レゲエ初心者向け|おすすめアルバムを2枚紹介
レゲエってどんな音楽?
レゲエとは、1960年代にジャマイカで発祥したポピュラー音楽の1ジャンルです。ンチャッンチャッと2、4拍目にカッティングギターで刻むリズムがわかりやすい特徴のひとつです。レゲエの曲以外でも、このリズムを取り入れたポピュラーソングはたくさんあります。日本のポップスでもよく使われるので、リズム自体はおなじみと言ってよいでしょう。。
その一方でレゲエのミュージシャンは、それほど知名度が高くありません。ボブ・マーリーという方は比較的有名ですが、世界で売れているレゲエミュージシャンにはあまり心当たりがありません。わたしの不勉強もありますが、他にもいくつか理由があります。
・英語でなくジャマイカ・クレオール語で歌うものが多い。
・社会や政治、植民地などを批判する内容が多い。
・歌詞に大麻が登場することが多い。
・ホモフォビア(同性愛嫌悪)を批判する内容のものがある
などなど、直輸入しづらい内容の歌詞が多いことも、理由のひとつでしょう。
詳しくは、以下Wikipediaもご参照ください。
レゲエは、2018年にはユネスコの無形文化遺産に登録されています。これがいいことか悪いことかはわかりません。文化遺産である以上、伝統的なレゲエの音楽的特徴や歌詞を守り続けなくてはなりません。しかし、伝統的な手法を取り入れつつ、変わっていくのがポピュラー音楽です。伝統派と革新派のように分かれていくのかもしれません。
レゲエに触れる機会がこれまでなかったのですが、今後は少しずつ聴いてみようと思います。
おすすめアルバム:Jeremy Taylor/REGGAE INTERPRETATION of Kind of Blue
レゲエは歌詞が過激なことが特徴と書きましたが、このアルバムはインストゥルメンタル(楽器だけ)です。
タイトルの直訳は「Kind of Blue」のレゲエ的解釈」です。Jazzの名盤のひとつに「Kind of Blue」というアルバムがあります。マイルス・デイビス(Miles Davis)の1959年発表の作品です。
この「REGGAE INTERPRETATION of Kind of Blue」はJazzの名盤「Kind of Blue」をレゲエ風に編曲し、演奏しているのです。しかもアルバム丸々。
それぞれのアルバムの1曲目、「So What」へのリンクを貼りました。ベースがテーマを弾いていますが、聴こえづらいので、イヤホンで音量やや大きめ推奨です。アルバムジャケットまでそっくりです。
できれば、マイルスのオリジナルを聴いた後、レゲエになるとどうなるかを楽しんでもらいたいと思います。(上がJeremy Taylor、下がMiles Davis)
Jazzはチーチッチチーチッチという跳ねた(シャッフルした)4ビートが、特徴のひとつです。レゲエはンチャッンチャッというリズムでjazzのようなシャッフル感は全くありません。
リズムの違いだけでなく、複雑なコード(和音)の多いjazzを非常にシンプルなコードにアレンジしています。
レゲエの中でも異色なアルバムですが、レゲエに親しみがない方でも聴きやすいのではないかと思います。
おすすめアルバム2枚目:The Best of Diana King
レゲエのルーツは、ジャマイカのスカやメント、アメリカのR&B(リズム&ブルース)など自国や周辺国の音楽です。
Diana KingはレゲエとR&Bの長所をミックスしたようなシンガーです。デビューは1994年でキャリアは長いのですが、長い病気療養期間がありアルバムは数枚しか発表されていません。
このベストアルバムには彼女自身のヒット曲(shy guy、Lies)が収録されているほか、多くのカバー曲も収録されています。レゲエに馴染みのない方にも聴きやすい1枚でしょう。(ビートルズのHey Jude、チャカ・カーンのAin't Nobody、カルチャークラブのDo you Really Want Hurt Me(君は完璧さという邦題でした)など)
坂本九氏の「上を向いて歩こう」もカバーしています。海外では「Sukiyaki」という曲名で知られる「上を向いて歩こう」を、しっとりしたバラードにアレンジしています。1コーラスめは英語、2コーラスめは日本語で歌っています。
新しい音楽体験はいつも楽しい
数多いレゲエの作品のなかから、初心者(わたしもですけど)でも楽しめるものを紹介しました。世界中には様々な民族音楽、そしてそれをポピュラー音楽に取り入れたものなど、聴いたこともない音楽が山のようにあります。
歳をとると新しい音楽を受け入れにくくなる、と言われています。成長とともに性格や好みが固定化されてしまうのかもしれません。同時に日々がルーティンの繰り返しになってしまい、新しい刺激に触れる機会、新しい音楽に出会う機会が少なることも大きな理由だと思います。
この記事が、新しい楽しみのきっかけになってくれたらいいなと思います。
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