【プレ投稿】手も足も出なくても
お久しぶりです。元町ひばりです。
そろそろ、noteでの活動を再開させたいと考えています。その前に、どうしてもシェアしたいお話がありまして。
実は、ここ数ヵ月、自分の怪我が続いたり、身内の不幸の知らせが急に届いたりと、私の人生の季節は冬のような様相をみせていたのです。
辛いことって、立て続けに起きるものですね。
もうnoteは当分復活させられないな……と思っていた、そんな時、あるnoterさん(素敵なアーティストでいらっしゃいます)の挑戦に、とても励まされたのです。
怪我に関しては、また詳しく書こうと思いますが、2度目の怪我から2週間くらいのうちに書きためたメモをもとに、そのアーティストさんの挑戦をご紹介できたらと思います。
本格的な再始動の前の、プレ投稿。
私がここまで来られた感謝を込めて、書き上げました。
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怪我をするのは一瞬の出来事で、気がつくと、抜糸したての左手と、松葉杖(傷口が当たるので左手できちんともつことできない)なしでは歩けない自分、というのが出来上がってしまった。
正直に言うと、さすがに、少し落ち込んだ。
怪我をしたことそのものではなくて、痛みや生活の不便さが、ひとつひとつは取るに足らないようなことでも、じわじわと自分自身を蝕んでいくのだ。
利き手じゃなくてよかった。
頭とかじゃなくてよかった。
そんな風に考えることはいくらでもできるけれど、今この瞬間の痛みが、お風呂に入る苦労が、消えてなくなることはない。
実家暮らしをするからには、両親のお世話になるのではなくきちんと自分で家事をしようと決めていたのに、お世話になりっぱなしな自分がいた。
家事をするどころか、自分の身の回りのことすらままならないのだ。そのふがいなさ、情けなさに自分で泣きたくなるほどだった。
仕事の方も、ずっと前から行くはずだった出張を断念することになって、私は呆然としていた。
松葉杖をつきながら、スーツケースをもって飛行機に乗って移動するなんて、確かにありえない。
でも、去年から準備していた仕事の、最後の最後に関われない理由が分からなかった。
それでも、私の代わりは(ありがたいことではあるのだけど)すぐに現れて、ほとんど滞りなく仕事は遂行されていった。私は、それをただ遠くから見守ることしかできなかった。
こういった経験が短期間に降りかかってきた結果、私はすっかり弱気になってしまった。
生活は、ただ私から気力を奪うだけのものになり、仕事に対する熱意も、noteを復活させようと思っていた小さな決意も、私の生み出した闇の奥へと消えてしまった。
だって、私がいなくたって、仕事は回っていく。私がいないからって、noteの住人たちの誰が気にするだろう?
暗い考えが頭をよぎり、戻ろうと思ってnoteを開いてはいたけれど、もう書ける気が失せてすらいた。
そんな時、以前からフォローさせていただいているプリちゃんの記事が、偶然目に入った。久しぶりに記事を更新されていたのではないかと思う。
それは、アートブック第2弾出版に向けたクラウドファンディングをお知らせする内容だった。
すごい、クラファンに挑戦するんだ……と、ものすごく遠い世界の出来事をみるかのような気持ちで、私は読み進めた。
そして、ある言葉のところで、画面をスクロールする指が止まった。
プリちゃんが日本中を旅する中で出会ったのは、夢を抱え、今日を生きる沢山の人たち。
その人たちにエールを送る本の出版を実現したい、とそこには綴られていた。
あまりにもタイムリーなこの言葉を、この挑戦を見て、私は、何だか涙が出そうだった。
この言葉は、自分の心の奥深くにまで届いて、何か思いも寄らない強い作用を起こしたのだった。
”Never give up.(諦めないで)”という言葉は、何も初めて聞いたわけではない。
でも、この時の私には、希望の光のように、プリちゃんがこの言葉を打った時の想いが伝わってきたのだ。
その想いに響き合うように、自分の心の強い部分が現れ、弱気になっていた部分を溶かしていくのが分かった。
あぁ、諦めちゃいけない。
その想いだけが、すとんと心に落ちた。
これで終わりなわけじゃない。
そう、何も終わってなんかいない。
肩を落とすことなんて少しもない。
落ち込む必要だって、本当はない。
文字通り手も足も出なくても、
私には言葉がある。
書こう、もっと。
左手が思うように動かなくても、利き手がある。
しかも、いつかは左手だって治るんだから。
それに、いつか、足だって治る。
治るその日まで、うつむき続けるなんて、そんなの、もったいない。
私の存在や言葉には意味がない……ってうじうじすることもできる。「”未来に向けた言葉”で溢れた庭を作る」という夢を、やっぱり無理だよね……って諦めていくこともできる。
でも、できないことは受け入れて、今できることをやろう。肩を落として、下を向くんじゃなくて、書かなくちゃ。
……それからは、ひたすらに記事を書いて、書き続けた。あっという間に10本の記事が新たに出来上がった。それまでに書きためてきた下書きたちの穴も、魔法のようにするすると埋まっていった。
言葉の力が、それを発した人の強い想いが起こした、あたたかい奇跡のような変化だった。
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今も、アートブック出版に向けた、プリちゃんの挑戦は続いています。
こんなに純粋な想いで作られる本があるでしょうか?
プリちゃんの作品の美しさもさることながら、このまっすぐな想いが、そこから発せられる言葉が、また美しいのです。
そんな写真と言葉のつまった、素敵な本がこの世に生み出されること。
そのこと自体が、世界をより良い場所に、一歩近づけてくれるような気すらします。
その、尊い営みを応援することが私たちにはできます。
プリちゃんて、どんな人?
どんな作品を作っているの?
アートブックってどんなもの?
少しでも気になった方は、ぜひ以下のページをご覧ください。(アートブック以外にも素敵なリターンが沢山あります…!)
そして、一緒に応援していただけますと、私としても大変嬉しいです!
どうぞ、よろしくお願いいたします。
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