ありがとう、こまわりくん~少年チャンピオンが友達だった~
およそ50年前、少年チャンピオン連載で一世を風靡した“がきデカ”を模写していたことを思い出し、再びマンガ(アニメ)模写に目覚めた。
▼今シーズンのお気に入り3作品のアニメ模写
①烏は主を選ばない
②忘却バッテリー
③鬼滅の刃 柱稽古編
そして今回の投稿は、図書館の散策で目に入った“がきデカ”作者の山上たつひこ氏のエッセイ集「大阪弁の犬」を読んだことがきっかけ。
小学生のとき夢中に読んだ「がきデカ」の作者が漫画家から作家に転身していたことを知らなかった。
あるいは、ニュースは目にしていたけど、ブームを過ぎ興味を失ってからは気にならなかったのかもしれない。
本エッセイでは後半の“犬月猫日の記”で「がきデカ」誕生秘話や、後に人気を奪われる「マカロニほうれん荘」へのあからさまな嫉妬(憎悪)が正直に語られている。
回想文とはいえ、リアル感たっぷりのとてもとても正直な告白である。
筆者は本エッセイを通じて「素朴で正直な人」という印象。
“がきデカ”の下ネタ満載の超下品なイメージ笑からはほど遠い。
そして、私は上記の“両親”に含まれるファンの存在、“がきデカ”から“マカロニほうれん荘”へ関心を移した一人であり、この告白は当時の私の作品への思い入れ、鴨川つばめ氏の挫折の記憶と重なり、なんとも切ない。
“がきデカ”は迷走するも、“マカロニほうれん荘”の失速の後、ブームとは言えないまでも安定期を迎える。ギャグは“八丈島のキョン”だったかな。
が、その頃には中学生になった自分自身が既に「少年チャンピオン」を卒業していた。そう、がきデカの終了を見届けることはなかった。
「6年間続いたがきデカ」連載終了時の山上氏の思いも語られる。
サザエさんのような国民漫画を夢見た作者の野心は潮時を迎えた。
人気作品を生み、続けるというプレッシャーは自分には想像もつかない。
「名探偵コナン」などのロングセラーの希少性を実感する。
最後に、“がきデカ”を模写した少年時代を思い出しながら、“がきデカ”を描いていなかったので、本当に約50年ぶりに描いてみた。
少年時代、友だちはテレビと少年チャンピオンだった笑
ありがとう、こまわりくん
私の“がきデカ”回想記、最後まで読んでいただきありがとうございました。
私の読書の原点?、そして人間形成の軸になった?「少年チャンピオン」にも感謝したいと思います。