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それでも出来ない理由

接客は、心ファーストではなく頭ファースト1

それでも出来ない理由

第2章で”接客常識3つのウソ”をご紹介しました。


かなり不愉快になられた方もいらっしゃるかも知れません。

ただ、まだ読み続けて頂いているという事は、
興味本位もあるかと思いますが
ご支持いただけていると勝手に判断して先に進みたいと思います。

先に進む前に、”接客常識3つのウソ”を理解できても、実際にはなかなか行動できない人が沢山います。

逆に言うと沢山いるからこそ「頑張らない接客のしくみ」を理解して、行動に移す事ができれば、楽にストレスなく結果を出せますよ!!という事です。

まずは出来ない理由を知ってください。


それでも出来ない理由:その1

先程も言いましたが、
「お客様に気に入って頂くのではなく、こちらが気に入っていると勘違いして頂く」と聞いた方は、みなさん「その通り!」と理解できます。
では、何故出来ないのでしょう?

それは「ファンを作りましょう・・・」です。

ネットや本で接客業に限らず、営業においても

「お客様におもてなしをして、いかに気に入って頂きファンになってもらえるかですよ」
「ファンになってもらったら、応援して頂けて指名になりますよ」
「だから、ファンになってもらえる様おもてなしを心から頑張りましょう」

どんなアプローチから書かれていても、最終的にこの綺麗事になっています。落とし所としては、とても綺麗ですからね。

これが見事に世の中に溢れかえっています。

”気に入って頂き、ファンになってもらう”

”こちらがファンだとお客様に勘違いして頂く”
全く真逆の事を同じ事だと思っている。
あるいは、「どちらもあるでしょう?」と思っている方が実に多いのです。

初めて先輩に教えて頂いた事

初めて接客の仕事をする時に
上司や先輩に教えて頂く事は、だいたい

「常に笑顔で挨拶しましょう」
「お客様の立場に立って考え、おもてなしの心で接客して、お客様に気に入って頂けるように頑張りましょう」

と言われるのですから、仕方がありません。

ほとんどの上司や先輩がそう教えるという事は、長年接客のお仕事をした結果、ほとんどの方がそう思っているという事です。

そのくせ、みなさん
「こちらがお客様の事を想っていると、お客様に勘違いして頂く接客をしましょう」と言うと、

「あ、そうそう、その通り!」

と言うのですから全く滑稽な話です。
真逆の事を「どちらもある」と教えているのは、罪な事です。


それでも出来ない理由:その2

”わかってほしい”

先日あるホステスが悩んで相談してきました。それは、

同僚のスタッフとどこまで深く付き合ったらいいか分からず、悩んでいます

というのです。

よく、この世界で結果を出した先輩の答えであるのが

「私はビジネスをやっているので、誰とも深い付き合いはしません」
「私は、本当に信頼できるごく少数の人としか、深い付き合いはしません」

コレ、よく耳にします。
そのくせ

「周りの人の助けがあって初めて、自分の結果が出るのだから思いやり・気
遣いを心からやりましょう」

なんて事も同時に言われると新人さんは訳が分かりません

正解は「お客様と同じ」ですが、
詳しくは後ほど第4章でお話します。

ここでは、
どうしてそんな悩みが出てくるのか?
についてお話しましょう。

それが「わかってほしい」です。

同僚に対して
・こんな風に見られたい/見られたくない
・こんな風に思われたい/思われたくない
・私の事を分かってほしい
です。

「私は、人からどう思われようが関係ありません。私は私ですから」

自分をしっかり持った強い人に見えますが
誰よりも他人の目を気にしている人がよく言うセリフです。

あくまでもビジネス上の付き合いと言いながら
多くの同僚とは一線を置いて
特定の人と特に仲良くなる傾向にあるのもこのような人です。

接客業は、スタッフ同士が
”仲の良い雰囲気”
”チームワークのある雰囲気”
を感じて頂くことが、お客様に居心地の良い空間を提供する為にとても大切というのは間違いありません。

もちろん、同僚に対して思いやり・気遣いがあるというのは、個人の売上にも大きく影響します。

ですがそれは、そう感じさせる事が大切であって、本当に仲が良い必要はありません

”本当に仲が良い”は邪魔でしかない

同僚同士で特に仲良くなると、間違いなくネガティブを共有します。

ダメになる事はあっても、共に成長する事はまずありません
店が終わって仲の良い同僚と居酒屋でネガティブを言い合ってストレスを発散しているのをよく見ます。
ネガティブは人を結びつけるには、最強のアイテムですから、分かり合えたとすら感じるものです。

後々、

「こんな人とは思わなかった」
「なんで陰でこんな事言われなきゃいけないの」

になるのはよくある話です。

これも承認欲求ですよね。

人は誰しも、同僚やお客様から気に入られたら気分が良いものです。
心が満たされます。
その気持は永遠に続くものだとさえ思います。

そして、後々永遠ではない事にしばしば気づかされます。
その経験は、プライベートでは人生を豊かにするアイテムとなるでしょう。

ですが・・・

ビジネスでは全く意味がない

接客ビジネスで結果を出す為には、本当の自分を同僚やお客様に分かってもらう必要は全くありません

「わかってほしい」は心の問題ですから、ビジネスにおいては障害にしかなりません。

同僚やお客様があなたから「気に入られている」と勘違いしている状態は、ビジネスとして結果が出やすいが、
本当の自分をわかってもらえた、気に入られた状態は

  • 嫌われたくないストレス

  • 要求に対応するストレス

  • 嫌ごとを言われたくないストレス

  • バカにされたくないストレス

を生み、ビジネスとして処理しなければならないムダを多数生み出すという事です。

”わかってほしい”は、
本当の自分でビジネスをすると逃れる事は出来ません。

その事に気付くだけでも、結果は変わってきます

まずは気付く事です。

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