お客様の視点になるにはどうしたらよいかを考えてみる
先日、ヘッドスパを受けに来てくださった美容師さんから
「お客様ってこういう気分なんですね〜。 やっぱり、たまには「お客様」として出かけないとダメですね。」
という言葉がありました。
これは「ヘッドスパ」の施術に対しての感想ですが、技術以外のサービスでも、言えることなのだと思います。
サービス業に就いて長くなればなるほど、 接客する側に慣れてはいきますが、 お客様気分、お客様の視点がわからなくなることがあります。
日本人のおもてなし、って凄いらしい
日本は「おもてなし」の国、 だからサービスがとっても良い!という外国の方は多いと思います。
実際に外国から来た友人たちからは
「日本のおもてなしはすごいよね。」 「あのサービス精神はどこから来るのか?」 「日本の技術プラス、おもてなしを学びたい! 「日本で嫌な接客をされたことはない。」
と、日本のサービス業全般に対して、コメントを聴くことがほとんどです。
美容業界でもよく言われるのは、 お客様はサービスを受けるプロ、であり、 美容室という範囲ではなく、大きく、サービス業というくくりで「良いお店」かどうか?を判断している。
美容室での美容師の接客は、ホテルやレストランなど、異業種の接客、接遇と比べられているのだと、口酸っぱく言われてきましたし、後輩にもそのように伝えてきました。
「を」 ではなく 「が」 の視点
顧客ロイヤリティについて、話を聴いた時に、 一番に感じたことは、
視点の違いです。
お客様に向けてのサービスを考える時に
お客様を喜ばせよう!お客様を盛り上げよう! お客様を… という視点で考えがちだけれど、 「お客様を」というのは、 あくまで、サービスを提供する側の視点。
お客様がどう感じるのか? お客様が嬉しいことは何か? お客様が心配していることは何か?
「お客様がどんな心境、視点でモノゴトをみているのか?」 とお客様の視点で考えることが大切なのだと。
このを と が は似ているようで、全く違う。
見ているポイントが違うのだということに気付かされました。
お客様の声を聴く(訊く)こと
以前、 サロンの顧客満足度を高める部門の担当をしていた時に、他の会社(異業種も含めて)って、どんなことに着目しているのだろう?と思い、 異業種のお客様アンケートをよく見たり、書くようにしていました。
どんなことをお客様に質問しているのか? その意図は何だろうか?
サービスを提供する側の視点でアンケートを眺めてみたり、 実際に記入することで、 お客様として、どう感じているのか? という自分の視点を確認することにもなります。
多くのアンケートはチェック式(点数や○×など) ですが、"気になったこと" などは、別枠で、 記述式にしているものが多くあります。
この記述の欄にお客様の気分が現れているようにも感じます。
何か気になることがないと、ここにわざわざコメントを書く人は少ないです。
ありがとうという感謝だったり、ちょっとした 改善して欲しいことが書かれていたり。 時にご立腹コメントもあるかもしれませんが、 お客様の声を聴かせていただけるチャンスです。
世の中にたくさんのサロン、会社、お店がある中で、ここを選んで来てくださる理由って何だろうかと、考えたり、気づくきっかけになります。
ギャップは常にある
サービス提供する側が、お客様の視点になり切ることは、難しいのかもしれません。
ですが、 サロンや美容師(企業、お店)と お客様 との 間にあるギャップを知ること、埋めること、相互理解のためにも、意見を聴かせていただくことは大切だと考えます。
知らぬ間に来なくなってしまったお客様からは、ご意見をいただくことはできません。
今、目の前にいらしてくださる お客様の声を大切に!
Aya Horiguchi