午前5時野暮な目覚まし時雨かな
季語:時雨(初冬)
ごぜんごじやぼなめざまししぐれかな
11月7日は立冬
11月7日は立冬。暦の上ではもう冬です。1日違うだけで、急に寒くなるような気がします。わたしの住む地方の今日の天気は曇り時々雨。天気が悪いと気分も体調も沈みがちですが、冬の始まりにふさわしい天気ともいえます。
季語:時雨の意味
時雨とは、降ったり止んだりを繰り返す冬の始めの雨のこと。立冬の日に時雨とは、粋な偶然もあるものですね。時雨自体は初冬の季語ですが、頭に蝉や虫などを着けることで夏や秋の季語に変化します。
朝時雨、夕時雨のように時間帯を表す言葉をつけてつかうこともできます。いずれも初冬の季語です。
午前5時野暮な目覚まし時雨かな
最初はちょっと別のかたちでした。
朝時雨震え目覚める午前5時
どちらにしても時雨の寒さで目が覚めているのですが、初稿は事実を述べているだけです。書き直しの方は「野暮な目覚まし」と言っているので、嫌な時刻に目が覚めたという感情が加わります。
また、初稿は「朝」「目覚める」「午前5時」と朝をイメージさせる言葉が3回も出て来ます。これはくどいな、と思い書き直しました。
第2稿では朝を消しました。午前5時は残っていますが、場所を変えました。目覚めるという動詞を目覚ましという名詞にも形容詞にも使える言葉に変えました。
名詞として解釈すると目覚まし時計や目覚めしコーヒーなど覚醒させるための何かのことになりますが、時間帯の概念はぐっと薄くなります。
形容詞と考えた場合は、その後の時雨にかかることになります。目覚めし時雨。けたたましいアラームの目覚まし時計より、しとしとと降る雨音で起こしてくれる目覚まし時雨は情緒的に感じます。
ただし、時刻が午前5時とちょっと早かったので、野暮と言われてしまい、切れ字の「かな」までついて、ちょっと詠み人(わたしですけど)の感想が入ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。スキやコメント(ご意見、アドバイスなど)もいただけるとうれしいです。
本質的に内向的で自分勝手なわたしですが、世の中には奇人もいるものだなぁーと面白がってもらえると、ちょっとうれしい。 お布施(サポート)遠慮しません。必ずや明日への活力につなげてみせます!