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〇〇〇とワクワクは隣り合わせ

先日息子をサッカー教室に送るため
車を走らせていたときのこと。

いつも通る道が工事で通行止めだったので
普段と違う道を通って行くことになった。

私は運転が苦手なほうではないのだが
あまり細い道は対向車とのすれ違いが面倒なので
できるだけ通らないようにしてきた。

だが、その日は仕方ないので
細い道を通ることにした。

対向車が来ていないかをよく注視しながら
運転すると普段とは違う緊張を感じたが、
何とか無事に細い道を超え、
いつもの道に入ることができた。

その時感じた緊張感に私は懐かしさを覚えた。

免許を取ってしばらくペーパードライバーだった私が
会社で東京に転勤になった同期が手放す車を
譲り受けて急にマイカー持ちになった時の
あの緊張感である。

その車はスズキのジムニーで
とても古いものだった。

今では軽自動車は660㏄のエンジンが搭載されているが
そのジムニーは軽自動車の規格が550㏄時代のもので
しかもマニュアル車である。

道を走るだけで目立ってしまうのに
エンジンに搭載されたターボの
圧力が抜ける「プシュー」と言う音が
アクセルを抜くたびに鳴ってしまうので
ギアチェンジする度に周りから見られてしまうような
奇妙な感覚のある車であった。

そんなおんぼろでクセがスゴイ車だったが
私はとてもそいつのことが気に入った。

休日のたびに私はそのオンボロに乗り
町を走っていた。

その時に、私はワクワクするとともに
一定の緊張をしていた。

いかんせんそれまではペーパードライバーだったので
沢山車線が並ぶ道でどこを走ればいいのか、
右折待ちをするとき、どのぐらい対向車の間隔が
あいていれば安全に飛び込めるのか
わからないことだらけだったからである。

このオンボロは時々トラブルを起こしたのだが
それも緊張の要因であった。

万一運転中にエンストして、エンジンがかからなく
なってしまったらどうしようと
私はいつも考えていたほどである。

しかし、その緊張感こそが運転を
楽しくしてくれていたのではないかと
今となっては思う。

今私が乗っている車は10年前に
新車で購入したものである。

基本的には妻が通勤で使うので
年間に1万㎞も走らない街乗りで使っているが
10年経っても何のガタも来ていない。

家族を乗せている身としては極めて快適で
非の打ちどころがないと思っているが
その分、運転することに対するワクワクは
全くなくなってしまった。

そしていつからか運転すること=面倒なこと
と思うようになった。

今の車には家族を安全に運んでくれたことに
感謝の気持ちしかないが、
その優等生ぶりが少しつまらなくもあるのだ。

かといって今からあの頃のオンボロ車と同じような
車に乗りたいかといえば、
その答えもNoである。

では、私は何を得ればあの頃のドライブのように
ワクワクできるのであろうか。

それは、多少のリスクがある娯楽を
楽しむことではないだろうか。

よく考えてみれば山登りもスポーツも
常に怪我や事故というリスクを抱えているし、
釣りにしても水への転落などのリスクと
常に隣り合わせである。

ここ数年はオオクワガタ飼育やDIYなど
比較的リスクの少ない娯楽にハマっていたが
そろそろ少しリスクのある娯楽にも
手を出してもいいのではないかと思い始めた。

そんなことを考えていると
海外出張の話が私にやってきて
この記事を投稿しているのは
トランジットしているドバイの空港である。

今私は日本よりもリスクの高い場所にいるが
ワクワクしている。

リスクとワクワクは隣り合わせ、
多少のリスクは取らないとワクワクの果実には
ありつけないのがこの世の中なのかもしれない。

今回の行き先は初めての場所なので
特に安全には気を付けなければならないが、
そのリスクをワクワクに変えていきたいと思う。

約1週間、いつもと違う時間の投稿になると思うが、
変わらずお付き合いいただけると嬉しい。

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