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夏休みと1,150m

夏休み

今月から夏休みに入った。

先週は久しぶりに実家に帰ってたくさんお昼寝をしたり、来月赤ちゃんを生む従姉妹と叔母夫婦と一緒に山奥の、カブトムシを捕まえたりリスを観察できるくらいに山奥の素敵な温泉郷に行ったりしていた。

東京のスーパーマーケットで「食べたいなあ、でも高いなあ」と思っていたスイカやメロン、桃をたくさん食べてきたし、地元のおいしいお魚もたくさん食べてきた。ご飯も、友達の家で作っているすごく美味しいやつをたくさん食べてきた。

今年から毎日ジム通いをしているせいで、旅館で知らない人だと思って無視してしまったくらいシュッとしてきた父と、件のジムに行ったりもした。

帰る日はお昼に隣県まで行って、すだち蕎麦を食べた。

すだち蕎麦。冷たい。
お腹がいっぱいになりすぎて、帰りに泡を吐いてた。

こんな具合で、食べて寝てばかりの帰省生活をしていた。

東京に戻ったらちょっと食事制限しなきゃな、と思っていたのに、昨日は朝に地元で買った美味しいベーグル、昼にインターン先の近くにあるすごく美味しいシャケ明太子おにぎり、夜に広島焼きそば(ずっと食べたかった)を食べた。

こんなはずでは……と思いつつ、今日の昼過ぎ、インターン終わりに体重計に乗った。
1キロ増えてた。
1キロは誤差と言いますが、私は以前の体重からあと1キロ落とせたらいいな〜と思っていたので、これはまずい。
そう思って、今日は久しぶりに、プールに行った。

1,150m

ちょうどひと月前にコロナに罹って、療養明けに体力を取り戻すためにプールに行った。その時はたしか800mでどっと疲れてしまってやめた。
その前に行ったときには1,225mも泳げたのに、ショックだった。

今日は800mより泳げるかな。
1,000mに達するだろうか。
と思いながら、バシャバシャと水に入る。
とりあえず、遊泳エリアで平泳ぎを25m泳いだ。
泳ぐ時は毎回なんとなく、水に慣れるために最初に平泳ぎをする。
腕がしっかり肩から動かせるか、脚も動くか、そういうのをなんとなく感覚で確かめている気がする。

久しぶりだったけど、いけるな、と思い、レーンに入る。
レーンは既に何人か人が泳いでいる。
一定の感覚でぐるぐると、ゆったり伸びやかに腕を回して泳ぐ様子はイルカみたいだ。
たまに、クジラとかジュゴンっぽい人もいる。
1人だけペースが速くて追い抜いていく、イルカの群れに馴染めないシャチもいる。

私は毎回レーンを泳ぐとき、自分が群れに混じれているかどうか、若干不安になる。
余計な心配だし、別に遅かろうが速かろうが関係ないのだが、気になる。
泳いでいるときは視界が物凄く狭まるし、息継ぎをしなくては溺れるし、全身で水を掻くので、自分をメタ的に捉えることが全然できなくなる。
自分のフォームに集中することはできても、プールサイドから見てどうなっているのか、スピードはどれくらいか、といったことが全然把握できない。
私は水泳を習ったことがないから、いわゆる正しいフォームに矯正してもらったこともない。それもあって、余計な不安を感じがちなのかもしれない。

今日泳いでみてわかったことがある。
水中に顔をつけているときはほっぺたを空気で膨らませない方が酸欠になりにくい。
水を掻く手の動きとか形で1番前進するのを模索していたけど、これはやっぱり指の隙間を閉じて、ぐんぐんと前に手を出していく方がいい。
体幹については、正直まだわからない。
軸がぶれない方がいい気はするけど、水を掻くために身体が傾くとき、無理に平衡を保つよりも、しっかりと軸を移動させて水に乗る方が速く進むような気がした。

自分の身体を隅々まで意識していることって、泳いでいるときくらいな気がする。
まだまだ他のイルカやクジラには劣ると思うけど、私も立派なイルカになりたい。

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