキャリアなんて大層なものは分からなかった……かもしれません。でも、自分が何を仕事にしたいかは分かりました。やっぱり、文章を仕事にしたいのです。
そのことだけを胸に、私は、今日まで進み続けてきました。もう会社を辞めてから9カ月も経つのに、まだ何者にもなれていないじゃないか、と自分を責めたくなる気持ちがないと言ったら嘘になります。
でも、確かに私は進んできました。
例えば、先日ご紹介した「かがみよかがみ」ではエッセイが掲載されると謝礼として1記事につき500円をいただくことができます。以前、有料記事を販売したこともありました。noteのコンテストで受賞して、賞金をいただいたこともありました。
お金が全てではありませんが、対価を受け取ることができるくらいには、私の文章が誰かに届いているのです。少しずつではありますが、自分が自分の仕事と思っている「言葉で、世界をより良くする」が実現されてきていると私は思います。
もちろん、私が心と体をすり減らしながら通勤したり、営業したり、テレアポしたりする方が、お金になることは分かっています。でも、それは私の仕事ではありません。それでお金をいただくことは、私の心に何か大きなズレを生じさせるのです。
仕事をしていた時は、もちろん一生懸命でした。終電ぎりぎりまで仕事をし、ほとんど寝ずに翌朝出社する。そんな時でさえ「仕事を辞めたい」とは思っていませんでした。仕事が嫌いなわけではなかったのです。
でも。
その世界だけにい続けるのは、間違っていると気がついたのです。そう分かっていながら全力で仕事をし続けるられるほど、私は自分をだますのには向いていませんでした。
まだ成果は少ないかもしれませんが、今の生活の方がずっと私の心を満たしてくれるのです。
だから、もしもキャリアでモヤモヤしているなら。
自分で自分をだましているような気がするのなら。
そんな人は、キャリアキャンプのように、一度立ち止まってみるといいと思います。
同じ職種の人や、別の職種の人、人生の先輩たちと、沢山話してみるといいでしょう。
それが、あなたの人生の針路を変えるきっかけに、夢見た以上を生き始める最初の一歩になるかもしれません。