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「知っているものだから安心して買える」がお客様の心理と知っておく
『痛い失敗体験から学んだ 愛される書籍の成功の秘訣(仮)』、少し間が空いてしまいました。残りのテーマは、あと3つです。
今回は、世の中にすでに出回っている情報だからこそ、信頼できるというお客様の心理のお話です。
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編集脳アカデミーの藤岡信代です。
電子書籍出版サポートとコンテンツビジネスのコンサルティングを行っています。
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■ブログで書いた文章は、書籍化できない?
まず、最初に、この質問に答えてみてください。
「ブログで書いたものだから、書籍化しても読んでもらえないですよね?」
これは、私が行っている電子書籍出版のセミナーやコンサルの場でよく聞かれる質問です。あなたの答えは、いかがですか?
私の答えをお伝えする前に、こんな場面を想像してほしいんです。
・月刊誌で楽しく読んでいた漫画の単行本が出ました!
あなたは買いますか?
・いつも愛用していたレシピブログからレシピ本が出ました!
あなたは買いますか?
これらのケースは、すでに出版界で頻繁に行われていることです。つまり、「あなたは買いますか?」と言われて、「はい!」と答える人がたくさんいるということ。
そうなんです。
「すでに読んで知っている情報だから」と言って、誰もが単行本を買わないわけではない。逆に、「単行本になったから」買うという人も、「単行本になって嬉しい!」という人もいます。
情報には、まとめて文脈をつくることで、さらに価値が高まるという側面があります。
「単行本になって、まとめて読めるから」
「単行本になって、いつでも読み返せるから」
「単行本になって、コレクションとして楽しめるから」
さまざまな価値が加わるから、情報としては同じだけれども書籍化することに意味がある。
最初の質問の答えは、「ブログで書いていることも、書籍化するからもっと読んでもらえる」です。
そして、もう一つ。
「知っているからこそ、信頼できる」という視点があります。
■インターネットの普及で、「知らないものは買えない」になった
インターネット以前の時代、昭和生まれ、昭和育ちの私は、「よく知らないけれど、良さそうだから」という理由で、ものを買っていました。いまのように情報がない時代は、事前に調べるということができなかったから、「知らない」ことは普通で、特に怖いとも思っていなかった。
けれども、いまは違います。
調べようと思ったら、いくらでも情報が得られる時代。ものを買う前に、情報を集めることが普通になってきています。
つまり、「よく知ってから買う」に変わってきた。
忘れもしない、ブログを書籍化することが流行ったとき、実は私はとても衝撃を受けたんです。それこそ「無料で読んでたブログをまとめた本を、お金を出して買うの?」って。
でも、事実は逆でした。
「ブログをよく知っていて、信頼できるから、本も買う」
大切なのは、信頼を先に感じてもらうこと。
ファンになってもらうこと。
そう考えていくと、「誰も知らない情報を、書籍で初めて披露する」のではなく、「どんな情報か信頼してもらってから、書籍であることに価値を感じてもらう」という発想でいることが、いまの時代には大切なのです。
■書籍化する前に、発信して知ってもらおう
ブログ本は売れる!
という経験をしていたから、私は、出版サポートをする際にも、「同じテーマの記事を、ブログやSNSでも発信していきましょう」とお伝えしています。
書籍にする前提で原稿を書き、発信していくのでもいいし、書籍にする原稿のいいとこだけ発信したり、スピンオフ的な情報を出すのでもいいと思います。
大切なことは、
「この人は、このテーマを深めている専門家なんだ」と出版前から知ってもらうこと。
「この人の情報は信頼できる」と感じてもらうこと。
「この人の世界観は共感できるな」と好きになってもらうこと。
「知っているものだから安心して買える」というのが、情報化社会のお客様の心理なのだから、情報を出すことを恐れないで欲しいのです。
このnoteで書いている文章も、「あなたの書くものが好き」という人がいれば、「喜ばれる書籍」として届けることができるのです。
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