『ゼロからの作曲入門』をまとめ&レビュー
DTMerやボカロPが読むべき本をまとめ&レビューしています。
今回は「作曲」がテーマのこの本をまとめ&レビューしました!
「これから作曲をしよう!」と考えているけど、何からはじめれば良いのか、皆目見当もつかないですよね...。そんなとき、この本を片手に読み進めながら、ステップ・バイ・ステップで取り掛かれば、「作曲するってこういうことか!」とイメージが湧いてきて作曲を上手いスタートすることができるようになると思います。1曲も作曲したことのない人向けの本です。
それでは、本のまとめ&レビューをしていきます。
注 : 本記事における図は、四月朔日義昭著「ゼロからの作曲入門」の一部の図を加工して引用したものです。
CHAPTER1 作曲の準備をしよう
・目的や意図を持って鳴らした音はすべて『曲』です。たとえば、弦楽器のすごく低い『ファ』の音をボーと鳴らすだけでも、そのシーンにピッタリであれば『曲』として成立しています。
・思いついたメロディを鼻歌で歌うのは1フレーズであっても作曲です。ただし、『既存曲』を鼻歌するのは作曲にはなりません。
・作曲をするときは、まずゴールを設定しましょう。ゴールにたどりつくには、小さなゴール(鼻歌の1フレーズに続けて鼻歌を作ること)を積み重ねていくだけです。また、はじめに動機をしっかりと設定しましょう。途中で躓いたら動機を再確認する。まずは、『とにかく、1曲作ってみること』を目標にすると良いです!
CHAPTER2 短いメロディを作ろう
*このCHAPTERから『作曲』の作業がはじめります。ぜひ、この本を読みながら、実際に手を動かしてみてください。手を動かしてみないと、なかなか理解ができないと思います。(by note作成者)
・作曲の第一歩は、2音や3音の短いメロディを鼻歌にするのが良いです。まずは2種類の音の高さのメロディから歌ってみるのがGOOD。2種類の音に慣れたら、3種類の音で「短いメロディ」を作って歌ってみてください。
・1小節のメロディができたら、2回以上繰り返すことがよく用いられます。この同じメロディの繰り返しはポップスのサビやAメロでよく聴かれるパターンです。また、『三三七拍子』もよく使われるリズムパターンです。
・繰り返しのうち一部のピッチ(音の高さ)を変えることで覚えやすくて飽きさせないメロディになります。一般的には「メロディの最後の音」だけを変えるとおさまりがよくなります。
・あるメロディを繰り返すとき、2回目以降はリズムを変えずにピッチすべてを変えるという手法もよく使われます。完全に同じリズム/ピッチよりもキャッチ―になりやすいです。なお、4回目の最後のメロディは繰り返しを使わず、それまでの3回とは異なるシンプルなリズムパターンにすることで『区切り』や『結論』という印象を与えられます。
たとえば、Every Little Thingの『fragile』がこのパターンの例です。
・ひとつの短いメロディを発展させて長いメロディを作る方法が記載されています。『メロディA』を作ったら、以下のように少しずつ変化させて作るのですが、具体的な方法については割愛いたします。
『メロディA』→『メロディA’(リズム/メロディを変更)』→『メロディA’'(ピッチを変更)』→『結論』
・曲中で少しずつ変化させながら使われるようなメロディのことを『モチーフ』と呼びます。このモチーフは言葉や文章からでも作れます。
CHAPTER3 リズムを考えよう
・音楽の3大要素は『メロディ』『ハーモニー』『リズム』です。自分が作る曲がどんなリズムになっているか知るために、リズムだけで歌うような行為を行うと良いです。
・メロディを作るにあたっては『拍』を意識することも大事です。1拍目を強拍、2~4拍目を弱拍(3拍目は中強拍)と言います。JーPOPのコンサートでは2、4拍で手拍子している人が多く、演歌や民謡などでは1、3拍手拍子をしている人が多いです。どちらを強調するかで、メロディに対する安定度が変わってきます。
・歌詞を聴かせるためには...
・リズムによって『不安定』を作る
シンコペーションを入れることで、『不安定』となり、アクセントになります。メロディのリズムを組むとき、基本的に『安定』を多めに構成し、シンコペーションで『不安定』さを加えている。他には、休符をつけて、後ろにずらすことで、ストレスやスパイスになります。
・聞き手にもっともインパクトを残す『サビの出だし』のフレーズは『3』or『5』で構成されている。
CHAPTER4 1コーラス作ってみよう
・JPOPの構成
・『音程(インターバル)』を考えることも重要です1オクターブは、完全8度の距離です。
・7つのテクニック
CHAPTER5 歌心のあるメロディとは?
・『曲先』で作曲する場合、歌詞がないときでも「ラララ」「ナナナ」「ダダダ」などで歌ってみるのが良いです。
・「ブレス」を意識して作るようにしましょう。曲には、息を吸うための、休符(8分休符や16分休符)を設ける必要がある。また、「母音」でも発生する方法が異なっています。たとえば、「あ」は喉の手前から発音しますが、「お」は喉の奥から発音するので、「あ」のほうが発音までの時間が速いです。母音に「え」や「お」の続く歌詞では、あまり速度を速くしないほうが無難です。
・歌唱音域を意識して作るようにしましょう。
CHAPTER6 コードをつけてメロディを彩る
※コードの説明については、基本的な部分について説明をしてあります。コードについては、他の書籍やYou Tubeで補強するのが良いと思います。本チャプタは、作曲というよりはコードにかかわる部分になりますので、まとめについては、大部分を割愛させてもらいます(by note作成者)。
・無数にあるコードのうち、まずはダイアトニックコードを使って作曲することを意識するのが良い。
・もし、4小節しかコード進行が思いつかない場合でも、代理コードに置き換えたり、さらに他の代理コードにしてみたり、共通音を含むコードに置き換えるなどすれば、どんどんコード進行を広げることができます。
CHAPTER7 歌詞にメロディをつけよう
・詩先に曲をつけるポイント
CHAPTER8 コード進行からメロディを作ろう
CHAPTER9 テーマ別作曲術
・プロの作曲家は『ある制約』のもとで曲を作ることが多いです。たとえば「夏向けのアッパーチューン」「はじめての彼女ができた夏」などです。
・初心者も、あえて特定の制約を設けるとアイデアが出るし、曲をまとめあげやすくくなる。
まとめ 作曲の心がけ10箇条
いかがでしたか?
私は、作詞はしたことがあるのですが、作曲というものをまるでしたことがありませんでした。本屋で、作曲の本をいくつか立ち読みして、取っつきやすいものはないかと探しました。そして、この本が一番、平易で初心者の目線に立っていて、気楽な気持ちではじめられるという印象を受けて、購入を決めました。
結果的に、この本を購入して良かったです。
おかげさまで、作曲のプロセスを身に着けることができました。特に、作曲の心がけ10箇条に書いてあるように、鼻歌というのが、私にとっても重要な作曲の工程と思うようになりました。鼻歌を思いついたら、忘れないうちに、とにかくスマホに録音して(『あとからやろう』なんて考えていると絶対に忘れる!)おいて、それをモチーフに、どんどん曲を広げていく手法が身に付きました。
この本を読みながらまずは、一曲を作ってみるのと良いと思います。
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