余命1ヶ月のこの人と私の間に流れる時間
「あーこの人は余命1ヶ月とさっき医師から告げられたんだったな。」
今は昔、私の目の前にいる担当患者さんは、家族に向けて遺書を書いている。
そんな大切な時に、「リハビリを一緒にしよう」と病室にきてしまった。
余命1ヶ月のこの人は、看護師さんから借りたバインダーに真っ白なコピー用紙を挟んで何と書こうとしていたのだろう。
確か子供はまだ私と同じくらいの年齢だったな。
「失敗した・・・もう少し時間をあけてくれば良かった」と思っていたその時、この人は「お、来たか。やるか。」と